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月下のラビリンス  作者: わたしです
デッドエンドのその向こう
7/22

月の想い

 マスク代わりに鼻と口に巻いていた汚れた布切れを放り捨てる。

 大きく思う存分深呼吸を繰り返すと、潮の香りが鼻腔を満たす。


 太陽の光がこんなにも美しく、空気が美味しいと感じる日が来るとは思いも寄らなかった。


 砂浜に大の字に寝転び、感動に浸っていた新月は身を起こして伸びをしながら周囲を見渡した。


 目の前には雄大に広がる青い海、左右はどこまでも砂浜が広がっており、背後を見ればその全ての光景に水、もしくは毒を差すおどろおどろしい巨大な門と毒々しい森。


 門は僅かに隙間があり、そこから新月は飛び出してきたのだろう。


「アナ、因みにあの森ってさっきの場所に繋がってんの?」


 門の背後に鬱蒼と生い茂る気持ちの悪い森を指差して首を傾げた。

 彼以上に太陽の光にはしゃぎ砂浜の上をごろんごろんと大回転していたアディアナは声を弾ませながら答える。


「ふぅ、いいえ、違います。あの森は見た目はアレですが無害ですし、門の隙間を潜らなければあの場所には行かないでしょう。けれど、門には一応近付かないほうがいいかと」

「頼まれたって近付いてやんない。んで、ここどこ?」


 助かったとはいえ空腹や喉の渇き、疲労など限界が近い。出来れば早く人里に下りてベッドで泥のように熟睡したい。

 そんな新月の言葉にしない訴えが分かっているのだろう、彼女は遠くを見るように顔を上げて。


「ここはリングビーという孤島です」

「リングビー? てかまて、孤島って……人は?」


 恐る恐る聞いた新月は、何となく答えを予測していた。

 ここは化け物共が封印された孤島で、地獄の門は僅かとは言え開きっぱなし。

 果たしてそんな場所に、一体誰が住みたいと思うのか。


「勿論、いません。めくるめく、大航海の始まりですよ」


 新月は無言でぶっ倒れた。



◆ ◆ ◆



 とにもかくにも、漸く地獄を抜け出したというのに、結局死ぬなんて事は避けたい。

 彼女の言うとおり早いところいかだでも作り、無人島脱出と行きたいがまずは食糧と水をどうにかする事が先決だろう。


 幾ら見た目は近寄りがたくとも、森は森だ。

 食べられそうなものを探そうと重い腰を持ち上げたが、アディアナは彼に待ったを掛けた。


「こよみは疲れているでしょうし、食糧と水は私が探してきます」

「ありがたいけど、遠くへ行けんの?」


 今も彼女は黒い人型で、靄のようなもので新月と繋がっている。

 巣窟に居る間彼女が新月から殆ど離れなかった事もあり、勝手にあまり離れて遠くへは行けないのだと思っていた。


「ええそう。契約の定着に伴い、私の活動範囲も広がったみたい。けれど、島の反対側まで行くなんて事は出来ないようですから、ここを離れないでくださいね?」

「了解、のんびり休ませて貰うよ。ありがとな」

「いえいえ」


 すいすいと緩やかに森の中へ消えていったアディアナを見送り、砂浜の上で新月はごろんと怠惰に横になる。


 目を瞑って降りしきる恵みの光を一心に浴びながら肺に溜まった息を吐き出して、全身が解けるような感覚を味わう。


 じんじんとする気持ちのよい感覚に口元を綻ばせていた新月だが、肺一杯に空気を溜め込もうと胸を膨らませたところで不快感に顔を強く顰めた。


「俺、くせぇ」


 当然といえば当然の事。

 散々血の霧の中を歩き続け、さらに血の海を泳いで渡った新月の体臭は凄まじい事になっているようで今更気付いた悪臭に鼻を摘んで身を起こす。


 服を全て脱ぎ捨て真っ裸になり、食いちぎられた太ももに視線をやる。

 痛みはもう殆どなく、僅かに痺れるような感覚が残っている程度。

 傷跡は既に血が止まり薄い膜のようなものが張ってあった。


 試しに突いてみても痛みもなく血も出ない。

 大丈夫そうだと判断した新月は改めて契約の凄さに舌を巻き、ザブザブと海へ躊躇う事無く入っていく。


「ああ~、気持ちいい~」


 後で身体がべとべとになりそうだが、一先ず汚れを落とすために海水の中に潜って身体や頭を擦った。


 全身に付着した汚れや血は瞬く間に海水に洗い流されていく。

 その様子に心も洗われていくようだった。


 粗方汚れを落とした所で水面に上がり大きく息を吐く。

 そのまま水面に浮んで太陽を眺めていると、再び海水とは別に目尻を涙が流れていくのを感じた。


「生きてんだな、俺……」


 生への実感。血液のように全身を巡る暖かな感覚は、震えるような、叫びたくなるような、泣きたくなるような。


 とても言葉では言い表す事のできない幸福なもので、ぐしぐしと鼻を啜って大声で笑った。

 死に怯えなくてもいいということは、生きているという事はとても素晴らしい事なのだ。


 散々泣いて、散々笑って、満足したように息を吐き出した新月はふと自分の身体に違和感を覚えた。

 どこかが痛むという訳ではなく、その見た目だ。


 ざぱっ、と飛沫を上げて持ち上げた腕の肌の色が、汚れはしっかりと落ちているにも関わらず真っ黒に焼けたような褐色の肌へと変わっている。


 水で濡れてぺたりと付く髪の毛も見慣れた黒髪ではなく、正反対の白髪。

 ストレスで白髪になったのかとも考えたが、それにしたって肌の色は説明できない。


 日に焼けたにしては早すぎるだろう。首を傾げる新月だったが、頭を捻っているうちにこの変化に心当たりを見つけた。


(契約の影響かな?)


 次第に身体に影響が出てくると彼女は言っていた。

 それは何も傷の治りが早くなるというだけではなかったのだろう。


 取りあえずアディアナが帰ってきたら聞くべきだと判断して、色の変化はこの際放っておき、脱ぎ捨てた洋服を手に取り海水ですすぎ始めた。


 身体と違い服の汚れは完全に拭う事は出来ないようだが、少し黒ずんでいる程度で臭いは気にならないし着れない事もない。


 新月はそうそうに完璧に綺麗にする事を諦めて、のんびりと海水浴を堪能する。

 背泳ぎ、クロール、平泳ぎ、バタフライと海の中を存分に泳ぎまわっていると、頭上から呆れた風な言葉が降ってきた。


「私はこよみが疲れているだろうと思っていたのだけれど、随分と余裕みたいですね?」

「アナ、おかえり。いやね、生きてるーって思ったら何か疲れなんかふっとんじゃって……あれ?」


 水しぶきを上げて顔を上げぷかぷかと水面に浮びながら声のするほうへと顔を向けたが、そこに黒い人型は居らず、代わりに黒い犬のような四速歩行の獣が居た。


 その獣は黒い人型と同じぼやけた影のような身体をして、ともすればやれやれと言ってるような酷く人間くさい仕草で首を振りながら、彼女と同じ声、口調で流暢に言葉を喋る。


「その気持ちは凄く、すごーく理解できます。けれど、疲れが吹き飛ぶわけがないでしょう。溺れて死んでも知りませんよ?」

「大丈夫だって。ところでその格好なに、何時から犬に成れたんだよ? 因みにケモ耳だけ生やすことって出来る?」

「契約が馴染んできたお陰ですね。この姿になると人型よりも広範囲に行動できるみたいで。後、犬ではなく狼なのだけれど」

「あの、ケモ耳……」

「出来ません」


 ぐにゃりと影が波打ち、人型へと戻ったアディアナは腰に手を当て怒った様にそっぽを向いた。

 悪かったよと対して悪びれもせずに謝罪をして、名残惜しそうに海岸へ上がった新月は干してあったシャツを手に取り腰に巻く。


 まだ洗ったばかりで湿っているが、流石に幾ら元神で現在は体内に移住している黒い人型とはいえ、女性は女性。素っ裸で何時までも居る事は出来ない。


「ところでさ、俺の肌とか髪の色が変わっちゃってるんだけど、これも契約のせい?」

「ええそう。見た目の変化はそれぐらいで終わりだと思うけれど、他は今もどんどん変わっていますよ」

「何かそれだけ聞くとゾっとしねぇな」

「必要な事でしたし、怪物どもの毒が通じた様子もない。いよいよデメリットもないでしょう。もっと喜んでいいのだけど」

「ありがとな、めちゃくちゃ痛かったけど感謝してるよ。本当に、ありがとう」


 生きて地獄を抜けれたのは間違いなくアディアナのお陰に違いない。

 新月一人では運よく化け物と遭遇しなかったとしても永遠に霧の中を彷徨っているだろう。

 そうじゃなければ早々に見付かって嬲り殺されるかだ。


 そもそも一度は地球で化け物に捕まった新月を助けて導いてくれたのが彼女であり、まさしく命の恩人だと深く感謝を示した。

 頭を垂れて礼を言う新月にアディアナは微笑む。


「こちらこそ」


 何もアディアナは一方的に彼の命の恩人である訳ではなく、新月もまた彼女にとっては命の恩人なのだ。


 長い長い時間を守られているとはいえ地獄の中で過ごし、じわじわと自分が変質していくのを実感しながら遠くない未来に訪れる破滅に怯えていた。


 そんな時に訪れた最後のチャンス。

 藁にもすがる気持ちで力を伸ばし、奇跡的に引っかかったのが新月だった。


 アディアナのお陰で新月は救われ、同時に新月のお陰でアディアナは救われた。

 頭を下げる彼に対して、彼女もまた精一杯の感謝を込めてお辞儀をする。


 少しして同時に上体を起こした二人は顔を見合わせて笑った。

 掴み取った生を実感するように、大きな声で楽しげに。


 笑い声が響き渡る晴天の下、ふいに自身の存在を主張するかのごとく新月の腹の虫が大きな唸り声を上げた。ぐるぐるとなる腹を押さえて、今更になって一時は忘れていた空腹と喉を渇きがぶり返す。


「ご飯だ、飯、飯にしよう。めちゃくちゃ腹減ってる」

「ええ、そうでしょうとも」


 当然ですと頷いて、彼女は砂浜の上に広げた森に入った収穫の成果を自慢げに披露する。

 ごろりと幾つも砂浜の上に転がされた大小様々な果実のような代物を前にして、新月はなんとも言えない表情を浮かべる。


「これ食えるの?」

「大丈夫、有害か無害かは見れば分かりますから。これらはしっかり食べれる果物です、保証しますよ。……けれど、まあ、味の方は保証できませんが」


 先ほどまでの自慢げな態度から一変、最後にしっかりと早口で囁いた言葉を聞いて砂浜に気まずい沈黙が下りる。


 新月は嫌そうな顔をしながらも、一つの果物を手に取った。

 食欲を促すどころか衰退させる毒々しく気色の悪い配色をした果物とはいえ、アディアナが態々取ってきてくれたものだ。


 それに新月の空腹は間違いなく限界に近かった。

 試しに人の頭部と同程度の大きさの丸い果実を手にとって見る。


 触ってみた感触はごつごつと硬く、そのまま丸齧りとはいけないようだ。

 試しに上下に振ってみれば中からチャプチャプと水が飛び跳ねる音が聞こえて、中に入っているのは果物ジュースらしい事が分かる。


 空腹と同レベルかそれ以上の乾きに飢えていた新月にとってはありがたい事だが、口を一文字に引き結んでなんとも言えない表情で手の中にある果物を見つめる。


 毒々しい配色の果物には明暗のように様々な色が混じりあい、それが一層不気味さを際立たせる。

 混じりあった色を良く見てみるとそれは意味のある模様に見えてきて、新月はぽつりと。


「何か、絶望に泣き叫ぶ人の顔に見えるんですけど」

「錯覚です」

「いや、確かにこれは……」

「錯覚ですよ?」


 有無を言わさぬ迫力に新月は泣きそうになりながら覚悟を決める。

 かなり硬そうなので、石か何かで砕こうと周囲を探し始めた彼に、アディアナは手で砕けますと助言する。


 契約によって想像以上に上昇したらしい筋力に見た目は色以外でそう変化はないのにとごちりながら、思い切って両手に力を込めた。


 バキャッ、と快音がなり呆気なく手の中で真っ二つに割れた果実と、同時に受け止めるものがない為に溺れ落ちて砂浜に染みる果汁。

 無言でその様子を二人して眺めて、失敗した新月は小さな声で言う。


「もう一つ在る?」

「あるけれど、私がやりますよ?」

「出来る、自分で出来るからっ」


 優しい声色に頬を赤く染めた新月は、手渡された先ほどのものとそっくりの果実に親指を添えて、気合と共に強く力を込める。


 思ったとおりに硬い皮を貫通した親指が、中の液体に浸かり濡れた感触がした。

 引き抜いた穴に顔を寄せて匂いを試しにかいで見る。


 外面と全くあわない爽やかな香りがして、悪くはなかった。

 これは、と少しだけ期待に胸を膨らませながら穴に口を付けて果実をゆっくり持ち上げる。


 ごくりごくりと喉が鳴り、乾いた身体に染み渡るように全身を巡った。

 張り付き痛みを発していた喉は歓声を上げて、新月はそのまま一度も口を離す事無く全てを飲み干した。


 そわそわと様子を見守っていたアディアナは、落ち着きなく手を動かしながら。


「それで、どうですか? どうですか?」

「……んまい」


 非常に複雑だが、この絶望に泣き叫ぶ人の顔にしか見えない模様がある果実の果汁は、とても美味しかった。

 アディアナはそれは良かったと頷いて、次々と果実を手に取った。

 

「それではどんどん行きましょう、お腹空いてるでしょう?」

「ぺこぺこなんだけどね? ちょっと待ってくれるかな」


 手渡される様々な果実は、そのどれもが負の色の強い人の顔に見える模様があって、とても進んで食べようと思える代物ではなく。


 しかしえいやと食べてみると全てが美味で、彼女が採ってきた果実を残さず食べきった後で口にしがたい理不尽感に何となく落ち込んだ。


(美味しいよ、美味しかったよ。でも、こう、なんだろ。そこは美味しかったら駄目だろ? いや不味いのが食べたいわけじゃないけど……複雑)


 ともあれ、腹が膨れ喉の渇きも癒された新月はふいに強烈な睡魔に襲われ目を瞬かせる。

 時間の経過も分からぬ程、歩き続けた疲労がここにきて漸く爆発した。


 地獄を彷徨った期間は一、二時間という事はないだろう。

 世界そのものが違う故に、最後に地球で親友と軽口を叩いた頃からどれほどの時間が経ったかを計算する事は不可能だが、心情的にはもう一ヶ月以上も昔の事に感じる。


 それほど地獄で過ごした時間は心身ともに負担を掛け、濃密な恐怖の時間だった。


「大丈夫」


 落ちそうになる瞼を擦って何とか耐えようとする新月に、彼女は優しく言葉を投げかける。


「私が守ります、ゆっくり休んで」

「お前は、いいのか?」

「ええ、私は元はといえ神ですから」

「そっか……悪いな」

「いえいえ」


 もう限界だった。まだひんやりとする服を着て、ふらふらと木陰の元に歩いていった新月はそのまま倒れこむように横になる。


 落ちた瞼の裏で闇を見ながらあっという間に寝息を立て始めた。

 悪夢はきっと見ないだろう。

 そんなものが介入する余地もないほどに、深く昏々と眠り続ける。

 すやすやと赤子のように身体を丸めて。



◆ ◆ ◆



 星星に囲まれた月が夜空で鮮やかに瞬いている。

 木々の隙間からその様子を眺めていたアディアナは、ほぅ、と吐息を零した。


 一体どれ程長い間、この光景を心待ちにしていた事か。

 本当に、長い時間が流れた。


 気が狂うかと思ったのは一度や二度ではない。

 気が狂ってしまえばと思ったのも一度や二度ではない。

 それでも彼女は死にたくなくて、まだまだ未熟で幼かった彼女は他の神々のように命をかける覚悟が出来ていなくて、もう一度この夜空を見上げる事を夢見ていた。


 念願かなった光景に、どうしようもなく嬉しくて、きっと一人なら見っとも無く泣き喚いていた事だろう。


 アディアナは膝の上で寝息を立てる彼の髪を優しい手つきでそっと撫でた。

 泣かなかったのは見っとも無い姿は見せれないという小さな意地。

 彼には頼られる存在でありたい、そう願ったから。


 もうこの世界に神はいない。

 全ての神は異世界からの侵略者に破れ自らの身をもって封印を決行し、ついに今となっては封印を持たせるための命を掛けて逝ってしまった。


 アディアナを最後まで守ってくれていた夜の神も同様に。

 彼女自身も最早神と呼べる存在ではなく、神が消えたこの世界に、二度と別の神が新たに現れる事はない。


 寂しいな、と小さく吐露した。この世界にはもうアディアナの知人は神々含めて存在しないだろう。

 人間たちは短命だ、神々に比べるまでもなく。


 だけど、と彼女は薄く微笑む。

 自分は決して一人ではない事を知っているから。

 髪をすくって眠りこける表情を覗き、傷つけないよう起こさないよう細心の注意を払って頬を撫でる。


(私には、こよみがいる)


 絶望から自分を救ってくれた人。

 とても弱くて一人では何もできない彼だったが、そんな事は関係なかった。


 例えば物語の主人公のように、打算もなく全てをなぎ倒して救いに来たのとはかけ離れた、ただ偶然彼女自身に導かれて、彼自身も死にたくないが故に協力してくれたのだとしても、アディアナにとって新月こよみは間違いなく救世主だった。


 この世界においてアディアナにはもう新月しかいない。

 異世界からの来訪者である彼も彼女しか居ない。

 たった二人だが、一人と二人とでは埋める事の出来ない大きな差が存在する。

 長い間を孤独に過ごした彼女にとってそれは重要な事だ。


 愛おしい、と素直に思う。

 契約によって新月の中に触れ続けたせいなのか、それとも所謂吊橋効果だろうか? つらつら考えて、馬鹿らしいと一笑した。


 死ぬかと思ったのだ。

 死にたくないと願ったのだ。

 絶望に沈み、生きたいと叫び、迫り来る終わりに怯え、只管に救いを求めた。

 伸ばした手を、掴んでくれたのが彼だったのだ。

 愛おしい、と思う心は正直だ。


 彼を支えてあげたい。

 この世界がどうなっているかは分からないが、何も知らない人一人が生きて行けるほど甘くはないだろう。

 だから守ってあげたい。

 そして何時までも一緒に居たい。二人で支えあって何時までも、何処までも。



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