第40話 アルノド追加
二回目の五日目。
大災害のことで気になる点がある。
あの災害の中で姫ちゃんが述べた内容だ。闇の魔力が吹き上げる光景をみたという話。
東の果てから中央領へ向かう際、船の上から見た光景に似ていたらしい。ロングミストから立ち上る光の柱を見た時と、そっくりだとか。
あの町に起きたことと同じ事が、ここでも起きる?
そう思った僕は、詳しい事を知ってそうな人物、とある兄弟へチャットを飛ばす。チィーアちゃんとユーリ君だ。(あの兄弟はチャットの使い方にすぐ慣れたようだ)
彼等から聞いた情報では、ロングミストは何らかの原因で星脈が詰まっているから、爆発が起きてしまったとのこと。(チィーアちゃん談。状況提供者、幽霊)
星脈とは、星の内部に流れる魔力の通り道のことらしい。
通常は、その星脈から地表に魔力が噴出し、地上から魔力が戻ったりして、あちこち循環しているとか。
それならばと、姫ちゃんの記憶を参考にしながら、闇の柱が上った場所を調べて、星脈の位置を突き止める事にした。
ここら辺になると、僕達にはやる事が無い。
それ以外である事というと
代わりにアルノドが追加でこちらに送り込まれた事だ。
アルノドは、
「司教共を動かすために、何でもいいから尋問して情報を吐かせりゃいいじゃん」
という未利のアイデアで、呼んだのだ。
白金の部隊は、大司教が動かしているらしい(情報提供元ロザリー)。なので、アルノドと司教は親交があったはずだ。相手を動かすために、些細な情報でも欲しかった。
そういうわけなので、尋問タイムに突入する事になった。
研究所の一室に連れて行って、未利が虫をつきつける。
アルノドは虫が苦手らしい(こちらの情報提供者はクルス)。
シュナイデル城にいるときに尋問はやっておきたかったらしいが、色々忙しくてできなかったらしい。
虫をつきつけられたアルノドが、女声で叫ぶ。
「ぎゃああ、ちょっと。なんであたしばっかりこんな目に合うのよ、他に候補いるでしょおっ。いやぁぁぁ、きもちわるい、きもちわるい! 足がたくさんあるぅ! 目がたくさんあるぅ! 毛がたくさん生えてるぅ!!」
のぶといおっさんの声が、それから数十分続いた。
外にこの悲鳴が聞こえてないといいなー。
その後、いったん研究所内にある自分の部屋に戻った未利がいなくなった。
セルスティーさんがいるところだからと油断していた。
とびらにはカギがかかっていたけど、窓は開いていた。
窓の施錠をしわすれた?
そう思ってメリルさんに尋ねたら、メリルさんは首を横に振る。
きちんと確認したから、その可能性はない、という事だ。
なら、もしかして内部の人たちが?
とりあえずセルスティーさんに内部で働いている人達のチェックをお願いする。
前の時、もっと詳しく話を聞いておけばよかった。
人質をとったとかいう人間の特徴を聞いておけば、何か違ったかもしれないのに。
立て続けにさらに悪い事がおこる。
コヨミ姫やルミナリア・三座ちゃん達ともチャットが繋がらない。




