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235/415

235 攻撃無効!? まさかの展開に……!

 

「まるもっちー君も下がりなさい!」


 擦れ違いざまにジョゼさんが叫ぶ。


 その声を聞いても、俺は迷って立ち止まっていた。



 あの巨体をカバーできる規模の無属性魔法を使えば、スライムを消し飛ばせるはず。


 しかし、そうなるとジョゼさんの魔走車も消えてなくなる。


 たった数秒の逡巡。その間に展開していた結界が破壊され、魔走車がスライムに飲み込まれてしまう。


 スライムは飲み込んだ魔走車を味わうかのように、じわじわと溶かしていく。


 しばらく止まった状態で魔走車を溶かしきったスライムは再び波のように形を変え、こちらへ押し寄せてきた。


 ジョゼさんが結界を張ったお陰で時間は稼げたが、魔走車はバックで進行している。


 このままではいずれ追いつかれてしまう。


 なんとか倒してしまいたいけど……。


「足止めするものがないと魔力を練れない……!」


 スライムの移動速度はそれなりに速い。とてもじゃないが高威力の無属性魔法を発動させるだけの時間はなさそうだ。発動前に飲み込まれてしまう。


 俺は後退する魔走車に併走し、ヴィヴィアンさんとジョゼさんに尋ねた。


「あのスライムを止める方法って何かないですか?」


 投石や小規模な無属性魔法で穴を開けることは出来たが、すぐ回復されてしまう。


 あまり効果があるとは思えなかった。


 何か相手の苦手とするものでも分かればいいのに。


「回復薬や回復魔法が効果的よ!」


「あれはモンスターの死骸、腐敗物、汚水などを食べて増殖する。そのため、浄化の魔法も効果的だと聞く」


「お二人は回復魔法が使えたり、回復薬を持っていたりしますか?」


 こちらの質問に、二人が同時に首を横に振る。


 俺も回復薬は持ってないし、回復魔法も使えない。


 ミミは浄化魔法が使えるらしいが、未だ魔法を覚えていない。


 そんなチャンスは残念ながらなかった。


 話を聞く限り、癒やし効果でも代用できそうではあるが、あれも力を注入する時間が必要だ。


 残念だが、走りながら素早く発動する事は出来ない。


「そうだ! ミミ、ベンダーラ草を生やして、あいつに走って行かせることはできる?」


 もしかしたら回復薬の原料となる薬草なら効果があるかもしれない。


 そう考えて、ミミに聞いてみた。


『やってみる!』


 俺の問いかけに、ミミが頭上で方向転換し後方を向く。


 次に、両手をスライムがいる方へかざした。


『ベンダーラ草さん、出て! あっちへ走って!』


 ミミの呼びかけに応え、コース上にベンダーラ草が乱れ生える。


 ベンダーラ草は自力で根っこを引き抜くとスライムの方へ駆けて行く。


 そして、次々と飛び込んでいった。


 スライムは細やかな動きが苦手らしく、ベンダーラ草をかわさずに全て取り込んだ。


 すると、目に見えて動きが鈍くなっていく。


 動きはどんどん重くなり、最後は停止。シュワシュワと白煙を上げ始めた。


 効果ありか?


「今の内に餅スキルと癒やし効果スキルで……」


 俺は焦りながら人型サイズの餅を作成。


 次いで巨大な餅に癒やし効果スキルをこれでもかと注ぎこんだ。


 数秒かけて癒やし効果を注入していると、以前自分自身に発動した時のように餅が淡く発光しはじめる。


 これ以上は注げそうにないな。


「これでも喰らえ!」


 俺は薬草を取り込んで停止するスライム目がけて、餅人形を投擲。


 スライムは餅人形を取り込んだ瞬間、まるで沸騰したかのように大量の気泡を発し始める。


 そして、数秒の後、爆散した。



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