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プロローグ

 私の名前は───ルイ/25歳(♀)/身長172.6cm/体重54.2kg/好きな食べ物……バームクーヘン


 この世界で、覇権を握っているとある帝国にて、私は『最強の名』を欲しいままにしていた。


 “帝国史上最強” “THE MAGIC!!” “髪の毛の一本にいたるまで、魔力が染み染み”……などなど。


 そんな私は、帝王直属の精鋭魔道士部隊のエースとして帝国の民を守りながら、魔術学校で、後進の魔導士を育成することを生業としている。お給料は……まあゆうて、まだ25歳だし、大したことないけど。


 それでも、月給だけで中流階級の4人家族が1年間はのんびり暮らせる程度はもらえているわ!!

 

 そして何より……!! 3年間付き合っていた彼氏に、この間ついにプロポーズされたの!! 婚約よっ!! ───こ・ん・や・く!!

 

 『眉目秀麗』『才色兼備』……見上げる者すべての心を奪う蒼空すらも嫉妬の念を抱いてしまうほどに鮮やかな青い髪の毛をなびかせ、漆黒のローブに身を包んだ峰麗しいそんな私のフィアンセは───帝国でも指折りの大貴族の御曹司っ!!


 帝国で最も高級なホテルの最上階のレストランで、この世界の全ての花が植えられた“王宮の庭園”が見えるVIP席。



 彼は、真紅のカーペットに片膝をついて、12本の真紅の薔薇を私に手向けてくれたの……!! その直後に、彼がジャケットのポケットから取り出した紺色の小さなケース。もったいぶって恭しく彼の手で静かに“それ”は開けられた……!!



 中は、もちろん───銀色に輝く指輪よっ……!! ゆ・び・わっ!!



 天井のでっかいシャンデリアから差す金色の光を乱反射してもの凄く綺麗に煌めいていたんだから!!


 金と銀のコントラストが手を重ねあって、人生という旅路を共に歩んでいく私たちの今後の甘~いスイートライフを暗示しているかのように思えたわっ!!

 

 だから公私ともに充実し、順風満帆な人生を送っていた当(・)時(・)の(・)私(・)はあの後……あんな悲劇が待ち受けているなんて思ってもみなかったわ。


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