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凡人以下の俺に異世界でチートスキルがあったら奇跡だと思います。  作者: 羽矢隼
第3章 俺は異世界で役目を果たす。
12/20

 俺の異世界初バトル!?

 久しぶりの更新です。

 魔王退治まで、あと2日


  1

 さて、やってきました、トウキョー。

 まだ馬車の中だけどね。

 ここは、大規模国家ジャパンの都市、トウキョー。

 って、ふざけ過ぎだろ。トウキョーって、何だよ!

 この国はアイツ、いや、あの男が創ったらしい。

 あの男とは、タナカミツクニ、俺の親父だ。

 もはや、英雄と言われる親父が調子に乗ってるようにしか思えないネーミングだ。

 トウキョーとかジャパンとか、現実世界のパクりだよな。俺しかわかんねぇけど。

 まぁ、今はどうでもいいな。

 

 ここに来た目的は、ただ一つ。

 魔王をぶったおして、俺がこの国の王になること。

 平凡な俺に何でそんな大きな目的があるかって?

 その理由は俺の隣にいる人物が大きく関係する。

 そう、俺の最愛の人にして、俺の妻である、カリーナだ。

 彼女は生まれつき瞳の色が紅く、その紅い瞳のせいで、差別を受けていた。

 そんなこの世界を俺は変えたい、そう思った。

 それが魔王退治にどうやって繋がるか?

 魔王を倒した奴が、次期王の座を手に入れられるそうだ。

 その王の座で俺は、差別を無くす。それだけだ。


「もうすぐ、城に到着です」


 馬みたいな(名称知らん)動物を操っている、カリーナの付き人は、シュバルテだ。

 彼も、差別を無くそうとしている人物だ。

 理由、聞いてへんけど……。


  2

 城に着いてから、なんか知らんが、注目されている。

 いや、知ってるだろうが。

 俺の腰に帯刀している剣のせいだよ。

 そう、これのせい。

 これ、あの男、タナカミツクニが使っていた、『真・覇王剣 リザリアーク』だ。

 まだ使ったことないけど……なんか凄いだろうな。

 あ~ヤダヤダ。

 久しぶりに受ける、多数の視線。

 引きこもりだった俺には、リハビリかな。

 その視線には、嫉妬、疑念が込められている。

 そんなダルい雰囲気の中、とぼとぼ歩いていく。

 カリーナとシュバルテ、どっか行っちた=迷子

 そこでいきなり、大きな声で呼ばれる。


「おい、そこのお前」


 はて、お前とは誰でしょう?

 一瞬振り返り、また視線を進行方向に戻す。

 

「おい、無視するな! お前だ、リザリアークを持っている、お前だ」

 

 そこまで言われると、回避できない。

 仕方なく振り返り、気だるげに、と言うか、本当にダルいが、返答する。


「はい、なんでしょうか? この広い城で迷子になっているので、道を教えてください。中央庭園って、どこすか?」


 マジで迷ってます。

 昔から方向音痴なもんで。


「それなら、少ししたところを右に……って、ちがぁーう! 先に話し掛けたのは私だ! あからさまに面倒な奴に絡まれたみたいな顔して、会話の主導権握ろうとするな!」


 そういえば、この人、女騎士みたいです。

 この流れからして……決闘とかだろうな……めんどくさっ!


「私は、この国の騎士団の副隊長しているものだ。リザリアークに選ばれたお前の実力、試させてもらいたい!」


 やっぱり……。

 ここは……


「いえ、遠慮しときま~す」


 断る。

 そして、そそくさ退陣。 


「待て待て、断るな」

「え~だってダルいしぃ~」


 こいつ、突っかかりやがって。


「逃げるのか? これだから、紅目の貴族の夫なんだろうな……魔王の手先が」

「あ?」


 俺は、その言葉に過敏に反応し、キレる。


「その言葉、わざとだろうが、わざとじゃなかろうが、撤回してもらうぜ」


 俺は、決闘をすることになった。


  3

 仕方ねぇから受けてやった決闘だ。

 今いるのは、訓練場みたいなとこ。

 なんで、そんなに余裕そうかって?

 そんなの決まってる……


「私は、騎士団の中でも、五本指に入る実力がある。負けを認めるなら、今のうちだ」


 自分の実力に溺れてやがる……。

 こういう奴には、痛い目に遭わせるのが基本だな。


「早く済ませたいから、さっさと始めようぜ~」

「剣も抜かずに……余裕なのだな。その余裕、ぶち壊してやろう!」


 バ~カ、それは俺のセリフだよ。

 考えなしに突進か。

 愚策だぜ。

 さて、俺の余裕の理由、見せてやる。

 今の、リズム良く言えば、ラップになったんじゃね?

 なりませんね……すいません。

 

 俺は、ポケットからあるものを取り出す。

 まぁ、言っちゃえば、煙玉。

 すぐさま、地面に投げる。

 煙玉は爆発し、煙幕が広がる。

 そして、俺の十八番(オハコ)、«ぼっちは歩くのが速い(スピニング・オンリー)»を使う。

 このスキル、人が俺を見ているときは、使えない。

 なら、見えなくすればいい。それだけの話だ。

 奴、あの女騎士は、なにやってるかなんてわからない。俺の奇襲に備えてるのかもしれない。

 しかし、俺は奴の警戒網に引っ掛かることなく、背後から近付き、首筋にナイフを当てながら、言った。


勝負あり(チェックメイト)、だ」


 かっこいい~。くぅ~。我ながらかっこ良すぎる。

 俺のことはどうでもいい。自分で言うのもなんだが、キモいし。

 奴、名前聞いてないんだよな~。

 まぁいい。

 首筋にナイフを当てられたまま、立ち尽くしていた。

 ザマァwww。今の自分の状態見ても、さっきのセリフ言えるか? あぁ?


「道具の使用など……許可してないぞ」


「禁止、とも言ってねぇよな?」


 フハハ! 俺のスキルを最大限活かすにはなぁ! 小道具が必要なんだよ!

 俺はなぁ、対象は違うが、こんなときのためにいろいろ買い込んだんよ!

 もちろん、カリーナの金で。

 え? ゴミ野郎だって?

 いいんだよ! 家族だし。


「き、貴様……」

「まぁ、俺の勝ちだ。約束は守ってもらうぜ?」

「くっ……」


 俺、王国騎士団の副隊長に謝らせた。

 デビュー戦、白星だ。

 さて、カリーナと合流するか……。

 コイツら、案内してくれっかな?


 最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

 評価等々、よろしくお願いします。

 

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