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僕は、魔法が使えない。  作者: アーシェス
84/106

84 クリス

「どう?」

クリスは、フェスカの前で満面のどや顔を決めている。

課題であった”水滴”の魔法では桶一杯どころか小樽一杯まで水を調整して見せ、”着火”の魔法で手のひらに火球を出したりして見せた。

なお、火球の熱さで大慌てになって、フェスカに治癒魔法をかけてもらったあたりはまだまだなのだが。


「驚いた・・・。この短期間で・・・。

でもカティア。人の商売の邪魔をしちゃだめよ。」

今日はフェスカに課題の成果を見せに来たのだが、どうせ暇だからということで、カティアも同行してくれていた。フェスカとカティアは通った学院も違うし、魔法の知識などではフェスカの方が優れているのだが、同世代ということもあって、仲がいいらしい。


「いや、そんなつもりもなかったですし、私はフェスカさんみたいに上手に教えれませんよ。

ちょっと、コツを教えただけなんですが。クリスちゃんの練習量と才能のなせる業です。」


確かに、カティアは賢者の学院に1年とはいえ通っているわけで、良い教師であったのは間違いないのだが、それでここまでできるようには普通はならない。

つまり、クリスには才能があったということだろう。

最も重要な”努力”という才能も含めて。

実際に、クリスは毎日魔力が空になるまで練習をしていた。

学院の生徒でもそこまでやるものは少ない。飽くなき欲求とでもいうべきか。



「さて・・・。こないだやった、トーチの切り離しはできるようになった?」

「それは・・・まだです。」

こころなしかフェスカが安心したように見える。

魔力の量の調整は出来ても、魔力を切り離すというのはなかなか感覚が違うので難しい。

できるようになればなんということはないのだが、イメージが難しいのだ。


「よし、じゃぁ次はそれにも挑戦してみて。今度までの課題にしましょう。

で、そこまでできたなら基本のコモンの種類はカティアに倣えばいいわ。

わざわざ、時間とお金を使う必要もないわね。あとは、クリスが得意な魔法の系統の確認ね。」

魔法には、系統というのがある。

学院では、魔力の色という言い方をするのだが、攻撃魔法に多い”放出系”、回復魔法に多い”治癒・復元系”、肉体強化などの”強化系”、そして魔道具の作成や武器などへの”付与系”などの他に、相性のいい属性もある。すなわち、火・水・氷・風・雷・土・光・闇・命などである。

これらは、紋の影響を非常に大きく受けるため、先天的な得手・不得手というのが発生するらしい。


3人は、2階の「魔法力検定」で使った小部屋へ向かう。

部屋の中には、机があり真ん中に水晶が置かれている。


「いい?この水晶の中に魔力を放ってみて。

魔力をコントロールできると、魔力の質に応じて中に炎が出来たり色が変わったりとするの

その色や大きさなどで大体の得意分野が分かるのよ。」

そういうと、フェスカが水晶に触れる。


「こんな風に。私がいうものをイメージしていくの。

たとえば炎をイメージすると・・・」

水晶の中に赤い炎が水晶の半分ぐらいの高さまで燃えているように映る。

「そして、氷だと・・・」

炎が消え、水晶の玉の中に氷の結晶が現れる・・しかし、これは見るからに量が少ない。


「ね。私は炎はそこそこ使えるけれど氷は苦手なの。

ほとんどコモンと同じ威力しか出せないわ。こんな風にして自分の相性のいい属性を調べることができるの。」


クリスが、水晶に手を添えると、フェスカが次々に指示をだしていく。

フェスカに比べると、反応がかなり遅いがそれでもゆっくりと確実に水晶の中に変化がみられる。

ハンター登録テストのときにはまったく反応しなかったのだから、格段の進歩といえるだろう。


いくつもの変化をさせたあとにフェスカがクリスに告げる

「クリスは、水・風・雷・光が得意なのね・・で炎や氷は若干苦手と。まぁ、欠落もないしこれは優秀ね・・・。」

欠落とは全くその属性の魔法が使えないという状態をいう。

特に何か特別に得意な属性があると、欠落が発生しやすいといわれているが、なぜそのようなことが起きるのかはわかっていないという。

「そうね・・・。私なんて闇や雷は欠落なのに。」

「あら、そうなの?でもカティアにはあまり関係ないんじゃない?」

「まぁね。でも、あまりいい気分にはなれないわよ。」

どうやら、クリスの魔法の資質は優秀らしい。だが、大事なのは魔力をどう扱うかだ


「じゃぁ、あとは系統ね。これは、意外と奥が深いの」

「そうね・・・。魔力の形って色々あるからね。私の祝福<ブレス>なんてのも、結構変わった使い方だしね。」

「そうね。これは、ある程度試していくしかないのよ。

まずは、単純な魔力放出系から試しましょうか。」

「いよいよ、私も魔法が使えるのね。」

「いや・・・、ここからが大変なのよ・・・」

念願の魔法が使えるとあって、浮かれ具合が止まらないクリスであった。




・・・




「で・・・そのガティコという村に皆いくと・・。」

「うん。クリスもいくでしょ?」

「まぁ、そら皆行くなら行くわよ。カティアさんにはお世話になったし。

でも、どうせなら何か仕事もしたいわね。」

「そんなに都合よく依頼なんてないぜ。

まぁ、名前もないような森なら途中にあるから狩りぐらいはできるだろうが、フェルの収納は開けておいて欲しいから、帰りだな。」

「まぁ、いいわ。」



読んでいただきありがとうございます!

ちょっと疲れ気味なので、短めです。すみません。

面白いと思って頂けましたら、励みになりますので、下のブクマ、評価など、よろしくお願いします!


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