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さよなら、ツバメ
ツバメよ、ツバメ
その長い尾に
おまえは何を連れてゆく
春の光と香りと花を
軒先にすっと
置いていってはくれないか
おまえが切る空は
いつも
少しだけ冷たくて
見上げたままの目に
風が沁みるのだ
ツバメよ、ツバメ
帰る場所はあるのかい?
暖かい寝処はあるのかい?
何処にもないというのなら
おまえはいったい何処へ行く
もう少し此処にいたらいいじゃあないか
まだ帰らなくたって
だぁれも怒りはしないさ
暑い暑いというのなら
私の家にいれてやろう
私のベッドを半分貸そう
ツバメよ、ツバメ
それでも
おまえは帰るのかい?
────そうか、わかったよ。
さよなら、小さきツバメ。
風に乗って
海を越えて
大空を進んでいく
ツバメよ、ツバメ
おまえは立派だ
私にも真似をさせておくれよ
私に翼はないから
代わりにこの短い足で
近場の公園まで歩いてみせるさ
そして空を見上げよう
おまえのいない静かな空をさ
ご覧いただきありがとうございました。




