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第86話 ビギナーズラック

アリサの竿に大物が掛かった。

ドートーとふたりで糸を引いていく。

掛かった魚が跳ねた!


「おおっ、黒鯛じゃないか」


まるで黒曜石の様に漆黒な色をしている鯛。

黒鯛は、鯛の中でも美味いと人気で高値で取引される。


「ずいぶん引きが良いと思ったら、ずいぶんでかいな」

「大丈夫かしら。糸切れない?」

「あんまり引っ張りすぎると切れるかも」


そのくらい黒鯛の引きは強い。

じっくり、じっくりと引き寄せていく。


だんだんと舟に近づいてくる。

あと、少し。


「うわっ、反撃された」


いきなり引きが強くなって、糸が伸びてくる。

最後のパワーを振り絞っているんだろう。


「あとは、少しづつ引き寄せれば大丈夫」


さすがに釣りのベテラン。

魚の動きが読めている。


ドートーの言う通り、その後は順調に引き寄せていった。

そして、網を伸ばして黒鯛を入れる。


ほとんど網ギリギリの大きさ。


「とったどーー」


やっぱりやりたくなってしまった。

黒鯛のしっぽを持って持ち上げる。


ずっごい大物。

重さは3キロあるんじゃないか。


「すごい。いきなり、そんなの釣ってしまうって、アリサさん、天才?」

「いえいえ。ビギナーズラックです」


もちろん、そんな大物を上げてしまったのは、ただの偶然。

だけど、二番目の練り餌はなかなかお魚さんに人気だ。


その後も、釣れた。

他の練り餌も試してみたけど、二番目の練り餌ほどお魚さんの喰いつきがいいのはない。


「錬金畑の練り餌は、二番に決定ね」


釣りはのんびりと糸を垂らして、ぼーっと待つ。

そんなスローライフもいいけど、いろんなお魚がバンバン釣れるのは格別。


今日はスローライフというより、釣りまくりの1日になった。


「それ、ちょっとくれないか」


ドートーが二番の練り餌に興味を持ってきた。

黒鯛が釣れたのが驚ぎだったらしい。


「普通さ、鯛はエビを餌にしないと釣れないんだよ」

「そうなの?」


あ、思い出した。

二番の練り餌の錬金畑には、海老せんべいを埋めたんだっけ。

他のは、みたらし団子とか、いろいろ。


エビせんべいというか、エビの殻とか。

そういうのを埋めると鯛が釣れる練り餌になるかもしれないな。


「この竿で、その練り餌にするとまた鯛がかかるかも」


一番大きな竿を出してきたドートー。

二番の練り餌を少し分けてあげる。


「よし。俺もアリサさんに負けないの釣り上げるぞ」


そう言って、糸を垂らした瞬間。

すごい引きで竿がしなる。


今度は糸も太いから無理なま寄せて釣り上げた。

2キロくらいの赤鯛。


黒鯛よりはちょっと小さいけど、いい形だ。


「やった。この練り餌、すごいぞ」


うん。

なんだか、村人のお手伝いができるような感じがしてきたぞ。




釣り餌も錬金畑がおすすめです。

楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。


新連載はじめました。


今度は料理人のお話。

だけど、普通の料理人じゃなくて、錬金料理人。


当初は毎日4話アップの予定です。

よかったら、読んでくださいね。


『「料理人は引っ込んでろ」と言うけど、錬金料理人って実は超強力な奴なんです』


https://ncode.syosetu.com/n7657ev/


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