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第71話 王子様といいことしちゃいたい

「アリサさんには、感謝しています」

「そんな感謝なんて」

「アリサさんがいなかったら、歩いていくしかなかったところです」

「予定どおりに間に合いそうですね」

「ええ。アクシデントがなければ、予定より早く着きそうです」

「それは良かった」

「アリサさんにお礼をしたいと思いまして」

「お礼ですか?」


ちょっと困ってしまった。

ポーションを大量に買ってもらったり、他にもいろいろと買ってもらっていて。

だから、金銭的には全然困っていない。


その上、ジェットコースターまで作ってもらっている。


「ジェットコースター作ってもらっているじないですか」

「あれは、手が空いているのが手伝っているだけです」

「他に、お礼ですか?」

「何か、ありますか」

「なんでも、いいんですか?」

「私にできることなら」


騎士団長にして、王子様。

今は、ふたりきりでここにいる。


そして王子様はお礼をしたいと言っている。

もしかして、チャンス?


婚約者がいるのは知っているけど。

婚約破棄なんてテンプレでしょ、


だいたい王子様相手なら日陰の女でもいいな。


ついつい、妄想が暴走してしまう。

まぁ、断られてもいいか。


言っちゃえ。


「キス、してください」

「えっ」

「キス。駄目ですか?」


一瞬、とまどっているのが分かる。

だけど、顔が変わった。

何か、決めたような顔。


「目をつむってください」

「えっ」

「目をあけてた方がいいですか?」


それって。

もしかして。


たぶん、何かドッキリ的なオチなんだろうな、と思いつつ。

それでも期待しちゃう。


目を閉じて王子様のキスを待つ。


唇が触れる。

柔らかい。


唇?王子様の唇。


驚いて目をあけてしまった。

ドアップの王子様の顔。


まつ毛長いな。マッチ棒、乗りそう。

目を閉じて、唇が合わさっている。


目をぐりんぐりん動かして、状況を確認してしまった。


キスしている。王子様と。間違いなく。


それも舌が侵入してきた。私の舌と触れ合う。

ディープキス。


状況に酔いながら、目を閉じた。

しっかりと王子様に抱き着いた。


長い長いキス。

とろけてしまいそう。


とうとう、王子様と。

どうなる?

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