第70話 武器のメンテナンスをしておきましょう
騎士団の騎士たちは、ほとんどの人がピカピカな剣を持っている。
だけど、従者となるとそうではない。
だいぶガタが来た剣の人も多い。
「だけど、給金も決まっているし、新しい剣はとても買えない」
こんな悩みがあるみたい。
この時代は装備は自分で賄うのが原則だ。
自分の給金から剣のために積み立てしている人も多い。
だけど、騎士の人はこんなことを言う。
「でも、良い武器があると戦力もあがるんだよね」
お金があればすべて解決・・・でも、それがない。
現実はそんなもの。
だいたい剣ってべらぼうに高い物。
金貨20枚とか平気でしてしまう。
だから同じ剣を10年も使っている従者も多い。
「その悩み。アリサが解決してあげましょう」
剣を錬成するのは、まだ不安定で失敗が多いけど、錬成ではなくメンテナンスならそれほど難しくないはず。
たった1日で新品同様。
錬金畑なら、そんな夢のようなことができてしまう。
だから、錬金畑に遊びに来よう!
あ、なんか、ハワイアンセンターの広告みたいになってしまった。
「まずは、ここに剣を埋めてくださいね」
そういうと、自分の剣を畑の畝にそれぞれ埋めていく。
最初の50人分だから畝の数にして5畝だ。
その上には、強剣草を植える。
新品同様なピカピカの剣のイメージをアリサが強剣草に伝えていく。
そして、初級ポーションを肥料として与える。
これで完了。
後は1日待つだけだ。
翌日。
一本づつ、強剣草を抜いてみる。
「ほら、キラキラでしょ。新品同様になったぞぉー」
新品みたいな剣を振り上げると、集まった50人が歓声を上げる。
「わお。ポロ剣が新品になったぞ。錬金畑、すげーな」
「俺のも新品だ。どんな敵だって、こいつがあれば負けはしないぞ」
50人が新品の剣を手にすると集団としてもテンションがあがる。
やる気まんまんな、騎士団になっている。
「では、次の人と変わってください」
次の50人が入ってきて昨日と同じ作業を指示する。
これを6日間続けると騎士団の剣はすべてぴかびかになる。
誰も気づいていなかったけど、これらの剣。
ただ新品になっただけではなく、強化もされていたのだ。
すごく変化した訳ではない。
「なんか前より使いやすくなった気がする」
その程度の違い。
だけど、実戦になると、そのちょっとした違いが生死を分けたりする。
武器強化でも、アリサは騎士団のお役に立っていたのだ。




