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第32話 強い剣を作れ!

「あーあ。せっかく色々チューリップが一杯咲いてるのになぁ」

色々チューリップからカラフル染料を量産して大人気スカーフに。そんなことを考えてたけど、できあがった染料が不良在庫になってしまった。

全く売れないカラフルスカーフは、プリシラさんの担当だから、なんとかしてくれると信じて待つしかない。だけど、当分、新しくスカーフを染めることはなさそうだから染料はいらないわね。


「落ち込んじゃダメ。なんでもすぐうまくいく、なんてことないんだから」

紅炎の騎士団による魔物の森討伐が始まって、ポーションづくりもひと段落。今、がんばって錬金畑で作れるのは、鋼鉄剣ね。


「うまくできたかな」

強剣草で花が咲いているのが3本。花が咲いた時点が強剣草の収穫タイミングだ。


「これは・・・ダメね」

剣の形さえなくなっている。


「次はどうかしら・・・やっぱりダメね」

同じく剣の形が見えない。

強剣草は本来、剣を根の中心において鍛える効果がある。ただ、調整が難しく、失敗すると剣が崩れてしまう。

最初に7本のボロ剣を使って強剣草に鍛えさせたら、1本だけ鋼鉄の剣ができた。

その後20本のボロ剣を使って強剣草に鍛えさせているけど、今のところ4本、花が咲いたけどまだ1本も剣ができあがったものがない。


「今日の最後、これこそ、うまくいくはず」

丁寧に強剣草を抜いてみる。


「おっ、これ、いけるかも」

草の根が剣の形で巻き付いている。その根を丁寧に外していくと。


「やったぁ、できた。さっそく鑑定を、っと」

《研ぐ前の鋼鉄の剣》


うん、前回と同じ剣ができた。金貨15枚の価値があるわね。

本当のことを言えば、チューリップで染料を作るより、剣とかポーションとかを作った方がお金にはなる。残念ながら、新しいファッションアイテムを作るというわくわく感は剣やポーションにはないの。

でも、錬成の成功率をあげたり、錬成レシピを完成したり、品質をアップさせたりとするのは職人として楽しさがあるわね。


ぽん。


「あれ、今、強剣草の花が咲いた。これも収穫しちゃおうかな」

新たに花が咲いた強剣草をよく見てみると、心なしか輝いているように感じる。気のせいかな。もしかして、一緒に埋めていた魔物のアイテムが関係しているのかな?


「よし、収穫してみよう」

丁寧に抜き取ると根が剣の形になっていて、それも軽く輝いている。根をとりのぞいて剣を確認すると、おおっ、ちゃんと剣が出てきた。


鑑定をしてみると。

《炎の鋼鉄剣》


やった。これはすごそう。鋼鉄剣の上に炎属性がプラスされた武器アイテム。もしかしたら、高く売れるかも。

どのくらいの値段になるか楽しみ。


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