新しい時代の始まり
今回は反重力の発見という点のみを書いただけになっています。
次回も少し今回の内容を含みつつ、さらにこの小説においての半重力としての意味を説明し、
この説明を元に今後のストーリーの展開に反映させようと思っています。
「歴史的発見は必ずしも人の努力から生まれるものではない」 エイデン・エルリック
2030年6月22日:日曜日
アメリカのオハイオ州の田舎町にエルリック家といういたって普通な家族が住んでいた。家族構成は母:ミリア・エルリック、父:ピーター・エルリック、長男:エイデン、長女:クレアの4人構成で父、ピーターは銀行員として働いており裕福まではいかないまでも不満のない良い生活を送っていた。
この日、日曜日であったため家族で朝から庭で子供たちと遊んでおりなんら変わりのない日々を過ごしていた。エイデンはまだ7歳、クレアは一つ下の6歳とまだ小さく、だが元気が有り余っているためピーターは1時間もしたら疲れベランダにてミリアと一緒に休憩をしていた。
休憩をしてから15分ぐらいたったであろうか、ふと庭を見るとそこには上を見上げているクレアの姿しかなく、エイデンが見当たらなかった。クレアにエイデンがどこにいるかミリアが呼びかけてもクレアはひたすら上の空のようにただただずっと上を見続けている。そして、二人は疑問に思いその目線の先に目をやるとなんと、エイデンが「宙に浮いていたのだ」。
二人はその状況を飲み込む前に先にクレアの元まで走りエイデンに降りるように呼びかけ始めるが、エイデン自身もこの状況に困惑している状態で、空中で手足をバタつかせなんとか体制を整えようとしているだけだった。浮いてる高さは家の屋根ほどまでに達してしまっているため梯子などではもう届かない高さであったため、急いで警察、消防隊に連絡をし助けを求めた。
警察、消防隊が着くと同時に不思議な現象だったために科学班の人らも一緒に同行していた。エイデンは消防車を利用をすることにより、無事空中からの脱出は安易にできたのだが問題はここからであった。エイデンが浮いていた範囲に足を踏み入れると、エイデンに起こったことと同じことが誰にでも起こったのだ。最初、多くが超能力などを疑っていたのだが、誰にでも起こる事象ということで自然的現象という説が濃厚となったのだ。
6月23日:月曜日
この現象は次の日には多くのメディアに取り上げられ、多くの人が訪れると同時に科学班による簡易的なテントによる研究所が急遽その「空間」を囲うように設置された。だが、あらゆる測定器の導入があったにもかかわらずどんな数値も他の空間との差異があることがなく、調べれば調べるほどにその謎が深まるばかりであった。一番期待が高かった電位差による事象も否定され、科学班はお手上げの状態に陥ってしまった。唯一わかっていることと言えば時折その空間を見つめているとその奥の景色が歪んで見えるようになるという事実が確認できているだけだ。そして、ついに現状のこれ以上の捜索が不可能で撤収を始めようとした時に一人の新任の科学者が一言、この事象について核心的な答えを小さく言った。
「反重力」
彼自身、その答えが正解という確信があって言ったわけではないだろう。科学を研究するもの一度は必ず耳にしたであろうこの架空の現象に対して、知ってはいるものの誰もが「ない」と思っているために逆に出てこなかった発想。だが、彼がその単語を発したことにより何がこの空間で異なっているかを調べるのではなく、一つの摂理として捉え、法則性という面で調べることにより今後の地球を左右する世紀の大発見がなされることになる。
プロローグ ~完~
始めての投稿なので、文章が下手であったり、矛盾や意味が分からない箇所が多々あると思いますのでその点はご了承お願いします。
コメントなどで指摘して頂ければ、逐一修正はしていきたいと思っていますのでご協力してくださる方は感謝いたします。
次の展開が気になるような話にしていきたいと思っていますので長らくお付き合いいただけたらと思います!