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告死人 高校生  作者: 田丸 彬禰


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新たな仕事

そして、聡は本格的に告死屋を始めて一年後の今日、新たな客を示した封筒が届く。

あれから五十件以上の依頼をそつなくこなす。

楽しいという気持ちなど一ミリグラムもなく。

そして、単独でおこない始めてからというもの、相手に対して特別な感情がわくこともなく、淡々とおこなっていた。


「まあ、いつも通り。場所を特定し、本人を識別し、そして、意識の中に滑り込んで死を伝える。簡単なものだ」


聡はいくつかの経験と先輩の天使たちとの交流からいわゆる仕事のコツというものを手に入れていた。


手っ取り早く済ませるためには、夜におこなうのがいいということ。


これは相手が睡眠時間であることが多いため、意識がぼやけていることが多いためだ。

逆に昼間にやるとトラブルになりやすい。


「これはこの仕事をおこなっている者の常識だよ。聡君」


眼鏡の賭けた灰色の髪の青年風のキザな天使の言葉。


理論上は理解できる。


「では、蒲原という男はなぜ昼間に現れたのだ?」


だが、あれから蒲原に出会うことがないため、その疑問は懐に入れられたままとなっている。


「とにかく相手の素性を確かめ……」


部屋に戻ったところで、乱暴に封筒を開き、そこに入っていた紙を眺めた瞬間、聡の言葉は止まる。


「ま、まじか……」


その相手は調べるまでもない。


なぜなら、知っているものだから。

いや。

ほんの数時間前に教室内で話をした者。

というより、盛大に揶揄った者。


「……橘弥生」


しかも、その死因は……。


「自死」


「じょ、冗談じゃないぞ。よりによって同級生はないだろう。クソ天使」


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