恵比寿祭り
えべっさんに行ってきたよ
今日は父親と一緒に恵比寿祭りにいった。毎年、恵比寿祭りにいくと、
慶ちゃんたちがすごく騒いでよろこぶ。でも、今年はあまりよろこばなかった。
それは、父が、人ごみが嫌いだからといって、出店の通ってない道を通って神社までいったからだ。慶ちゃんたちは出店の屋台がすごく好きなので、しょぼーんとしていた。しかし、神社が近くなってくると、がぜんテンションがあがる。
神社のおかざりの熊手を売っているお店の人が体を金色に塗っていたからだ。
「うっひょー!面白いよ!」と言って慶ちゃんがぴょんぴょんはねた。
剣ちゃんもひょー!剣!剣!」と言って喜んでいた。しかし、その金色の人が
ウケを狙ってか、股間に金色の小さな神社の鈴を二つつけ、その真ん中に
紅白の綱をつけて、ぶらぶらさせて遊んでいるのを見て急に無表情になった。
「不敬な!」そう言って、慶ちゃんたちは俺の背中の中に入っていってしまった。
俺は別に、その程度のこと、なんとも思ってないんだけど、神社のお使いは、
妙なところに痛点があるというか、逆鱗に触れることがあるので、小さな
精霊さんだと思って油断はできないなあと思った。
ある意味、触らぬ神に祟りなしで、どこで怒るか人間とは感覚が違う部分がある。
とくに、神社に参拝したりすると、そう思う。
いつもは恵比寿祭りのときはおチャラけ最高潮に達して暴れまくるのに、今日は
静かに引っ込んでしまったので、色々考えさせられてしまった。
でも、神社の帰りにスーパーによってイチゴを買ってあげたら、ご機嫌になっていたので安心した。
今日は忍ちゃんの番なのえ、忍ちゃんに買ってあげたら、またイチゴのパックに
くまモンが書いてあったので、剣ちゃんとゲシゲシ頭を叩き合いしていた。
でも、精霊が本気で怒ったときはこんなもんじゃないので、これはただ単に
おちゃらけているだけだ。しかたないので、剣りゃんにも買ってあげたらよろこんでいた。慶ちゃんにはミルクプリンを買ってあげたらよろこんでいた。
慶ちゃんはけっこう乳製品がスキで、なぜか北海道産が好きだ。
北海道産を買ってあげると「でっかいどー!ほっかいどー!」と叫びながら
万歳するのがかわいい。
かわいいといえば、神社の帰り、剣ちゃんが「ほら、見てみて、かわいい!」
といいながら手を自分の首にからめてくるくる回るしぐさをしていた。それを
見て慶ちゃんが「慶ちゃんのほうがもっとかわいい!」とか言いながら
くるくるまった。精霊は時々人間の目から見て意味不明な事をする。
忍ちゃんは醒めていて、ただそれを眺めているだけだった。
忍ちゃんは古式ゆかしい霊道の作法をこころえていて、日頃から言っている。
霊というのは普通、ただ、道とかに座っていて、じーっとしているそうだ。
だからただ、じーっとしているので祟ったりしない。
変な霊能者が煽ったりしなければ祟ったりしないので、ほっとけばいいらしい。
霊的な守護がほしかったら、神社に行くのが一番だけど、変になれなれしく神社の木にさわったり、神社でタバコのポイ捨てなどをすると、かえって眷族霊に
激怒されてバチを当てられたり、運を奪われたりするので、普通にお参りして
普通に帰るのがいい。色々あつかましいお願いをすると心象がわるいが、
いざというとき、必死になって助けを請うのはいい。しかし、それが許されるのは、日頃から熱心に信仰していえる氏神様にかぎる。
かえりにイチゴを買ったのだ。




