第10鳴:あなたは・・・スライム
今回は久々の電話を使いました。
今、僕の部屋でいつものメンバーが集まっています。
いつものようにテーブルを囲み、テーブルの上には黒電話が載っています。
そして、黒電話の受話器をエアが持っています。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「こ、こんな僕でも、 にゅる 愛しいあの人の にゅる ために何かしたいんです。 にゅる」
エアの電話の相手がにゅるにゅるいってます。だれでしょう?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「アイリス、映像を見せて。」
紗枝は、アイリスに『なんでもできますよ』を出してもらい、電話の先の映像を映し出す。
そこには、青色スライムがおりました。スライムが一匹が、森の中の泉におります。
「スライム?」
「ああ、スライムだなぁ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スライム、おいしい?」
「か、神様達の声が、 にゅる いっぱい聞こえます にゅる 一人じゃないの? にゅる。」
「僕達4人であなたの願いを叶えましょう!」
「ああ~、か、神様~ にゅる 僕、涙で前が見えません・・・ にゅる」
スライムは泣いているとのことだったが、映像ではまったくわかりません。あ、若干体積が増えてるような・・・。
「き、きたぁ! にゅる」
スライムは急に慌しくなった。赤くなっています・・・。青スライムから赤スライムに・・・。赤くなるんですね。毒もってそうです。。。
その時、泉のそばにやってきた人がきました。い、いえ、、、人じゃありません・・・オーガです。オーガが泉の水を汲みに来たみたいです。桶らしきものを持っています。
「今日もたくましい にゅる 肉体です にゅる。」
確かにムキムキです。オーガですから。オークじゃありませんから!
「ど、どうしよぉ・・・ところであのオーガってメス?」
「うん?どうしたの?」
「い、いや~スライムは僕っていうくらいだからオスなのかなぁ~と思って、その相手だからメスなのかなぁ。」
「うーん、見た感じ・・・わからないわ。」
「あのオーガはきっとオスだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オス。」
紗枝は判らなかったみたいだが、アイリスとエアはオスと答えた。
「スライムは、オスなの?」
「スライムは性別はない。基本、体積が増えだしたら勝手に分裂するからな。」
アメーバみたいだね。
「スライムは、なんであのオーガに惹かれたんだ?」
「う~ん、スライム にゅる つぶされてないよぉ にゅる。」
スライムは僕の惹かれたを轢かれたと勘違いしているみたいだ。いや、どこでその話になるんだ。気づけよ。
「スライムさん、あなたは何故であのオーガが好きなの?」
「あのオーガさんと出会ったのは にゅる ・・・・そう にゅる 。昨日のことです にゅる」
昨日かよぉー、完全に一目ぼれじゃないか。
「僕は、 いずみを目の前に にゅる 干からびてしまうとこ にゅる だったのです・・・ にゅる。あと一歩がとどかず にゅる 僕は そのまま ちからつきようかと にゅる した時、あのオーガさんが にゅる 体液を僕に にゅる わけてくれたのです にゅる。」
うん?体液???汗じゃないよな・・・・ぜ、絶対、 しっこですよね。
「僕は、少々黄色くなりましたが にゅる こうして復活できました。 い、命の恩人 にゅる です。」
・・・・・・・おしっこスライムと名づけよう。おしっこで命を救ってもらって恋したと・・・。あのオーガ、ただおしっこを目標にしただけじゃないのか。
「あの人に にゅる なにか恩返しをしたい にゅる んです。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ぼん。・・・水。」
「そうだな。あのオーガは水がほしいみたいだぞ。」
「・・・・・・・・・・・・・スライム、水魔法が得意。」
「みず?みずがどうしたの にゅる。」
「あの人の樽に進入して、そのままオーガの村に入り、水を毎日提供したらどうかしら?」
「な、なるほどぉ~ さ、 にゅる さすが神様ぁ~ さっそく・・・。」
オーガは樽に半分の水を入れると、それを放置して、泉で泳いでます。
何でクロールしてるんだ。なんでクロールしってるんだ?
スライムはその樽に入り込んで・・・・おお、水と同化している。スライムがどこにいるかわかんねー。
そうしているとオーガは堪能したのか、樽を持って森の奥に入っていく。
途中で、オークがオーガに襲い掛かってきました。オークが3匹、オーガにかかっていきます。
あ、ああ~、オーガは樽を持ったまま、右手一本でオーク2匹を倒し、一匹は逃げていきました。
何しに来たんだ・・・。
オーガは村についたみたいだ。樽をおいて・・・え、ええ~。
今、そのオーガは他のオーガとハグをしております。・・・片方はメスなんでしょうか?見分けがつきません。スライムはその光景を樽の中から見ています。
スライム・・・、初恋ここにちる・・・かぁ・・。
とそのまま見ていると、他のオーガが出てきて、同じようにハグしていく。
ハーレムか?ハーレムなのか。ここお前のハーレム村か?
スライムさん、殺っておしまい!・・・・・・といっても、スライムじゃあオーガには勝てないか。
「どうやら、ハグはこのオーガの村の挨拶らしいな。」
アイリスは顔を赤くしながらそう言った。僕もあなたと挨拶したいです。ええ、もちろん。言葉の方ではないです。
「・・・・・・・・・・・・・・・違う。・・・あのオーガのハーレム」
「「ハ、ハーレム??」」
紗枝とアイリスは気づいてなかったみたいだ・・・。いや、お前ら気づいていただろう。顔赤いし。
その時、エアは僕に向かって、両手を広げた。
こ、これは・・・・飛び込んで来いっと・・・。エアさん・・。本当可愛いっす。
え?その後、どうしたかと?そりゃあ・・・・もちろん飛び込みましたよ、全力で。だって、可愛い子がハグを要求してるんですよ。男なら・・・いくしかないっしょ。もち、全力で。
エアは全力で飛び込んだ僕をハグ?し、その勢いのままバックドロップを。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・3カウント。」
「1、2、3!」
カーンカーン、紗枝は僕から3カウントを取り、アイリスはエアの片腕をあげて勝利を称えている。
いつのまにゴングを買ったんでしょうか。ってかいつ取り出したんでしょう・・・。
「あ、あああああああああああ、に、人間がきたわー。」
「な、ついにここに人間が・・・。」
「・・・・・・・・ここはオーガの村みたいだなぁ。」
オーガのメス?が村に入ってきた人間四人に悲鳴をあげている。
男が3人に女が1人のパーティみたいですなぁ・・・。ええっと、杖を持ってるからあの女の人は魔法使いかな。男は・・・・特に見る必要なし。
「お前達に恨みはないが・・・。お前達は魔物だ。狩るしかないだろう。」
「人間め、うせろー!」
オーガと人間は何かを言い合っているが、お互いきっと言葉通じてないだろうな。僕達は翻訳機能でわかるが。スライムが樽からちょっと顔を出して除いている。今でると間違いなく死にますぞー。
「ええっと、・・・・オーガ5体いるわ。私達より多いけどどうする?」
「フン、カタリーナ。お前いつも弱腰だな。ここは先手必勝だろ!!」
男が近くにいたオーガ一体を剣で縦に切り裂き、そのままもう一体のオーガに近づく。
オーガ達も仲間を切り裂かれたことを理解し、反撃にかかる。
オーガの男が棍棒を盾を持った男に投げつける。
盾もってる方攻撃してどうするんだ・・・。はじかれるぞと思っていたら、
盾を持った男は盾ごと後ろに吹き飛ぶ。
オーガすげー、なんちゅう怪力してんだか・・・。
そのオーガの男に火の玉がせまる・・。あ、カタリーナとかいう女の人が放ってました。
「守る。」
「お、おまえええええええええええええ。」
オーガ男の横にいたオーガが火の玉の前に出て、オーガ男を守って燃え尽きた。
オーガ男の周りにいたオーガ達も次々人間のパーティに殺されていく。
「あとはお前だけだ。」
オーガ男の前に、4人の人間が集まる。
その時、樽からスライムが飛び出し、オーガ男と人間達の間に入り込む。
「す、スライム???そ、それにしても大きいわ。」
そうです・・・どうやら泣いていたスライムは自分の涙で体積増幅していたみたいで、1mはありそうです。
「レア種じゃないのか・・・捕獲するか。」
「でも、スライムってどうやって捕獲するのよ。」
「あれだろ?酒瓶に入れて・・・。」
「1mあるスライムが酒瓶に入るわけないだろ、あほかお前は。」
人間達がなにやら話し込んでいる間に、スライムはオーガ男に喋りかける。
「あなたは逃げて にゅる。 僕は、あの人たちを許しません にゅる。
「・・・スライム・・・、一緒に戦ってくれ!・・・俺もアイツラは許せん。」
「わ、わかりました・・・にゅる。 僕の命はあなたのものです にゅる。」
その時、アイリスはスライムに指示を出した。
スライムはオーガの体に付着していく。なんか・・・オーガの鎧みたいにみえる。
「鎧のつもりか?? そんな柔らかそうな鎧、俺の剣で!!」
男の一人が剣でスライムの鎧を斬ろうとしたが、刃が2cm入ったとこで動かなくなる。
「な、う、うごかねぇ、、は、離せぇぇぇ、え、えええええ」
その男の頭をオーガは棍棒で一振りし、男はそのまま倒れる。
そして、オーガ男は棍棒を剣をもった男に投げつけ、男の剣と頭を砕いた。
「か、カタリーナ。魔法だぁ・・火の魔法であのす、」
喋っていた男の喉を触手のように伸ばしたスライムの腕が貫く。
「ひ、ひぃいいいい、」
カタリーナは、恐怖で腰が抜かしたみたいになっていた。
「な、なあ、もうここまでにしてくれないか。ちょっと・・・。」
僕は、顔が真っ青になっていた。
エアは僕の言葉にうなづいて、アイリスに何か耳打ちしている。
アイリスは、『写し人形』で自分の分身を作り、異世界に飛び立たせた。
「そこまでだぁ、お前達。ここは私、女神アイリスの名において仲裁つかまつる。」
「め、めがみぃさま・・・。」
「女神だと!!いまさらでてきておいて・・・。」
今、オーガ男に脱がされそうになっていたカタリーナは女神の存在に目からうろこ状態です。オーガ男の方は何やら怒り心頭です。そこで、スライムはオーガにやめるように訴えかける。
「だが、この女はおいていけ!仲間のかたきだ。」
「フン、私を倒せたらいいだろう!!」
アイリスさん・・・まさか最初から戦いたかったとか言わないよね・・・絶対そうだよね・・・嬉しそうだよ、顔が。
アイリスは、1分もたたずにオーガを地面に叩き伏せた。
強すぎますよ。本当にこれで能力1/10になってますか?
アイリスは、カタリーナをおんぶして、スライムに・・・。
「あなたが、このオーガを幸せにしなさい。」
アイリスは最高の笑顔をスライムに向けた。その笑顔には光が差し・・・本当に女神様・・絶景の美女です。ってか光が差し込むって・・・ウィルネさん操作したんじゃないの。
スライムは、アイリスにそっくりな体系(1mです)に化け、敬礼していた。
なぜ、敬礼・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・アイリス、かっこいい。」
「ずるいわね。次、その役私やるわ。」
おんぶされているカタリーナは・・・。
あ、あ~ な、なんかお尻をなでられてるよぅな・・・。いや、相手は女神様よ、そ、そんなことないって、、もみくちゃに・・。ちょ、ちょっとぉ・・。や、やばい・・・そこはやばいです、女神様。