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魔王の刺客  作者: oga
8/9

vsキツネ 後編

肩から血が滴る。

幸い利き腕とは逆の肩に刺さったため、武器を握ることはできる。

しかし、それより大きな問題があった。


(そもそも、剣で勝負になるのか?)


キツネが剣を取り出していた所を見ると、どうやらその扱いに長けているらしい。


(剣がダメなら……)


相手に対抗するための手を考え、廊下に出る。

逃げまどう生徒の背を、悠々と歩きながらキツネが追っている。


「止まれ! 俺が相手だ!」


ガリが叫んだ。


「……お前は殺していいと魔王様から言われている」


キツネがこちらに向き直る。

ガリは丸腰で走り出した。


ガリは相手の剣の間合い直前まで接近し、その外から槍で攻撃するという手を考えていた。

ギリギリまで槍を隠せば対処されにくい。

しかし……


「ボーガン!?」


キツネはボーガンを取り出して、ガリに放った。

とっさに避けようとしたが、無傷の方の肩に命中、そのまま転倒してしまった。

反撃の手段は潰えた。


(くそっ……)


その時、ガリの目にあるものが映った。


(この隣の教室は……)


ガリは立ち上がり、盾を取り出した。

盾も相手を押し出したり、武器としての用途があるため、取り出すことができる。


「悪あがきだな」


キツネがハンマーを取り出す。


ガリにとっては賭けだった。

さっき音楽室という銘板が見えた。

隣の音楽室にエルフの先生が残っていれば、挟み撃ちにできる。

しかし、生徒と一緒に逃げていたら……


(それでもやるしかない)


ガリは盾を構え、かかってこいと煽る。


「死ねっ!」


キツネが駆けだし、ハンマーを振り上げた。


ガァン!


強烈な一撃で、ガリは耐えきれず壁に押しやられた。

更にキツネはハンマーから剣に持ちかえると、盾の横から剣を入れた。

ズブリ、とガリの横っ腹に剣が刺さる


「ぐうっ」


想像を絶する痛みが走った。


(もうダメか……)


そのままガリは気を失った。




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