第29話 モンスター退治の始まり
俺は冒険者ランク3の下となり、
リーンちゃん達と同じランクになった。
これなら、旅行(モンスター退治)中、
荷物運びだけじゃなく、
戦いにも参加させてくれるだろうか。
「お待たせしました。」
冒険者ギルドの職員の説明も終わり、
俺は冒険者ギルド一階に戻って来た。
冒険者証は後日、
宿屋へ届ける事になるらしい。
なんだろう。
この住所確認みたいな制度。
まぁ、いいんだけど。
「トモエさん!
どう言う事ですか!!
ランク3なんですか!?」
リーンちゃんは落ち着いて、
いなかったらしい。
距離を詰めてくるので、
黙って待つ。
「……私で遊んでいますよね?」
手を伸ばせば、肩に届く程の距離に近付いて、
何をしていたのか、理解したらしい。
ちょっと赤くなっていて、
とっても可愛い!
「本当の事を言っただけです。
ランク3の下に成りました。」
「冒険者証は?」
「え?後日宿屋に届けるって、
言われましたけど。」
もしかして、お爺ちゃん間違えた?
昔の制度だったとか?
「……すいません。
本当に驚いてしまって。
トモエさん、本当に強かったんですね。」
うん、俺がリーンちゃん達の強さを信じられない様に、
彼女達も俺の強さを信じられなかったんだろう。
お互い様だ。
まぁ、まだ彼女達の強さは信じられないけど。
「トモエさんが強いと、
私達も助かるから良い事だけどね。
報酬はどうするのさ?
リーン、考えているの?」
パーティリーダーのフレンダさんが、
現実的な話をしてくれる。
「荷物運びの値段で、
同行して貰うのは不味いですよね?」
「私達白黒が貧乏だって言われるだろうね。
まぁ、彼が誰にも話さなきゃいいんだけど。」
「誰にも話しませんよ?
でも、私もモンスター退治がしたいです。
お手伝いした分の報酬も貰えたら、
助かりますが。」
冒険者ランクが同じ女の子パーティに、
守られながらの荷物運びなんて、
格好悪いだろ?
「リーンが決めな。
この話を持って来たんだから、
最後まで責任持たなくちゃね。」
「分かりました。
トモエさんにも協力して貰って、
いつもの配分に加えて下さい。」
「結局、私達は損をしてるんじゃないか?」
クラリスさんは、厳しいなー。
普段より、稼げるかもしれないのに。
まぁ、モンスターが出てこないと、
どうしようも無いんだけど。
「あたいはそんな事ないと思うけどね?
まぁ、もう昼になったし、
出発しよう。」
「いくよーみんなー!」
ミルクさんの掛け声で、
彼女達は円陣を組んでいる。
混ざりたいが、
タイミングを逸したな。
「「いぇーい!!」」
なんだその号令っ!
俺は冒険者パーティ白黒の共用馬車に乗って、
ケフの大森林に向かっている。
森の近くまで街道は続いており、
丘を登ったり下ったりしながら、
近付いている。
「注意点とか、ありますか?」
「まずは、あたい達の後ろにいて。
トモエさんが何が出来るかを考えて、
何処のポジションが出来そうか、
教えて貰うから。」
リーンちゃんに聞いたつもりだったんだけど、
答えたのはフレンダさんだ。
リーダーだけあって、
冒険では彼女が中心らしい。
「分かりました。
ニースさんは御者台から、
モンスターを狙うんですか?」
「そうです。
馬車の護衛も私の仕事ですから。」
装備から推察するに、
騎士のミルクさんが正面、
強い攻撃が来たらそれを盾のクラリスさんが受け止め、
側面と全体の指揮をフレンダさん、
フレンダさんとは逆側をリーンちゃんが攻めるのかな。
さぁ、お楽しみの旅行の始まりだ!




