第28話 冒険者ギルドの説明
俺はリーンちゃんと、
同じランクの冒険者になれた。
彼女は驚いてくれるだろうか?
兎も角、この後の予定は、
冒険者パーティ白黒との、
楽しい楽しい旅行(冒険)だ。
「そろそろ、良いだろう。
着いて来てくれ。」
ギルド職員のお爺ちゃんに言われ、
俺は教官二名の処理が終わった試験場から、
冒険者ギルド一階に向かう。
地上に出ると、日の光が眩しい。
時刻は、まだ昼だったな。
「おい!あいつ!」
そんな掛け声で、
ギルド一階に居た冒険者連中の視線が、
集まってくる。
何かしたかな?
死んだ教官達は箱や袋に入れられて、
冒険者ギルド地下一階、左手の、
木製の武具の交換を装って運ばれたが。
「トモエさん、どうでしたか!?」
リーンちゃん達も気付き、
こっちに向かってくる。
「ランク3の下、成れそうですよ?」
あくまで普通を装って、言ってみる。
彼女の反応が楽しみだ。
「ふぇ?」
可愛い!
「君はこっちだ。
まだ話があるからな。
お嬢さん、すまないが、後にしてくれないか?」
お爺ちゃんに、
俺は冒険者ギルド二階に連れて行かれる。
「え?あ、はひ。
分かりました。」
リーンちゃんは随分、
混乱しているらしい。
可愛いよっ!!
階段を登り切ると、
左右に通路が見える。
あと、ギルド三階へ続く階段もな。
冒険者ギルド二階は、
ギルド一階よりは綺麗だが、
それでも泥や血の跡が見える。
個室が並んでいるから、
商業ギルド二階と同じく、
会議とか打ち合わせとか、
そのような目的の階なのだろう。
違いは商業ギルドにはあった、
鍵付きの扉は無い、という事か。
まぁ、職員の同意がないと、
そもそも階段から上がれないからな。
こっちの方が合理的かもしれない。
「この部屋で良いか。」
階段に最も近い部屋に、
お爺ちゃんが入って行く。
「さぁ、座ってくれ。」
部屋にはテーブルに椅子が四脚。
あと、槍などの長い武器を置く為の、
爪などが見える。
「失礼します。」
「早速だが、冒険者ギルドにようこそ!
我々はモンスター退治を専門とした、
狩人を起源にしている。
今では、モンスター退治だけではなく、
危険を孕む様々な依頼を、
高額の依頼料で受ける組織だ。
例えば、人や荷物の護衛、
希少な物資の採取か。
具体的には、遺跡の発掘への同行や、
危険なエリアへの同行など。
もちろん、都市間の護衛を受ける事もある。
ただ、基本的には都市間の治安維持は貴族の領分だから、
我々に話が来るのは、
厄介事を抱えている場合だな。
採取では、それこそ未踏の地にまで、
赴くこともあろう。
危険度も高いが、割が良い事も多い仕事になる。
何か質問はあるかい?」
ここでギルドの説明がされるのか。
まぁ、想定の範囲内の内容だな。
でも、一つ確認しておかないと、
いけない事がある。
彼女達との距離にも関わるからな。
「パーティは、登録制ですか?」
そう。ただ一緒に行動すればパーティ、
という訳ではなさそうだった。
もちろん、ただ同行するだけでもいいが、
折角なら同じパーティになる事を夢みたい。
夢の中だけど。
「もちろん。
双方の同意と、ギルドの承認が必要だ。
パーティでの依頼は、
評価も人数で割られる事に注意するように。
人数が多いと、
それだけランクの上昇が遅くなるからね。」
「それでは、パーティに個人で同行した場合は、
どうなるのでしょう?」
今回の俺の立場みたいにな。
リーンちゃんは、俺を荷物運びとして、
使うつもりだったんだろうが。
いや、使ってくれるだけで、
凄くありがたい事なんだけどね。
「パーティと個人の同意を尊重するが、
ギルドでも査定は行う。はずだ。
まぁ、そのような同行者は殆どパーティに、
飼い慣らされている者が多いから、
揉めることは少ない。
他にあるか?」
「すぐに、思い付く事はありません。」
「分かった。
これはギルドからの要望だが、
君にはモンスター退治を、
専門とした冒険者になって貰いたい。
当然、どの依頼を受けるのかは冒険者の自由だ。
しかし、君の力は非常に大きく、
厄介なモンスター退治に使わせて貰えると、
冒険者ギルドとしても助かる。
もちろん、その様な指名依頼をこなす事は、
ランクアップへの近道だと言っておこう。
報酬も良いよ?」
「取り敢えず、冒険者パーティ白黒と、
一緒に過ごす予定です。
時間が空いたら、指名依頼を受ける事も考えますが、
基本的には彼女達の行動次第なので。」
「なんだ。
籠絡されているのは君の方なのか?」
そうですね!
間違いありません!!




