第四段 ことことなるもの
この、ことことなるもの、は謎です。もう一度、平安時代に行ければ、清少納言に、直接聞けるのだけれど。
言異なる 言葉ごとに違いがある
異言なる 違いのある言葉がある
異事なる 違いのある事がある
言言なる 言葉言葉にあるように
異異なる それぞれに違いがあるように
どれ???
まあ、それは置いといて本文は、
ことことなるもの 法師のことば。 男 女のことば。下衆のことばに、かならず文字あましたる。
以上。すっきり、きっぱり、言いたいことだけ言っておしまい。
分からないねえ。
お坊さんは、ありがたい説法をなさる。清少納言は教養高い人だから、多分、ありがたがって聞いている。ありがたいことばを、それぞれのお坊さんが聞かせてくれる、という意味であろう。たぶん。
おとこと、おんなは、同じ言葉を使っていても、違うこと考えてる。お互い、いいように解釈しあってるけど、それでいいんじゃないの?と、私は思うが、清少納言がどう思っていたのか、分からない。そして、読んでるあなたが、どう思っているかも、分からない。これも、永遠の謎だ。
最後のは、分かる。つまらん奴ほど、よくしゃべる。なくてもよい、余計な言葉が、必ず加わる。
ときどき、こういう、意味の取れない段があります。勝手に想像するしかないので、これもまた、面白い。