52 十次郎 元服する
この物語は完全にフィクションです。
風習はでっち上げです。
本気にしないで下さい。
僕の名前は明智十次郎。
中学生の坂本光泰が、戦国時代で明智光秀の子供になった。
本能寺の変がおきたら、周りのみんなに、危害が及ぶ。
事実を知るのは、僕ただ一人。正体隠して、今日も真実は知らない!
1582年、本能寺の変まであと六ヶ月。
僕は、元服する。
明智光秀に名前の希望を出した。
十次郎「天下泰平からとりまして、光泰と名乗りとうございます」
もう、謀反を企ていたら、嫌味になるな。
光秀 「良かろう、これから光泰と名乗るがよい」
まさか、あっさり決まった。
明智十次郎光泰が本名になった
これから動きやすくなる。
明智光秀「そなたの近習(護衛)じゃが、誰か希望する者はおるか?」
十次郎 「優秀な近習は要りませぬ」
明智光秀「要らぬとは、変わった事を申すのう」
十次郎 「私には、凡庸な者で十分です」
明智光秀「何故じゃ」
十次郎 「優秀な近習は、兄上に付けるべきです」
明智光秀「・・・妙な事を、企んでいるであるまいな」
企んでいるのは、お前だろ!!
十次郎 「ご安心してくださいませ。玩具や菓子で、悪い事は出来ませぬ」
明智光秀「・・・良かろう。好きに致せ」
十次郎 「あと、私の正室の話ですが」
明智光秀「おぬしには、まだ早いであろう」
十次郎 「早くはありませぬ。元服すれば大人でしょう」
明智光秀「本気なのか?」
十次郎 「冗談で正室は決めませぬ」
明智光秀「じゃが、光慶が先であろう。決まるまで待つが良い」
十次郎 「しかし初菊は今年で、十八になりまする。
待たせては可哀想でございます」
明智光秀「嫡男を差し置いて、おぬしが先に婚儀をしては、
誰が跡取りか解らぬではないか」
十次郎 「兄上の許嫁が一人もおらぬのは、誰の責任ですか」
明智光秀の弱点は、同僚と仲が悪く、家臣達も新参者が多い事だ。
おかげで本能寺の変の後、すぐ滅亡する。
明智光秀「跡取りの正室は、慎重に選ばねばならぬのじゃ」
十次郎 「兄上や私を、早く元服させたのは、
明智家を盤石するためでございましょう」
明智光秀は今年で、五十五歳だ。戦国時代の平均寿命は短い。
いつ死んでもおかしくない。
明智光秀「そうじゃ」
十次郎 「父上、兄上はご自身で正室を決められるほど、気が回りませぬ」
言っている意味、解るよね。早くしないと寿命が来ちゃうよ。
明智光秀「・・二年待て」
十次郎 「二年待てば、無条件で初菊を正室に迎えてよろしいのですね」
明智光秀「・・・構わぬ。そう致せ」
歴史通りなら、二年も待たないだろうけどね。
元服の儀式が終わり、
光慶 「今日から一人前じゃの」
小五郎「兄上、おめでとうございます」
乙寿丸は今年より、小五郎と名乗っている。
明智家では、七才になると、幼名を使わないらしい。
明智小五郎と聞いて、「探偵か!」とつっこみ入れそうになった。
長男、明智十兵衛光慶 13才
次男、明智十次郎光泰 12才
三男、明智小五郎 7才
明智家、受難の年の始まる。
名前が変わりました。
戦国時代の風習は、地方によって違うと考えています。
幼名をいつまで使うかは、家によって様々です。




