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選ばれざる言霊使い   作者: シロライオン
第1章 名もなき島 編
28/75

探索

前回のあらすじ

リントは黒鳴剣をルルに貰った。

リント達は冒険者ギルドに着いた。


「いらっしゃいませー!あーリントさんー!」

「マリーおはよ。元気にしてた?」

「マリーはいつでも元気ですー!リントさんが最近顔出さないから心配してたんですよー!」

「そっか。ごめんね。いろいろやることが多くて。」

「てかリントさんー!今日は女の子連れじゃないですかー!そして可愛らしい狼さんまでー!」


リントはマリーにここ2,3日の経緯を簡単に話した。


「そうだったんですねー!そんな事よりモフモフしてもいいですかー?」

(そんな事よりって。。。まぁ、モフモフしたい気持ちは分かる。)

「いいよ。」

「やったー!」


マリーはスピークをモフモフし始めた。

少し経って、キキが痺れを切らして言った。


「マリー。モフモフはまた今度にしてくれ。西の鉱山跡に何かクエストはあるか?」

「ハッ!すいませんー。仕事忘れてましたー。えっと~これなんかどうです?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ランクD

鉱山跡地に住まう魔物の討伐 

場所 西の鉱山跡地

クエストクリア報酬 1匹600リェン

ギルドポイント 1匹 20ポイント

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ここの鉱山跡地には最近アンデッドや魔物が多数湧いてきたらしいんです~。」

「お、これ良いじゃん。これにするよ。」

「ランクはDですが、ランクEの人もパーティを組めば一緒に受けれますよ~。」

「リント君。これにしましょ。」

「じゃあ、これでお願い。」

「了解ですー。」


リント達は西の鉱山跡地に向かった。

道中久しぶりにステータスを確認してみた。


==============================================

リント 21歳 男 人間

称号 :物乞い

レベル:27

ランク:D

職業 :水僧侶アクアプリースト

HP :170/170

MP :95/95

筋力 :75(+50)

耐久 :48(+60)

敏捷 :114

魔力 :85

運  :56

スキル:言霊ことだまレベル2 生物と意志疎通が出来る・好物が分かる。

水魔法:水治癒キュア泥水マッド水鞭ウィップ

風スペル:衝撃波インパクト

武技 : 闘気覚醒

装備 :黒鳴剣 エレメンタルタクト ロングスピアー

   :ブラッディウルフのマント

   :トロルの軽鎧

   :皮のブーツ

 お金: 14000リェン

==============================================


(称号が物乞いってひど過ぎない!?そりゃ確かにいっぱい色々貰ってるけどさ。。。まぁいい。そろそろ新しいスキル覚えよ。)



リント達は道中、ルルとキキの採集を手伝いつつ鉱山跡地に着いた。



「ルル。そう言えば何の材料がいるんだっけ?」

白鳴石はくめいせきです。その名の通り白っぽい石なので見れば分かると思いますよ。」

「おっけー。白い石ね。」


鉱山跡地の中は魔導器の炎が明かりを灯していた。一同は一瞬明るくてほっとしたが、よく考えるとなぜ今でも燃え続けているのか分からない。そう考えると、その炎の揺らめきが不気味に思えてくる。

中は決して狭くないが、道が入り組んでいていくつもの分かれ道があった。覚えていないと迷いそうだ。


「な、なんかさ誰も喋らなくない?」


一同は不気味な炎の揺らめきに憶して、一言も喋らなかった。自分たちの足音だけが響き渡る。


「そ、そうだな。。」

白鳴石はくめいせきありませんねー。」


また沈黙が続く。。。。。

スピークが先頭を歩いており、リントの後ろにはルルとキキが歩いていた。

リントはふと後ろを振り返る。


(ルルは平気な顔しているけど、キキは完全にビビってるな。そこがちょっと可愛い。・・・・・あれ?)


リントは何か違和感を感じた。


(何かおかしい。。。俺の後ろの影が。。。3つある!?)


「キキ!後ろだ!!」

「え!?キャアアアア!」


キキは後ろを見て尻餅をついた。

その3つ目の影からインプが現れた。

全身灰色のその魔物は、顔はシワだらけの老人のような醜い顔をしていて、大きさは1mくらい。


「ひっひっひ。」


その笑い声のような高い声は呪われそうなぐらい不気味な声だった。

リントはビビッて立ちつくしてしまう。


「おりゃあああ!」


ルルの大きな声にビクッっとなったインプはルルのハンマーを避けきれずに潰された。


「ふぅ。危なかった。」

「ル、ルルさんすごい。」

「ふぇ?」

「いや~。よくあんなのが出て来てすぐ対応出来るなぁ~って。」

「そうですか~?あれインプですよね?比較的弱い魔物ですし。。。よく見ると可愛くないですか?」

「「いや、全然可愛くない。」」


リントとキキは口を揃えて言った。



その後しばらく進んで行くと大きな広間があった。


「ここは?」


中を見渡すと、石を斬る道具やスコップ等が置いてあり、昔使われていた作業場のようだった。


「白い石は。。。。ないか。」


リント達は手分けして広間を探したがそれらしい物は見当たらない。

ないな~。と言っていると突然地面が盛り上がり、オークゾンビやゴブリンゾンビ等、多種多様のアンデッドがぞろぞろ湧いてきた。モンスターハウスってやつだったらしい。


「聖なる息吹よ。不浄なる者への慈悲をここに示せ!光弾ディバインボール!」


口火を切ったのはキキだった。

キキの放った光弾ディバインボールは近くにいたスケルトンに当たり、スケルトンは消滅した。


「やるじゃん!キキ!いつの間に魔法を?」

「前にリントとパーティを組んだ時、自分の無力さを痛感したからな。錬金術のスキルだけでなく、戦闘も磨くべきだと思ってな。1つぐらいは覚えておいたよ。」

「さすがだな!よし!スピーク俺たちも続くぞ!敵を引き付けてくれ!」

「ワン!」


スピークはアンデット達の前に出て、攻撃を躱す。

その間にリントは詠唱を始めた。


「生命の源となる大いなる水よ。我が盾となり全てを飲み込まん。水障壁アクアウォール!」


リントの詠唱が終わると、リントの前に大きな水の壁が現れた。


(初めて詠唱してみた。何か気持ち良いなこれ!)


「リント。なぜ壁を?これではこちらも攻撃出来ないぞ?」

「まぁ、見てて。そしてちょっと下がっててくれる?」


リントはそう言うとエレメンタルタクトを使って、いつもよりスペルの文字を多く書き、大きな衝撃波インパクトを展開。水障壁アクアウォールにぶつけた。

内側から衝撃波インパクトを受けた水障壁アクアウォールはアンデッドに向かって飛散し、アンデット達は水浸しになった。


「今だ!スピーク!」

「ワン!」


スピークは琥珀の首輪に最大の魔力を込め、紫電を放った。

バチバチと紫電は音を鳴らしながら水を通り、アンデット達を襲う。

アンデット達は成す術もなく炭と化した。


「お~!さすがです!リント君!」

「ぶっつけ本番だったけど上手くいったよ。」

「まるで打ち合わせでもしていたかのような連携だったぞ。」

「俺とスピークは一心同体だからな。」

「バゥ!」

「でもまぁ 連発は厳しいけどね。」


リント達はこの後、白鳴石を探し続けたが見つける事は出来なかった。


「ここ、広すぎて1日じゃ無理だな~。」

「今日はもう遅いし帰りましょうか。」

「そうだな。採集も出来たし、引き上げるとしようか。」


この日は白鳴石はくめいせきは諦めて街に帰った。

★サーシャ先生の補足授業★

インプは最下級の悪魔よ。

影になれたり、火の魔法を使えるのだけど、今回は使う暇もなかったわね。

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