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露程も知らない幻想組曲  作者: 熱帯長草草原地帯
第二章 鶇村
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魔法の系統は

 魔法の系統は5つだ。

 大雑把に書き出す。


 火系統 ファイア

 水系統 ウォーター

 風系統 ウインド

 木系統 ウッド

 土系統 ストーン


 火系統なら火に関する魔法が使える。

 一番使われているのはそのままファイアだろう。

 小さいファイアなら火種になる。

 ノアタが使えるな。


 俺が使えるのは水系統だ、俺が多用しているのは、ウォータークリア。理屈は良く分からないが水に触れて異物を取り除くイメージをすると綺麗になったなと分かる。

 森の中でも安全で美味しい水が飲めるのはありがたい。


 ヒボラが使えるのは土系統と風系統。

 魔力量が多い者には複数の系統が使える。


  土系統は土を操り柔らかくしたり硬くしたり出来る。ストーンバレットなどで石礫を作り出すことも可能だ。器用な者だと畑を耕したり皿を作ったりする。


 風系統の魔法は風をおこしたり弱めたり出来る。風をおこすウインドや浮き上がる事の出来るフライ等。


 木系統の魔法は植物を操る。

 使える者は少ないが……

 その中でもかなり特殊だがグリーンフィンガーという魔法がある。

 通常の魔法は一過性の現象をおこすが、何年とかの単位で現象が継続するらしい。


「ざっと話したがどうだ?分かるか?」


「なんとなく……」


 3人は曖昧な顔をした。


「オレの系統はどれなのかな?」

「そうだな、調べるのは出来れば広い屋外で試したいな。多少の危険も有るからな。」


 すぐにでも外に行きたそうなホウジだったが……


「今日は遅いし外も暗い、ヒダッカさんすみませんが明日になったらお願い出来ますか?」


 俺はうなずく。

 食事のあと2時間程も話していただろうか?俺も話を整理したい。


「今日は峰司の部屋をお使いください。峰司、案内して差し上げて。」

「はい、ヒダッカさんついてきて。」

「ああ。」


 言われるまま靴を脱ぎ、ホウジについて2階へ上がっていった。


 …………………………………………………


 一夜明けて。


「昨夜は良く眠れたな。」


 ホウジの部屋は年頃の少年の部屋とは思えないほどスッキリと片付いていた。

 からりと乾いたシーツに干した草を敷き詰めたベッドは俺の身体をしっかり支えてくれた。

 枕には少し甘くスッキリとしたネロリの香りがつけられて居たようだ。

 一階もそうだったが外から見える部分よりも奥に広い。

 岩盤をくりぬいて家を建てるのだろう。

 昨晩に渡された清潔な服へと着替える。

 俺の服は後で洗いたい。


 部屋を出ると1階屋根部分の庭へ出る扉が向かい合わせに有った。

 左手に下り階段、右隣は両親の部屋。

 両親の部屋の前をを通り過ぎて廊下の突き当たりには洗面、洗濯場が有ると聞いていた。

 先ずはそちらに向かう。

 1階部分と同じ上部がアーチになった窓が開け放たれ朝の空気と光を家に取り入れていた。

 顔を洗い階下へ降りていく。


「おはよう。」

「ヒダッカさんおはよう!」

「おはようございます。」


 ホウジと母親が居た。

 俺が目で父親を探すとそれを察して母親が、


「主人は採石場の同僚に今日はお休みを取ると伝えに行っています。」

「父さんは今日は魔法を教わるんだって張り切っていたよ。」

「そうか、すまないな。

 良い師匠になれるよう頑張るよ。」

「すぐに戻って来ますので、そちらで朝食にしましょう。」


 1階の半分は土間で、昨晩は炊事場の隣に有るテーブルと椅子で食事をした。

 階段を降りてすぐのこちら側の半分は1段高くなった板張りのスペースだ。

 板張りの上には草で編まれた敷物が置かれ、直接座って寛ぐスペースの様だ。

 朝食は一人分づつ盆にのせられ、ホウジが運んでくれた。


「ただいま。ヒダッカさんおはようございます。昨晩はゆっくり休めましたか?」

「おはよう。ああ、ぐっすり休ませてもらったよ。」

「父さん、ヒダッカさんが良い師匠になってくれるって。」

「おおっ!ありがたい、楽しみだ。」


 期待をあまりにも受けると……

 弟に教えた経験しかないのだが……


「「「「いただきます。」」」」


 食卓には米と野菜を煮たもの、それに温かい味噌汁が並んだ。


「「「「ごちそうさまでした。」」」」


 後で合流するという母親を残し俺達は出掛ける。


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