7.龍仙峡の河童淵
【作品情報】
タイトル:龍仙峡の河童淵
作者 :輝海
文字数 :5,518文字(短編)
Nコード :N0429KS
【あらすじ】
夏休み、女学校の友人である礼子と共に彼女の実家である老舗旅館に休暇とアルバイトを兼ねて身を寄せる明子。
彼女はそこで地元の語り部から龍仙峡の民話「河童淵の話」を聞くことになる。
それは龍仙峡の淵に住む河太郎と言う河童と、村外れに住む一太助という相撲が強く働き者な若者の物語なのだが……。
========
構成
★★★★
昔話・民話度
★★★★★
ぞっとする驚き
★★★
========
皆さんの中で、河童を見かけたことがあるという方はどれくらいいるのだろうか?
自分はもちろん無いのだが、昔の知り合いで「子供の頃に河童を見たことがある」と言っていた人がいた。
どういう会話の流れでそういう事を言い出したのか、またそこから話がどうなったのかについては全く覚えていないのだが、河童を見たことがあると断言したのが人生の中でその人ただ一人だったので、何となく印象に残っているのである。
河童がいる・いないの是非ついては置いておいて、そういう不思議なものに出会う瞬間というのも案外あるのかもしれない。
さて、今回の話は河童にまつわる話である。
河太郎という村で悪さを働く河童が、相撲の強い一太助に興味を引かれ相撲をとろうと誘いをかける……という話なのだが、この河太郎河童は尻子玉を抜くような怖い存在(水神の端くれ)であると同時に、随分と聞き分けがよくユーモラスな存在なのである。
なまじ、言葉も通じて会話も出来るので、どうにも読者としては河太郎に親近感を持ってしまうのだ。
話せば分かり合えそうなんてうっかり思ってしまいそうになるが、しかしそこは河童といえども水神。
親近感は持てるが水神とは相容れない。相容れないが相手(水神)にはきっと悪意はない(多分)。
個人的にはこの河太郎河童がキャラクターとして、とても良かったんじゃないだろうかと思う。
また、構成も良かったと思う。
この構成の妙でホラーとして立っており、ぞっとする怖さがある……と自分は思った。
河童や民話・昔話系の話が好きな方にオススメの作品である。
是非、気になったら読んで見て欲しい!
========
龍仙峡の河童淵URL
https://ncode.syosetu.com/n0429ks/
Nコード
N0429KS




