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八百万の精霊召喚~異世界神から日本妖怪~  作者: 那園曽 氏規
本編

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17話

魔術クラスにやってきた。


本日の講師、魔導師のヒルムカさん。彼女もまたBランク冒険者である。


因みにステータスは


ヒルムカ(24歳)

LV28

魔導師

HP:150/150

MP:223/223

ATK : 18

DEF : 24

MATK: 70

MDEF: 51

INT : 58

スキル【N】火魔法LV4

      水魔法LV4

      風魔法LV2

      土魔法LV5

   【R】聖魔法LV0


となっている。聖魔法LV0ってなんやねん。と思ったらどうやら属性だけ持っていて使い方を知らんそうだ。この世界は聖魔法は通常属性とは別に教会に聖別鑑定をしてもらわなければ存在すらわからないんだそうで、アンバーの千里眼鑑定は正に上位互換なので隠れている適応属性も看破できるためそんな表示になる。だが通常はLV0はステータスに表示できないんだそうだ。


唯一のRスキルなのにもったいないなぁ。


因みにもう一人は宮廷魔導師さん


ローナ・ボーダー(31歳)

LV27

宮廷魔導師

HP 103/103

MP 251/251

ATK : 09

DEF : 12

MATK: 54

MDEF: 68

INT : 61

スキル【N】火魔法LV2

      風魔法LV2

   【R】土魔法LV3


土魔法が結構レベル高いなぁ、守りに特化って感じかね。

ヒルムカさんのほうが全属性持ちで珍しいのかもしれないけど

多分相手取るならローナさんのほうがやりにくい感じだな


「ていうか、こっちは講師って交替じゃないのか?普段二人も講師来るもんなの?」


「いいえ、いつもはどちらか片方が来られるだけなんですけど・・」


ミュゼに聞いても普通とは違うらしいということは原因はやっぱり・・・俺か


「今日は魔法収束についてです」


ヒルムカさんが授業を始める。ローナさんは一番後ろに座っている。ただし視線は明らかにこちら

視線って圧力あるんだね。


「例えば、同じ魔力で打ったファイヤーボールでも拡散したものと収束したものでは威力が違います。実際にやってみましょう」


そういうとローナさんが魔法で土を盛り上げ的を作る。そしてヒルムカさんはファイヤーボールを二つ作り出す。ひとつはバスケットボール大、一つはソフトボール大。同時に発射し同時に着弾する。しかし的のほうはソフトボール大のほうだけが着弾跡をつけていた。


「すごいな、あの密度まで収束するだけで威力に差が出るんだ。」


ぽつりとつぶやくとミュゼが不思議そうに聞いてくる


「でもちいさい方が威力が小さいのが普通じゃないのですか?」


ミュゼの声が思いのほか通ってしまったので皆に振り向かれる、もちろん講師陣も。


「そうだね。リバークレイン嬢の疑問ももっともだ。それに対して君はどう思う?」


回答を振られてしまった。やれやれ。


「収束により威力が増すからでしょう。」


口で言うのもめんどくさいので的まで歩いていき説明する。


「同じ術者が同じ魔法を同じ魔力で出す場合、その二つは同じ威力であるはずです。でもあたる場所が広ければどうなるか。魔法の威力を100としてこちらの大きいサイズのほうを面当たりの威力1とします。そして単純に小さい跡のほうが1/10小さいなら面当たりの威力は10倍に当たるんじゃないかと」


ふと見ると生徒でも固まってるのが半分。わかってくれたのが半分。え?面積計算だけだよ?


「ま、まあそこまで理論立てて考えなくてもいい、とりあえず収束は大事だということはわかってくれたと思う。では各自鍛錬開始だ」


なんかあやしい、ごまかしてる感がプンプンする


「ヒルムカさん、一つ問題です。一辺1センチのサイコロがあります。では一辺2センチのサイコロは一体体積何倍になったのでしょうか?」


「な、なんだ?そんなの簡単じゃないか!倍だろう?」


あきれてため息しか出ない。すると後ろからローナさんが来て


「違ってますよ4倍です!」


ドヤ顔で言われましたが間違ってますよ8倍です。


************


それから30分ほど二人(+ミュゼ)に算数を教えてあげました。

体積を魔力数とイメージして小さく当てるほど威力が増す理由を普通の靴で足を踏むのとハイヒールで踏むのとの痛さの違い、って説明したら納得してくれました。

てかどうして授業受けに来たのに授業しなきゃいけないんだ?


「そういう考え方がもとで君のファイヤーボールはあんなに独特なのかい?」


ヒルムカさんが聞いてきた。やっぱりあれの秘密が聞きたいのかね?


「これはまた違いますけどね」


ネコ&キツネ型のファイヤーボールを出す。

炎の動物が跳ね回っていくとみんな一瞬あっけにとられ止まってしまった。


「収束以上に魔力を使いますけどトリッキーな動きで虚をつくためのものだからね」


先ほど作った的を素通りして向こうに駆けて行ったあとターンしてこちらに戻ってくる。それぞれが的の裏からぶち当たり的を粉々にする。


「収束も慣れればこんなこともできるんじゃないですかね」


「うう、でも私ファイヤーも使えないから練習できません」


「ミュゼは素の魔力だけで練習したほうがいいね。手の上に魔力の球体を思い浮かべてそれを大きさを変えずにどんどん重くなるイメージで魔力を注いでいくんだよ」


「そんな練習方法あるんですね!やってみます!」


一生懸命始めてしまった。聞いていたのかふと見ると周りもみんな同じことをしている。

いや、ローナさん。あんたもしなくてもいいから。あきれてヒルムカさんを見ようとしたらびくってしてた。あんたもかよ。


「俺、授業受けに来たんだけどなぁ・・」


結局その日は終わりまでコーチ役になってしまった。解せぬ。


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