102話
戦闘態勢をとるエノーラ。
彼女の下半身が影になっていく
白い肌の裸体はそのままだなだけに異様ではあるがすっかり影になったときその姿を現す
「なるほど、サキュバスラミアってこういうものなんだね」
「まあ確かに誰かさん好みだったようだしね、色仕掛けには弱いみたいだし」
「引っかかってないだろ、言っとくがあいつの毒はこっちにも今効いてるんだからな。押し倒さない俺の精神力をほめるところじゃないか?」
「説得力ないわね、アナタ今まで何度私を押し倒したのよ」
「えっと、お風呂場の時?あの素っ裸のファムを押し倒したくらいじゃないか?」
「鮮明に思い出すんじゃない!」
黒い散弾魔法撃ってきました。ツッコミにショットガンブラスト撃つんじゃない!当たったら死ぬだろが
「ふん!」
まあ俺の後ろから来るハウンドへの牽制とはわかってますがね。
とは言え二人が心配だしここは応援でも呼びますか
【召喚 ワルキューレ エイル】
【召喚 雪女郎 天華】
銀髪の北欧風美女のエイルとロングの黒髪をポニーテールにした美少女が現れる
「エイルはうちの娘さん二人の護衛と治療を、天華は周辺のハウンドの処理を頼む」
「了解した」
「承知!」
「さてと、俺と二人で蛇退治だいけるか?」
「誰に言ってるの?」
二人で剣を構えなおす。因みに今回は全員普通の剣である。トレーニングも兼ねているので過剰武器は持たない。持つ必要がないというべきか
ファムの手の中の刀身がブラックライトのように淡く光りだす。
剣に闇魔法で強化をしているようだ。
一度鍛錬の時にみせたレーザーブレードもどきを闇魔法で再現というところか。
「行くわよ!」
切りかかっていくファム。気合いが入っているし今回はサポートに徹しますかね
************
意識が途切れそうだった。自らとドロシー二人に同時に毒消しを行う。
眠りにつかせるような毒は通常よりはるかに精神力を削られる。
おそらく自分一人ならこの毒の睡魔に屈していただろう
毒消しが完遂できたのはこの大事な少女を死なせないため、悲しませないため。
但し代償は大きい、魔力をほとんど使い切ったうえに部屋の中に連れ帰ってきたチワワ型のハウンドが突如禍々しく変貌していったのだ。
毒消しの魔法はかけられる方にも魔力体力の消費を求められる。
ドロシーの魔力はともかく体力はかなり低下しているだろう。満足に動けるかどうか
ハウンドは明らかに狙いをドロシーに定めている。攻撃の魔力も残っていない以上打撃しかない。
私はドロシーをかばうようにハウンドに向かう。だが昨日まで見てきた通常種とは速さが違う
構えた瞬間飛び込んできた。打ち込めない!
それならと思いドロシーを抱きかかえる。せめて盾にならなくちゃ。
だが思っていた攻撃は来ない。恐る恐る目を開く。
そこには銀髪の女性と首のとれたハウンドががいた。おそらく手に持つ小さなナイフ、本当に食事に使うのかというような小さなものだ。まさかそれでハウンドの首を落としたの?
「貴女の勇気は見せて頂きました。しかし自らを省みないのは感心いたしませんね。どちらかでも傷つけば主が悲しみます。そのことはお忘れなきように」
「貴女は・・?」
「申し遅れました、私はエイル。貴女方の警護と治癒を任されました」
そういって彼女はドロシーの手首をつかみ何やら計っているようだ。
「治癒は無事に終わっているようだ。あとは念のために毒耐性だけでも与えておこうか」
そういって顔を近づけ口づけする
え?どういうことですの?どうしてキス?
「次は君の診察だな。」
そういって近づいてくる。
「心配しなくても何もしない力を抜け」
そういって手首付近を強く握る。痛いわけではない少し圧迫されている程度だ。何をしているんだろう?
「君の方も治癒は終わっているようだな。だが魔力使用に無駄が多すぎる。その程度の治癒で消耗してしまっては足手まといにしかならないぞ」
「わかってます、だからこそ頑張っているんじゃないですか、少しでもラウル君やみんなと一緒に居るために、近づけるように!」
少し声を荒げてしまった。不安を指摘されるというのがこんなにいら立つものなんて。
だかこの女性は逆に破顔している。とても快活に、気持ちよく笑いだした。
「すまない!、怒らせる意味ではないんだ。ただ同じ道を歩もうとしている若人への老婆心というやつさ」
そういってカードを五枚取り出しこちらに手渡してくれる。
「怒らせたお詫びと主を困らせないためだ受け取ってくれ」
なんだろうと思い受け取る、同時に体の中で何かがはじけるような感覚に襲われる。
「それは私から君へのプレゼント[ワルキューレルーン]だ、攻撃、防御、治療、耐性、魔力増大五つ分のスキルとなっているよ。少しスキル定着までに意識を失うだろうけど大丈夫見張っていてあげる」
その言葉を聞き終わらないうちに私は意識を失っていた。




