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元盗賊団のリーダーが貧困貴族家を立て直す  作者: 雨音
第三章夏休み編
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第59話雑談

「ふぅ~おいしかったでござる」(健)


「だな、うまかった。こういう庶民料理はやっぱり最初に行くべきだな、その地の食生活の大体の感じがわかる」(アル)


「ですね。私は外国に来たのは初めでした。ですが郷土料理についてハマっていた時期がありまして、メイドリー国内で探して食べたんですけどやっぱり違いますね」(メル)


「で、それはどっちの方がよかったんだ?」(アル)


「そうですね...それは難しい問題です」(メル)


「なるほど。」(アル)


「でも、それじゃあ難しいでござるな」(健)


「そうですね。確かに難しい問題です。こちらの料理はやはりここの国の人の口に合うように作られていますが、あまりに自国の味に知被けても意味がないですし...」(メル)


「どうするの?」(ミーナ)


「そうだな。まぁまだまだ研究は必要だが...メル、ここの国の人に合わせたといっていたがどの部分がそう思った?」(アル)


「そうですね、やはりスパイスが多く使われている点とそのスパイス自体に特殊というか、自国では使われていないものが含まれていると思うんです。独特の風味がしたので...自国で食べたものはそこの再現が、えっとわざとかもしれないですが、そこがあまりにも再現されていませんでした」(メル)


「なるほど。つまり経緯はわからないが。その独特なスパイスの風味を俺たちの口に合わすことはせず、全く再現しなかったってことか。」(アル)


「でもメイドリーで売るならそれも間違いではないと思うでござるよ」(健)


「うん。そこは難しいところだよ。ただ、健はメイドリー自体が外国だろ?食事をしてどう思った?」(アル)


「うむ。そうでござるね...最初は、えっとおいしかったでござる。けど少し生活をすると自国の料理が食べたいとも感じたでござるな。今もたまにそう思うでござるがでもそれはメイドリーの食べ物がまずいとかは関係ないでござる」(健)


「そうか(笑)まぁ欲しかった答えがそのまま返ってきたって感じだよ(笑)最初は本場のメイドリーの食事を食べてみるという考えがあったはずだ。だからメイドリーの人がおいしいと思うような店で食べたのならそういう反応になるだろうな。」(アル)


「つまりどいう言うことですか?」(メル)


「あぁ、前置きが長くなったな(笑)つまり店の売りを外国のご飯が食べられるというようにするんだから別に完全にメイドリーの人の口に合うご飯にする必要はないんだよ。」(アル)


「なるほどです...」(メル)


「そう。完全に口に合うようにすると、冒険して食べに来た客は、『なんだ、多少スパイスが効いているが、普段食べているものと変わらないじゃないか』となってリピーターは少ないだろうな。しかし多少好き嫌いがあってもしっかりとここの風味を再現することで一部の人は病みつきになるだろう。そうなればその人が勝手に宣伝してくれるよ(笑)」(アル)


「そうしてまた元祖として違いを生んで、他の店がまねしても売り上げが下がらないようにするという作戦ね」(ミーナ)


「あぁ一度最初の事業の時にやった方法だがやはりこれが効果的なんだよ(笑)」


「一度じゃないじゃない」(やれやれ) (ミーナ)


「いいだろ(笑)」


「いいとは思うよ。だってその方法は実際儲かるんだもの。あのアイドル?企画も他のとこがまねしても元祖として人気を維持する。すべてそうよ」(ミーナ)


「でもこれは別にうちに限ったことじゃないよ」(アル)


「いいえ。限ったことです。だってアルは他の商会がまねをすることを前提に、つくりは簡単だけどほんの少しまねできないように細工してるんですから」(メル)


「うん、やっぱりそこには大きな違いが生まれるよ」(ミーナ)


「まぁ確かにそうだな。最初は意識してたな(笑)もう無意識だったよ」(アル)


「拙者には難しいでござる」


「全員が理解する必要はないよ」(アル)


「それで、これからはどうするの?ちゃんと予定を聞いてないんだけど」(ミーナ)


「あぁ、忘れてた。夜は飲み屋みたいなことに行きたいな。で明日の夜は商談の前に少し高い店に行こう。商談1回目は4日後だよ」


「なるほどです。商談までにしっかりと備えるのですね」(メル)


「そういうこと。それとそこで働くシェフが護衛予定の部隊の任務が終わり次第向かってくる。遅くとも今月には来れるよ」


「それまでは来る前に言ってた楽しみながらこの国の情報収集!でござるね?」


「そういうこと!じゃあ明日のレストランを先に予約しに行こうか」


「「「はーい」」」


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