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第三話 二号艦の進水式

前回のあらすじ:艦隊全体にアンケートを取った結果1545票で『飛龍』が圧倒的な結果となった。

伊吹は軍令部に『飛龍』と報告した。

そして今日が命名・進水式だ、今日二号艦の艦名が明かされる!

果たして艦名は二航戦案の『飛龍』か、軍令部案の別の名前なのか!

 9月22日… 07:41… 博多駅

 今日は二号艦の進水式。

 今日、この艦に名前が付けられる。

 その名が我々の考案した飛龍になるのか、はたまた軍令部の考案した別の艦名になるのか……

 え?なんでボク達が博多駅に居るのかって?

 そりゃぁ、今日は特急かもめのラストランだから。進水式が行われるついでに乗り収めに来た。

 まぁ…西九州新幹線が明日部分開業するからね、かもめが消えるのも仕方がない。

 長崎駅で885系が見れるのも今日が最後。


「ついに来ましたね、先輩」


「そうだね、ついに進水式だよ」


「進水式に来たのは蒼龍以来ですね」


「そうやね、蒼龍の時は呉で進水したからね

 行くの楽やったけども…今回は長崎やからなぁ」


「そうですね~」


「……」


「?どうかされましたか?」


「いやー……軍令部は何で車とか用意しないんだろ」


「さぁ?なんででしょうね」


「まぁお陰でかもめのラストランに乗れる事になったけどね」


「ですね~!」



<まもなく4番乗り場に7時53分発、特急かもめ7号長崎行きが到着します>


 接近放送だ、カメラを構えておこう。


<4番乗り場に7時53分発、特急かもめ7号長崎行きの到着です

 危険ですから、黄色い点字ブロックの内側に下がってお待ちください

 ご乗車の際、列車とホームの間が広く空いているところがありますのでご注意ください>


 ガタンガタン……

 プルルルルルルルルルル


 885系の白い車体がゆっくり入って来る。

 シャッターの音が四方八方から聞こえてくる。

 今日1日はずっと博多駅はこんな調子だろう。



「やっぱりこのプルルルを聞いたら九州って感じがしますね!」


「分かる、やっぱりこのプルルルが無いと九州って感じがしないよね!」


 自分で言うのも何だけど独特な感性してると思う。

 まぁこの感性は昔からだし、今更変えようがない。


「さ、乗ろっか」


「はい!」



 08:45… 車内…

 博多を出て約50分。

 列車は肥前山口を出発した。

 車内は鉄オタとミリオタで溢れかえっていた。

 今回の進水式も一般の方々がご覧になられる。なので一定数ミリオタが集まるのは当然である。

 それ故に車内は『かもめの乗り納めに来た勢』と『二号艦の進水式を見に行く勢』の二つに分かれていた。

 そして車内を見る限り『一般人』は見当たらないのである。

 ただ単に長崎に用がありかもめに乗った人はボクが見た限り0だった。

 こんな事ありえるのかなぁ……




 かもめを楽しみつつ車内の鉄オタとミリオタ達を観察していたらいつの間にか長崎に付いていた。

 長崎に到着し、ホームに降り立つとある人がボクの到着を待っていた。


「やぁ、久しぶりだね」


「!!お、お久しぶりです!」(敬礼)


 ボクを待っていたの第一航空戦隊の司令であり、ボクの元教官である榊原大樹(さかきばらたいき)中将であった。


「君が二航戦の司令になったと聞いてね、すぐにでも挨拶に行きたかったんだけど

 軍務が忙しくてね、申し訳ない」


「いえいえそんな…!」


「榊原司令、司令も進水式をご覧に?」


「あぁ、横須賀から飛んできたよ」


「そうなんですか!じゃぁ、行きましょう!」


「あぁ、行こうか」




 10:33… 中央造船株式会社 長崎造船所

 注水されたドックに二号艦の船体がある。

 まだ支綱があるので浮いたとは言えない。

 艦橋より前方には様々な飾りつけがされていた。


「流石に排水量六万トンとなると圧巻だね」


「毎日見てるじゃないですか~」


「確かに、蒼龍も6万トンだからね」


 二号艦の艦首に描かれていた艦番号は『4』

 蒼龍が3、これで戦後四隻目の空母だ。

 おっと、そろそろ始まる様だ。



「これより、(まるに)計画航空母艦二号艦の命名式並びに進水式を挙行致します」


 司会者の開会の辞が終わると同時に七海が前に出る。

 国歌独唱だ。ボクと七海がこの進水式に呼ばれた理由の一つがこれだ。

 そして七海が国歌を歌い始める。

 透き通った声が静寂の中に響き渡る。

 普通は軍楽隊の人がするんだけど、うん。特例。



 一分程の国家独唱が終わった。

 そして、遂に命名だ。


「大津軍令部総長殿による航空母艦二号艦の命名が行われます」


 今回は総長直々の命名だ。

 さて、艦名は如何に……!


「本艦を……」


 パシャシャシャシャ

 パシャシャシャシャ(激しいシャッター音)


「"()()"と命名する」


 飛龍……!やった、採用された!


「令和4年9月22日、海軍大臣宮島 文雄」


 チャーチャーラーラー(音楽隊による演奏)


 海軍大臣が軍艦命名書を読み終えると同時に船体右舷に()()と書かれた垂れ幕が掲げられ

 嵐のような拍手が巻き起こった。

 晴れてこの艦は飛龍となったのだ。


「大山副総理殿並びに宮島海軍大臣殿により、支綱が切断されます」


 遂に飛龍が進水する。

 浮かぶのだ6万トンの巨体が浮かぶのだ。


 副総理殿と海軍大臣殿が切断斧を振り上げ、支綱を斬る!


 ダン!


 支綱が切断されたと同時に船体に施されていた紙吹雪が舞う!

 それと同時に音楽隊による軍艦行進曲の演奏が始まった!

 やっぱりいつ聞いてもカッコいいな。



 飛龍の命名・進水式は無事成功した。

 飛龍は来年の四月に就役が予定されている。

 就役後は二航戦所属となり、蒼龍と飛龍の空母二隻体制となる。

 そんな飛龍に期待を膨らませながら、ボクは呉への帰途へ着いた……

お読みいただき、ありがとうございます!

ほんの少しでも「良いね」と思ったらブックマーク、評価の★の方を是非!

(付けると作者が凄い喜ぶよ)

よろしくお願いいたします!

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