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異世界で頑張ります(13) ~アクア目線<2>~

 

  最近はティアの成長を見るのがとても楽しみになっている。寝返りしたりハイハイするようになった。因みにハイハイして一番最初に僕の所に来てくれた。離乳食も食べるようになったので僕が食べさせてあげると苦手な物も頑張って食べている。

 (父さんがあげると嫌いなものは食べなくて困らせているようだ)

 

  そんなティアが初めて喋った言葉がにーだった。つまり僕のこと。この時父さんはパパはぁと言って泣いていた。今や僕も父さんと同じでティアにでれでれだ。

 (父さん程酷くはないけど)。


  ティアも一人で自由に動き回れる様になって友達も欲しいだろうに 作らせてあげることもできず寂しい思いをさせている。その理由を分かっているのか父さんや母さんを困らせることもなく精霊達と遊んでいる。

  空いた隙を見付けてマリンと交代でティアの下に遊びに行った。僅かな時間しか居られないが少しでもとても喜んでくれる。仕事に戻って行く時も笑顔で頑張ってねと見送ってくれた。せめて外で自由に走らせてあげられればいいのに。そう思い父さんに相談したところ、一度森の中を見に行ってみようかということになった。

  この森は奥の方に行くと魔獣が出てくる可能性はあるが手前の方はたまに野犬と出会うかもしれない程度だった。野犬くらいだと精霊達で十分対応できるということで あまり家から遠くなく外から見付かりにくい所に精霊に頼んで広場を作ってもらった。毎日というわけにはいかないけど たまには外で遊んで気が晴れればいいなと願った。


  そんなティアが驚くことをしてくれた。

  ドラゴンを拾って帰ってきた。しかも既に名前まで決めて、飼う気満々のようだ。流石に普段は激甘の父さんも返事に困っているようだ。

  父さんの考えも分かるけどティアが言ったことない我が儘を何とか叶えてあげたい。

  僕からも父さんにお願いした。


「ねえ父さん。ティアが初めて言った我が儘、聞いてあげるのは無理かな?確かに犬や猫と違ってドラゴンなんて簡単にいかないとは思うけど」


  マリンも加わり三人でお願いした結果 母さんが折れてくれて無事飼えることが決まりみんなで喜んだ。

  ティアに新しい遊び相手ができよく外へ出ていくようになった。何をして遊んでいるのか聞いてみると魔法の特訓と返事が帰ってきた。危ないことしてないといいんどけど。

  七、八ヶ月もするとハヤテも大きくなり洞窟で暮らすようになった。


  そんなハヤテが我が家にやって来てから一年。

  何時もの時間になっても戻ってこないティアを迎えに行くと今度は紫の目をした男と一緒にいた。それを見た時はもちろん驚いたがそれ以上に聞いてみたいことがあったので無理矢理家に連れ帰った。

 



  ──────────。




「無理に連れてきてごめんね。君さえよければ教えて欲しいことがあるんだけど」


  そう切り出した僕に まるで聞きたいことは分かってると言うような返事が返ってきた。


「目のことか」


「・・・うん。その、失礼なことかもしれないけど・・・」


「いいぜ。嫌がられてる訳でもなくただ知りたいだけみたいだし。ただ俺もそんなに知ってる訳じゃないけどな」


「君は人間なの?」


「父親が魔族で母親が人間」


「じゃあその紫の目は父親譲りなんだね」


「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」


「どういうこと?」


「魔族だからといって必ず紫の目になる訳じゃない。ある一定以上の力がないと魔族でも紫じゃない」


「それじゃあ人間の場合も魔族と同じで力があるとそうなるの」


「絶対とは言えないがその可能性はあるだろう。俺はどっちの種族に入るか分からないが魔力は強いほうだ。後、人間で紫の目をした奴を見たがそいつは俺以上の強さだった」


「君は紫の目をした人に会ったんだ。その人ってどんな人?」


「この国の第二王子だ」


  王子。前に父さんが言ってた通りに王家に生まれたんだ。王子が紫の目であることをみんなが知れば人でも存在してもおかしくないことの証明になるんじゃないんだろうか。でも人の考えはそんな簡単には変わってくれないかな。


「君は王子の目が紫だとみんなが知れば紫の目を持っている人への差別はなくなると思う?」


「無理だろうな。今までにも何人か生まれてきたらしく そのことを知っている奴も居るが変わることはなかった。今の王子がそうだからといって変わるとは思えない」


「そう・・だよね」


「あんた妹のこと可愛がってるんだな。羨ましい。俺は独りだったから・・」


  彼の言ったことに僕は何も答えてあげることができなかった。



お読み頂きありがとうございます。

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