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シンビアン百合戦争  作者: 旬華
9/11

美意識過剰

ソラが目覚めるとクライシスがファベルジェの卵の中から王蘭を見つけフィネロードの元へ行くと言うのでついていく。


フィネロードの部屋へ入るとフィネロードは言った。


「クライシスさんよく見つけてくれました。先の王がファベルジェの卵の中から私の王蘭を見つけたのは知っていますが私たちの力では見つける事はできなかったでしょう。」


そう言うとフィネロードはクライシスが見つけた王蘭を自分の胸に押し当てた。

壁に飾ってあるドレスサイズが更に大きな大鎌に変化した。


「ありがとうございます、クライシスさん私の命も少しは伸びました。」


「ソラさんはどうでしたか?」


「はい、お嬢様Kという知り合いがこちらへ来るそうです!私は探してみます」



場違いなロリータ服に身を包んだキズナは城門で衛兵と押し問答をしていた


「だから!わたくしは王蘭使いでソラに呼ばれてここへ来たんですの!」


「そんな棒を使う王蘭使いなんて聞いたことない!ヴァトキアの人間だな!密偵なんていれるわけにはいかない!」


「おい!エレガドリー様にお知らせしろ!ヴァトキアの密偵が来たぞ!捕まえるんだ!」


捕らえられたキズナが病み上がりのエレガドリーに差し出される。


「ソラはどこですの!?話せばわかります!」


「そんな者はいない」


キズナの瞳が恐怖に変わっていく。


「この鞭はなよくしなるんだよ。ちゃんと食い込んでくれる。安心しろ。」


エレガドリーが不敵な笑みを浮かべ鞭を叩きつけようとした時騒ぎを聞きつけソラがやってきた


「待ってくださいエレガドリー!」


「あなたがお嬢様K?」


「そうですわ!イタリアからわざわざここまでやってきたんですの!この金髪碧眼がなによりの証拠ですわ!」


時おり消えては現れる肩の盾に所々黒い髪、片方の目は黒目だった。


「確かに不完全な王蘭だとそうなりますが、、あ!バッテリーはどうなっていますか?」


見るとキズナのタブレットはモバイルバッテリーと接続不良を起こしていた。


「このせいだわ、でも修理なんてこの世界ではできないし。。エレガドリー、クライシスに聞いてみませんか?」


「そうだな、魔法でどうにかなると思えないが。来い!そのかわりお前が偽者なら容赦はしないからな。」


鎖に繋がれたままキズナはソラとエレガドリーについていく

この態度、絶対に許しませんわ!そう胸に秘め歩いていると背の低い少女のもとへたどり着いた。


「そうですね、不完全な王蘭。確かにこれは王蘭ですが、接続不良です。私にも原因がわかりません。フィネロード様なら解決できると思います!くすり、、、」


「エレガドリー、仕方ないわクライシスがそう言うんです!私も王蘭を持ってあまり時間は経っていません。ファベルジェの卵の王蘭ならなんとかなるかもしれないです」


「仕方ないな、おいお前名はなんという?」


「キズナ、キサラギ・キズナですわ!」


「よし、キズナ、フィネロード様に何か少しでも変な態度を見せたら命は無いと思え」


鎖に繋がれたキズナは今度は三人についていく。


「お嬢様Kだからキサラギなのね?」


「キサラギ・キズナ、KKだからですわ!」


「それにしてもよくもこんなに早く王蘭を見つけたわね!やっぱりKは違うわ!」


「キズナでいいですわよ。私の家柄の歴史にこの世界に似たものがあったので少し調べましたわ。」


ネットの友達との現実での挨拶が異世界である違和感に戸惑いながらもソラたちはフィネロードの部屋についた


「フィネロード様、王蘭使いの可能性がある者をお連れしました。なんでもソラの知り合いだと聞きました。しかし王蘭が接続不良を起こしているようです」


「その話は本当ですエレガドリー。ソラさんは嘘をつくような方ではありませんし、そういった方のお友だちを疑いはしません。鎖を外してあげてください」


鎖から開放されたキズナは安堵の表情を浮かべた。


「フィネロードさま、私の見つけたファベルジェの卵の王蘭のエネルギーを使うことはできますか?」


「クライシスさん、残念ながらあの王蘭のエネルギーはもうありません。私の王蘭で使い果たしてしまいました。ですが、私の王蘭のエネルギーをそちらの方にお分けしましょう」


「フィネロード様!しかし!」


「エレガドリー、今はこの世界の安全が先です。」


「こちらへ来ていただけますか?」


ぴたりとキズナにくっつきエレガドリーはフィネロードの側へ向かう。


「お名前はなんて言うのですか?」


「はじめまして女王様、キサラギ・キズナです」


「はじめまして、キズナさん私はここフォルエナの女王、王嬢フィネロードです。王蘭を貸してください」


フィネロードがするりと豪華な装飾のされたドレスを脱ぐと胸に金色の王蘭が輝いていた。

キズナのモバイルバッテリーを近付けるとキズナは光に包まれた。


「これで私の真の姿を御披露目できますわ!これが私の王蘭!」


光がだんだんと薄らいでいき、ついには消え去ると、巨大な二本の槍を持ったキズナがそこにいた。

ただし。。


「これは一体どういう事ですのー!」


下着姿になって両肩に盾が現れたのだ


「なるほど、キズナさんの武器は槍で不完全な王蘭だったためフィネロード様のドレスサイズの影響をもろに受けてしまったんですね。」


キズナのロリータ服はスカートが円錐形の槍となって棒の先端を形成していた。

どこまでも黒い肩の盾、二本の巨大な槍、キサラギの自慢の金髪碧眼も黒髪と黒い瞳に変わっていた。


「こ、こんな事って最低!」


「まあまあ何か着るものはあるわキズナが王蘭使いで安心したよ」


ソラがイオナとの戦いで犠牲になり使用する者のいなくなった服を持ってくるとキズナが着はじめた。

しかし、片方の槍は安定した実体化ができないために着た服をどんどん取り込んではスカートは刃になり上は盾になる。

ドレスサイズの影響を強く受けた王蘭は服が武器に変わるみたいだ。


「こ、こんなものでは戦えないですわ!」


「大丈夫よキズナ、ここには女性しかいないわ」


「そういう問題じゃないわ!」


「よし、キズナ手合わせだ!お前がどの程度戦えるか判断しなければいけない」


「エレガドリーさん、こう見えても私は槍術は沢山学びましたわ。相手になりませんことよ」


「面白い。フォルエナ騎士団長相手にどこまで戦えるか見せてもらおうじゃないか」


稽古部屋へ着くとすぐにエレガドリーは構えた。


「キズナ、準備は良いか?」


「勿論ですわ」


「では、いくぞ!」


長剣でエレガドリーが切りつけるが槍はリーチが長いので簡単には近寄れない。

しかし逆に言ってしまえば懐に飛び込めばエレガドリーの勝ちだ。

エレガドリーは槍をかわし刺突しようと懐に潜り込もうとした瞬間キズナは槍の先端を床に刺すとくるりと回転して着地すると同時に片方の槍で長剣を弾き、もう片方の槍は気付いた時にはエレガドリーの首に届く寸前だった。


キズナの体術に皆が圧倒される。

一番それを強く感じ取ったのは数多の戦闘経験を積んできた、他ならぬエレガドリーだった。


「二本のウェブランスか。いやウェブドレスランスだな。悔しいが負けを認めるしか無いようだ。」


「そうですわね、剣を弾きましたしウェブドレスランスとウェブドレスバスターランスですわ!」


偶然か必然か、ソラと同じように二つの王蘭使いとなったキサラギ・キズナの勝ち誇った顔は皆を安心させるには充分だった。


「中二病、ここに極まり!おーっほっほ!」


八重歯を光らせながらキズナのどこまでも甲高い高笑いが城に響いていた。

气更氣キサラギキズナ

イタリアに住むロリータ服に身を包む金髪碧眼の日本人

あらかじめ調べておいた上でこちら側の世界に来る

八重歯が特徴のお嬢様

手に入れた王蘭は半分電子の状態だったがフィネロードの王蘭で完全な状態になった

しかしフィネロードの王蘭が現実とは違い機械を変化させるわけではなく物質を変化させるものだったため

身につけるスカートが槍を構成したえずパンツで戦うことになる


武器は黒髪に黒い瞳、黒い肩の盾に黒い槍のウェブランスだったがフィネロードの王蘭ドレスサイズの影響でウェブドレスランスとなる

もう片方の槍はキサラギ自身がウェブドレスバスターランスと名付ける

長大な槍は殆どの武器に有利なためバスターとつけたのはあながち間違いではない

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