My Friend
特にすることも無かった初日の入学式とは違い、2日目の日程は相当慌ただしかった。そりゃあ、そうだろう。
「試験なんて聞いてねぇよ!」
いや、聞いたはずなのだ。俺が聞いていない。それだけのことだ。最悪だな。
少なくとも、この学校は進学校なので、授業ペースも早いのだろうし、内容の濃い問題が多く出題される試験を採用していることは想像に難くない。俺の顔は薄い。
ともあれ、俺の運命には変わりない。テストは好きだが、点数には嫌われることが多いのに定評のある俺氏だ。一度塾内で1位を取ったが、確実にマグレだ。証拠に、その次の試験では順位を落とした。以前よりは上だったけどね。
最初の科目が国語というのは、なかなかよかった。流れを掴めたらこちらのものだ。数学はノリでイケる。はずだ。俺の得意科目は国語と歴史。他は普通。理科は嫌いだが、今回の試験は国語と数学のみなので、特に影響はない。よかったよかった。
そして、いよいよ試験用紙が回ってきた。ベネ○セさんのテストか…。真剣にやらない進研ゼミ、だったな…。溜めに溜めて捨てた気がする。記臆に新しい。個人的に気まずくなっていたが、鐘の音を聞き、俺の脳味噌は集中モードになった。
試験が終了し、担任のマントヒヒ(徹也先生というらしい)の有難い御高説が少しあって、校内見学となった。友達もいない俺からしたら、何も楽しくない。さらに、この校舎は来年からは新校舎になるので、ほとんど使わないという。1年しか通わない、ということになるのか、と思うと、未だ2日しか生活していない旧校舎に親しみを感じてしまった。
特に何も楽しいことは起こらなかったものの、いこいの広場というものには驚いた。なんと、渡り廊下にベンチがあるのだ。素晴らしいではないか!ハラショー!かといって、そこで何かをしようということではないのだが。
教室へ戻り、給食の準備をする。何気に最初の給食だ。少し楽しみでもあるし、どうせ不味い的な風潮があった。間違い無いのだろうな…。
さきほど見て回った施設のうちの、パントリーというところからパンをトリー、教室へ運び込む。男子の仕事はこれで終わりらしい。クラスによって変わるのだけれども。
しばらくすると、女子やら徹也先生やら暇な男子やらの働きで給食の配膳が完了した。さ、食うだけだっ!
不憫にも出席番号1番のナントカって奴が号令をかけ、クラスメイトみんなで一斉に食べ始める。徹也先生はスープの入った器をまわしている。バカなのだろうか。
給食の時の恒例というべきか、近くの3人ほどの男子が本当にうるさい。それを見た隣の席の木村というやつが、
「やかましい…。猿なんじゃないか?」
正解。
「だよなぁ…(笑)」
「あいつら、絶対食い終わらないぜ。賭けてもいい。」
残念ながら、お互い賭ける物を持っていなかった。だが、お互いにとってはクラスで初のオトモダチである。自然と微笑みがこぼれ出た。
友達ができたという喜びでホクホクしながら家へと帰り着き、少し仮眠をとった。起きてから、夕食を作ろうと思い立って冷蔵庫の中身を適当に組み合わせて料理を作る。給食よりは美味しくできた。
1日を思い返してみれば、思っていたよりは幸先の良い新学期ではないだろうか。2日目で友達ができるとは、少し想像していなかった。いい想定外だ。このまんま、楽しく中高6年間が過ぎるといいのだけれども…。
ちなみに、うるさい3人組は最後まで給食を頬張っていた。時間足りなかったんだろうな…。
ついつい、小ネタを挟みすぎる悪いクセが今回も大暴れです。
実際のところ、極限まで今回の話を絞ったら10行くらいで終わってしまうのではないでしょうか。
笑わせるつもりで今あとがきを書いていましたが、考えてみたらこの内容笑えませんね。
話が薄っぺらい。自爆ですね。




