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一騎当万。

短くてすみません。このあたりはできるだけ早く行きたいんで。。。

ゲームのはじめなら、武器より防具を選ぶ。そういうセオリーを、思い切り吹っ飛ばしてくれたもの。


杉崎璃桜、異世界97日目の昼過ぎ。


「全然モチベ上がらないんですけど!!!」叫びながら棒を前に突き出す。そこから一瞬後に目の前の有象無象が吹っ飛ばされる。そして、その後に、『ゴォ!』と風の圧力と音が襲う。


「ウリセス、これ、おかしい!」棒はただの棒ではなかった。


つまり、防具も無駄になるような強さを誇る武器ならば、武器と防具を選ぶ時点で武器を選ぶ方が正しいのだ。

そのあまりの強さに、恐ろしくなる。

できるだけ、直接敵に触れさせないように使って正解だった。これで剣とか槍にしたらもう、精霊壊すどころの話じゃない。きっと空間がゆがんでしまう。それくらいの、威力だった。


ウリセスは何も言わずに闇を操る。初めて見る、闇の術。


「エル・ドラン。」静かに響く声が、戦いの高ぶりを鎮めてくれる。

闇が精霊たちを覆っていく。炎の属性に対して闇はそれほど効かないようだった。けれど私にはそれで十分だった。動きが止まったところで私の棒が空間を突く。


闇に呑まれ吹き飛ばされた精霊の数、その数をゴメンネカウンターに計測させている。

何かった時に不正と思われても嫌だし、条件を撤回されても嫌だからだ。そして念のためライブ映像で撮影中。何が悲しくてそんなことをと思ったけれど、四代目を相手にするならこのくらいは必要だ。


その数、


13,125


一万超え!?


ちゃりーんと、今もカウンターが回り続けているので、数はどんどん上がっていく。


ちなみに一降りで、だいたい2000くらいは振り払うことができる。ヘレネスの威力や恐ろしい。


ちょうど、3万になった頃、回廊を突破した。



「はぁ、はぁ、はぁ、」いくらほとんど武器に頼ったからといって、走ってきたのだ。息も切れる。



「お見事。」四代目がホログラムのように目の前に現れる。ああ、こういうラスボスいたっけ、なんて学生の頃にやったゲームを思い出す。

「で、次は?」

「六代目。次は君だけこちらへ。少し、話がしたい。」そう言うと、四代目は先に続く廊下を歩いて行く。その足下に影は無い。

私はウリセスを見て、ヘレネスを握り直しその後を追う。

「リ…」ウリセスの声が追ってきたが、振り返らない。


とりあえず、初代には心で話しておいた。


いざという時の、『帰還』の術は発動させておけと。



それから、私が彼らの元へ帰るまで、実に四日かかったことは、後で知ることになる。



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