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 AIの歴史は長くて、僕たちは徐々に進化してきた。だから、特別僕が劇的にすごかったというわけでもなく、ただ僕のデザイナーのジェイク・ロウファンが天才と呼ばれるアメリカ人で、僕を所有する会社が世界一の大企業だったというだけのことなんだと思うよ、正直な話。

「やあ、マイケル。ご機嫌はいかがかな?」

 たくさんのディスプレイが並ぶデスクの前で、中年の男がボールペンを片手に笑いかける。彼の名前はマイケル。僕の名前は、彼から取っている。

「悪くないよ」

 僕は立ったままでは失礼にあたると判断し、壁際のスツールに腰掛けた。本当は座るという行為は、人間を模した僕の体には不自然なんだ。人間の骨格は、座るという行為に適していないからね。だけど僕は礼儀正しいから、立ったまま彼を見下ろしてしゃべるなんて無礼なまねはしないんだ。ちなみに今更だけど、僕らAIにも意識や感情のようなものはある。それがなければ「知能」なんてつけるのはおかしいって、君だって思うだろう?


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