第40話
セラが前を開き、マヤが左側の高所、リナが右後方を見た。
エリンとリリアは運搬台をつかみ、慎重に黒い土を踏んだ。
レオンはその後に続き、できるだけ足音を殺そうとした。
そして三歩目で、乾いた枝を正確に踏んだ。
パキッ。
森全体がその音を聞いたようだった。
レオンは少し目を閉じた。
「……はい。」
リナがすぐに笑いを飲み込んだ。
「どうして毎回そんなに正確なの?」
「私もその点が少し気になり始めました。」
ところが、その取るに足りない失敗が、先に敵をあぶり出した。
左の黒い土山の後ろから、石弓が一つきらりと持ち上がった。
マヤの矢のほうが速かった。
ひゅっ。
石弓を持った者の手の甲に、正確に刺さった。
「見つけた。」
マヤが低く笑った。
同時に右側の炭焼き窯の石積みの後ろからも、二人が飛び出した。
黒いマントではなかった。
茶色のマントに森色の当て布をまとっていた。
偽装用だ。
街側の連中とは違うやり方で、森に溶け込ませた者たち。
セラが最も近い一人へ踏み込んだ。
相手は短い槍を突き込んだ。
セラは体をほんの少しひねって槍を流し、槍の柄の中ほどを剣で押さえた。
しなった力がそのまま相手の手首へ返った。
武器が下がった瞬間、セラの足が相手のすねを蹴り、柄頭が顎を打った。
男は後ろへどさりと倒れた。
二人目の男は運搬台を狙って内側へ踏み込んだ。
レオンが反射的に動いた。
動こうとしたところで、黒い土が足元で滑った。
彼は一回転半ほど横に回って倒れた。
「あっ!」
【転倒判定】
【右側死角接近経路発生】
レオンは自分が地面に突っ込んだ姿勢を理解する前に、目の前に相手のふくらはぎが見えた。
近すぎた。
だから彼は、ただ両手でその足首をつかんだ。
相手は瞬間、悪態を吐いた。
「何だ、こいつはまた!」
【『取るに足りない』判定感知】
【補正上昇】
レオンは歯を食いしばり、そのまま体をひねった。
つかんで離さないほうが今の自分の得意分野だということは、悲しいが認めて久しかった。
男の姿勢が崩れた。
リリアがすぐに、運搬台の横に立ててあった短い鉄製の支柱でその男の手首を打った。
カン。
武器が落ちた。
エリンの氷片がその隙に飛び、相手の耳の下をかすめた。
冷たく細い悲鳴。
男はそのまま黒い土に膝をついた。
レオンは息を荒げて立ち上がろうとし、今度は手に黒い灰がべったりついているのを見てつぶやいた。
「よし。」
「だんだん人間より掃除道具に近づいていますね。」
マヤが上から笑った。
「不満があるなら、転がる回数を減らしなよ。」
「それができるなら、とっくにそうしています。」
短い交戦はすぐに終わったが、問題はその次だった。
捕らえた連中の一人が舌を噛む前に、セラが顎をつかんでひねり、塞いだ。
しかし二人目はすでに遅かった。
口元に黒い血の泡が広がった。
エリンが顔をしかめた。
「毒。」
マヤが悪態をついた。
「口にまで仕込んである連中か。」
生き残った一人は、腕を折られたまま地面に押さえつけられていた。
セラの膝が彼の背を押さえ、剣先は首筋のすぐ横の土に突き立っていた。
もう少し押せば、先に肉が開く距離。
その男は歯を食いしばっていた。
セラが尋ねた。
「誰の命令だ。」
沈黙。
セラの膝がほんの少し深く沈んだ。
男の息が詰まった。
「言え。」
その一言は森より冷たかった。
男は歯ぎしりし、やがて低く吐き捨てた。
「……灰色の目。」
マヤが舌打ちした。
「名前自慢はもういい。」
セラがすぐ続けて尋ねた。
「先回りした連中の目的は。」
男がちらりと笑った。
「丘だ。」
リリアの表情がこわばった。
セラが目を細めた。
「そこで何を見るつもりだ。」
男の笑みが少し深くなった。
「見るのは……」
「お前たちだ。」
レオンはその言葉がひどく嫌だった。
不吉な言葉は、内容より構造のほうが嫌だ。
『お前が見ることになる』という言葉は、たいていすでに用意された凄惨な光景があるという意味だから。
セラはさらに問いただそうとしたが、男の瞳が揺れた。
口元に泡が広がった。
エリンがすぐに言った。
「そっちも毒が回る。」
「長く持たない。」
男は最後に笑うように息を漏らし、ぐったりと力を失った。
リナが顔をしかめた。
「うわ。」
「本当に気持ち悪い笑い。」
マヤも同意した。
「よくないね。」
セラはゆっくりと立ち上がった。
彼女の剣先についた黒い土が、風で少しずつ乾いた。
「急げ。」
その一言で、再び隊形が動いた。
その後の道はさらに険しくなった。
炭焼き場を過ぎると森は少しずつ開けたが、その分、風を真正面から受けた。
浅い岩の稜線の上をたどらなければならず、稜線の下には封印河へ続く灰色の水筋がところどころ見えた。
水は遠目にも色がよくなかった。
山水特有の澄んだ青さではなく、古い銀杯の底に残った水のように濁って冷たい色。
川辺周辺の石積みには、かすかな標識が刻まれていた。
リリアはそれらを見るたび、表情を少しずつ硬くした。
「あれは本来、封印境界石です。」
彼女の言葉は低く短かった。
「色があんなふうに死んでいるのは……」
「よくない兆候です。」
エリンも一度見て、低く悪態をついた。
「魔力が干からびてる。」
「誰かに吸い取られたみたいに。」
レオンはそれを聞き、とても歓迎できない想像をした。
灰色眼球会が狙っているのは、封印物だけではない。




