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やっと初日終了

矢を求めてやってきたぜ。そうラビタリア。


「あらえもーん!」

「ん?お主か?わしはあらえもんなどと言う珍妙な名前ではないが?」

「いや、すまん。ふざけただけだ。実はな、貰った武器の中に弓があったのに矢が無くてな...」

「矢?何に使うんじゃ?」

「は?弓には矢がいるだろ。え?違うのか?」


もしそうなら、弓の立場が変わるかもしれんな。


「うーむ、これはわしよりももっと弓に精通したやつに説明させよう。ちと待っておれ。」



「王よ。お呼びですか?」

「うむ。こやつがアルルに首狩を教えとる旅人の...ん?わしお主に名前聞いたかの?」


あれ?そういえば聞かれてないし、俺も名乗ってないな。


「あの時は動揺してましたからねぇ、改めて旅人のユウと申します。」

「だそうじゃ。で、ユウこやつがこの国一の弓使いシルルじゃ。」

「よろしく。」

「あら、こちらこそ。で、なんのご用ですか?」

「こやつが弓に矢はいらんのかと聞いてきたんでの。ついでに扱いとか諸々も教えてやろうと思っての。頼めるか?」

「構いませんよ。ユウさん、こちらへ。」


シルルについて行くと、the修練場ってとこについた。


「さて、まず弓について基本事項をお教えしましょうか。っと、その前にその...フードの中にいるのはアルル様でしょうか?」

「ん?そうだぞ。だって俺こいつの師匠兼主人だからな。」


俺はアルルをフードから出し、シルルに見せてやった。


「ぷぅぷぅ」

「どうした?アルル。」

「下ろして欲しいようです。走り回りたいと。」

「なるほど、ほら行っておいで。呼んだら戻ってくるんだぞ。」

「ぷぷぷぷぷぅぅぅぅ!」


地面に下ろした瞬間アルルは鳴きながら走り去っていった。よっぽど走りたかったんだなぁ、もうファウストにはプレイヤーはいないみたいだし、ギルドにアルルの扱いを聞いた後なら、外に出してやってもいいかな。


「...。っうん。では、弓の基本的なところからお話しますね。根本的に、弓というのは器用に大きく依存した武器種となります。故に非力な私にもなんとか扱えています。確かに筋力も関係はあるのですが、ほぼ飛距離にしか関わってきません。ここまでよろしいですか?」


要するにダメージは器用が飛距離は筋力が決めてるってことだよな。


「大丈夫だ。」

「じゃああなたが一番気になってるであろう、矢について話しますね。確かに矢をつがえて打つことは可能です。しかし、どうしてもコストパフォーマンスが悪いと言わざるを得ません。なので現在矢はせいぜい弓への適性を見るときにしか使いません。」

「待って、適性ってあんの?」

「いえ、適性を測る必要があるのは私たちで、旅人であるあなたには必要ありません。しかも近くに神殿や教会がない田舎ぐらいでしかそんなことはしません。女神様に弓を使えるようなクラスにしていただいたのでしょう?」

「そうなのか。分かった、続けてくれ。」

「それで、現在は矢の代わりに魔素を固めた物を使います。基本事項はこんなところです。ご不明な点は?」

「じゃあ、弓も魔法型の武器なのか?」

「う、うーん...なんと言いますか、そうですね、ユウ様はまず魔法についてどれほどご存知ですか?」

「全く知らないよ、興味はあるけどね。」

「詳しくは私も分からないところがあるので、さらっとさわりだけ説明しますね。この世界のありとあらゆる自然現象は魔素が動くことで引き起こされます。それを自らの魔力を呼び水に周囲の魔素に働きかけ再現するのが魔法です。ここまでは?」

「大丈夫。」

「では、魔素の矢と魔法何が異なるのかと言いますと、目標地点まで到達するプロセスが異なるのです。魔素の矢は手元で固めた魔素そのものを弓によって飛ばします。それに対し、魔法はその現象を再現させる命令を魔素に伝達させることで対象に届かせます。」

「ほぉ、違うのは理解したけど、結局それがなんなんだ?」

「魔素の矢はただ魔素を手元で固めるだけなのでシンプルなものなら要求ステータスがなく、またほとんど魔力消費がありません。対して魔法は、伝達の際に出るロスの分まで魔力を込めないといけない上に現象を起こすためにそこそこの知力が必要となります。」


なるほどね。つまりは魔素で作る矢っていうのは魔法の定義に到底当てはまらないのか。


「じゃあ、魔法攻撃が効きにくいモンスターだとかへのダメージとかってどうなるんだ?」

「魔法攻撃が効きにくいというのは、つまり周囲の魔素への影響力が強いということを表します。なので厳密にいえば、効きにくいのではなくそのモンスターの周りでは魔法が発動しにくいのです。魔素の矢は対象の周囲の魔素の状態は関係ないので、普通にダメージが入りますよ。」

「なら逆に物理攻撃が効きにくいのってなんなんだ?」

「それは身体を構成する魔素の構造が壊れにくい物なんです。この世界の物質も魔素で出来ており、魔素同士が複雑に繋がって形を成しています。そして刃物などで切ることできるということは刃物の魔素構造の強度にその物の魔素構造の強度が負けるということなのです。ちなみに周囲の魔素への影響力と魔素構造の強度は()()()に反比例の関係にあるため物理攻撃も魔法攻撃も効きにくいなんて敵はいません。あと、魔素への影響力が低いと他人に自分の身体を構成する魔素へ干渉されやすくなるので、つまりは魔法が弱点になります。

補足ですが、強度が高いイコール硬いではありません。スライムは非常に柔らかいですが、物理攻撃が効きにくいですよね?そういうことです。」

「ちゃんと理屈があるんだなぁ。」

「そうですね。ちなみに魔素の矢というのは魔法とは違うものだと言いましたが、魔素であることに変わりないので、物理攻撃が効きにくい相手にもすごい効きますよ。」

「それじゃあ、どうやって弓と魔法は役割を分けてるんですか?どっちも遠距離攻撃が専門ですよね?」

「いえ、根本的に魔法職は遠距離専門ではありませんよ。先程も言ったように、魔法は距離が長くなればなるほど余計に魔力を食います。なので、基本的に私たちは魔法を支援に使います。」

「へ?支援ですか?」

「支援です。武器に纏わせて相手の苦手属性をついたりするんです。弓の場合は手元に魔法を発動してもらってそれを矢に変えれば属性を持った矢ができますね。...今日のところはこれぐらいにしときませんか?続きは明日にしましょう。」

「分かった。そういえばラビタリアって宿ってあるのか?」

「ご案内しますね。」


シルルの案内で宿屋に入り、今日のところはログアウトした。

いやぁ、1日目からもう濃いねぇ。

この設定をどう使うかは何も考えていません。ただ、なんとなく考えたので書いただけです。無駄に設定考えるの、楽しいぃ!


驚愕の事実、魔法の本領は支援!

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