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大日本帝国ー神話全集ー  作者: 水鼠
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其の一

あらゆる宗教や故人が関連します。しかしながら誹謗中傷等に当たる描写はありません。各世代の偉人を一つの世界に纏めた魔法世界の戦記です。過去の偉人達が残した名言等も取り入れています。


広大な大地や山々、尽きる事の無い資源を有した太平大陸の主[大日本帝国]。

世界に数多の国ある世界で、その頂きの天辺に君臨する大帝国である。

その成り立ちは神話のお伽噺より始まっている。

帝国の建国時より使われている世界標準の曆は[中央曆]。

中央曆が現在で31世紀に入った今。紀元前に立ち返り我が大帝国の産声を聞き届けて貰いたい。


まず大日本帝国は[帝国]である。現代にも御在位になられている各県王(けんおう)等は元を辿れば独立した民族の長やその側近達、または天使や悪魔等の亜人である。

現代では国民投票によって選ばれた各県知事が各県の行政の決定権を有しているが、その国民投票で選ばれた知事を最終的に知事であると認可するか否かは現代でも県王の有する特権である。

更に云うならば、県王のポケットマネーは、在位している県の税収から二割半である。また県王等には一律に上限があるが志願制の私兵の所有が認められている。県王のポケットマネーはここで大幅に無くなるのである。雇用等々の問題や伝統ある王軍の解体、削減等は論外である。各県ごとに特色があり、儀礼的な見栄え重視の兵団のみの県や、伝統的な魔法使いのみの県、日本刀を使う古からの武士団で固めた県など多種多様である。


その県王等を束ねるのが大日本帝国の支配者である[天皇](てんのう)である。

[てんのう]は[てんおう]の連声(れんじょう)とされる。古代日本では権力の頂点を大王(おおきみ)といったが、一世紀初めから中央集権国家の君主として[天皇]が用いられるようになった。江戸時代末には尊皇論が盛んになり王政復古等から天皇制へとつながった。

大日本帝国憲法では、国家元首であって、神聖不可侵であり、かつ統帥権を総攬(そうらん)するものである。

代々、皇位が継承された天皇は[炎][嵐][海][大地][天空][聖][闇]の名誉七大魔法を自在に操り[魔導皇]と呼ばれる事もある。

現代人には、あの穏和そうで物腰の低い陛下に各もそのような凄まじい力があるというのは、いささか疑問かもしれない。だが事実、我々、帝国臣民は天皇陛下の加護、支配の下に生きているのだ。


世界の全てを支配下に治めている訳ではないが、それは世界を[支配できない]のではなく[支配しない]だけなのだ。それほどまでに強大な帝国を統治しておられる天皇が魔法世界の頂点にいなければ誰がいるというのか?答えは[いない]である。

例えばかつての古い世界大戦では天皇が単独で一国を滅ぼしたりもしているし、代々の天皇御自身が契約と封印をかけ直し自在に操っている[天皇72柱]の魔王達など大日本帝国以外の国からすればただの災いである。

神々との戦争で鍛えられた悪魔達は、その一柱でさえ強大である。


これから記す事はある意味で天皇の自伝に近いものかもしれないだろう。何せ天皇の存在そのものが大日本帝国が存在している理由だからだ。天皇なくして大日本帝国は存在しないし、天皇が大日本帝国を見限れば大日本帝国は地獄の底に沈むしかないのだ。


事の起こりを話す前に知っておかなければならない必要最低限の知識がある。

まずこの世には我々のみが住む世界だけでは無いということ。

世界樹(ユグドラシル)と呼ばれるこの世全体には、3つの平面が存在し、それぞれに9つの世界がある。天上界にはアースガルズ、ヴァナヘイム、アールヴヘイムの三つが。地上界にはミズガルズ、ヨツンヘイム、ムスペルヘイム、スヴァルトアールヴヘイムの4つ。地下界にはニヴルヘイムとヘラの2つが。

我々が生きている場所は中つ(ミズガルズ)である。この中つ国は周囲を巨大な海洋で囲まれており、その海には神々の1柱でありヨツンヘイムの主要都市を治める巨人王[ウートガルザ・ロキ(トリックスター)]がうんだ[フェンリル][ヨルムンガンド][ヘル]の内の一体である[ヨルムンガンド]が海底を一周して尚、有り余る身体を沈めている。

ヨルムンガンドはかつてロキの子としてヨツンヘイムで育てられていたが、最高神オーディンが脅威になると感じ神々に命じてヨルムンガンドをミズガルズの外側にある海に捨ててしまう。さすがに冷たい海に捨てれば死ぬだろうと神々は思っていたのだが、神々の期待を裏切りヨルムンガンドは海底で凄まじい成長をする。しかし、そうなると今度は中つ国に住まうもの達が脅威を感じる事になったのだ。

当時の中つ国は国という概念を持たず個人個人が好きに生きているような状態であった。もっとも村とまでは言わなくとも少数の集団は存在していた。

ヨルムンガンドは海底で神々に与えられた傷を癒しながら成長していった。しかしながら、その成長は止まることを知らず、その身体は中つ国をぐるりと囲い混んで、しまいには海から顔を出したのだ。

ヨルムンガンドには強力な毒がある。ただの人であれば近づくだけで死に至る程のものだ。ヨルムンガンドの成長を続ける、その巨体が中つ国に上がり込んできた。

ヨルムンガンドからすれば砂浜同然の無力な生物達は、その姿を見る前から毒に侵され死に絶えていった。

気づくことすらできないのだ。地上の生物にとっては、ただの地獄である。

草は枯れ、木は朽ち、山々は削り取られていった。ヨルムンガンドは無意識に地上を地獄に変えたのだ。

しかしながら、ある時ヨルムンガンドは気付いた。前方から迫る同種(かみがみ)の存在を。


「神々が中つ国に来るのは歓迎する。ただし、それはあくまでも友人としてであり、主人や外敵としてであってはならない。」


後に[日ノ本]を建国する大王(おおきみ)の言葉である。


ヨルムンガンドと大王の戦いは長くはなかったそうな。一方的な暴力である。もちろん大王が、だ。

しかし大王はヨルムンガンドを殺しはしなかった。ヨルムンガンドの成長を続ける胴体を飲み込ませたのだ。尾を飲み込んだヨルムンガンドは殺されることなく今でも中つ国を囲むようにして海底で生きている。


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