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異世界転生後は自分らしく  作者: zawa
第四章 未熟編
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ストーリー

祝!10000ユニークアクセス突破!!


今日は二話以上更新します。


「こら小僧!そんな大きな音を出すつもりなら、決闘相手であるクミン相手には教えないのは当然としても、それを見ている側のわしらにはあらかじめ伝えておくのじゃ!」


 審判であるはずの校長の決闘終了の合図が思ったよりも遅かったが、それはクミンがむかつくからもっと痛めつけろとか、俺に勝たせたくはないとかではなく、単純に音のダメージからの回復に時間がかかっていたようだ。少し離れていたところにいた二人でもまだ音の衝撃から完全に回復していないところを見れば、『音の暴力サウンドオブヴァイオレンス』はかなりの爆音であったことがわかる。


 威力は申し分無さそうだが、これほど大きな音となると周りの状況を考えて使う必要があるな。どうしてもこのマジックアイテムを使わなければ乗り切れそうにないような状況に遭遇したとき以外は基本的に使用禁止にしておこう。


 もっとも、このアイテムを使わなければ乗り切れないであろう状況など、今のところ何も考えつかないがな。


「とにかくこの音はまずいですね。ここはある程度の防音処理くらあいは施されていますが、あれほどの爆音では簡単に部屋の外まで届くでしょう。おそらくこの音を聞いた生徒や先生たちがびっくりしているでしょうから、この件の説明はこの部屋を取った校長先生に説明責任があるでしょう。いろいろ言い訳を考えておく必要がありますね」


 確かにこんな爆音が急に聞こえてきたら不安にもなるな。校長には悪いが、説明は任せておこう。


「やっぱりわしに説明責任があるのかの?かと言って正直に言えばこの二人の決闘を明かさねばならん。じゃが、この決闘の件は明かしてはならんという契約じゃ。そうなると、面倒じゃが何らかの嘘のストーリーを考えておかねばならん」


「じゃあ自分はこれで失礼させてもらいます。決闘の結果による報酬などについてはまた後日取り立てということで」


 厄介なところから早く逃げたいということもあるが、やっぱり俺がいても何の役にも立たない。俺の存在を出すことは無いはずなので、面倒そうなことは校長か部長さんに任せておこう。


「こら逃げる気か!と言いたいところじゃが、確かに小僧がここにいる意味はない。それどころか、本当のことを言わないのであれば小僧の存在は知られない方が得じゃ。じゃから、何とかうまいことここから脱出してほしいのじゃ」


 おそらくここに人が集まってきていると思われるこの状況で、誰にも見つからないように何とかうまいこと脱出かー。思ったよりも高難易度のミッションだな。〈テレポーテーション〉を使えば楽勝だが、校長と部長さんがいる前で使いたくはない。何とかそれを使わずにできないだろうか。


「では校長、こうしませんか?校長と私とクミンの三人でマジックアイテムの実験を行い、それがもとであんな大きな音が出てしまった。我々はその失敗を想定していなかったばっかりに、たまたま運悪くクミンがケガをしてしまった。といったストーリーです。

 クミンはプライドが高いですから、一年生にさしで負けたといわれるよりはマジックアイテムの実験に失敗したせいで怪我をしたとなる方がいいでしょうし、それなら校長がこの演習場を取ったことも含めて説明できます。校長にはクミンを怪我させた責任が来るかもしれませんが、本当のことを彼の親である侯爵様なりに伝えておけば、藪蛇になるのでそれ以上言及されることは無いでしょう。侯爵様は立派な方であると聞いているので、こちらを責めることは無いでしょう。というより、今回の経緯とクミンの発言を聞けばむしろ彼のほうを怒るでしょう。悪いアイディアではないと思いますが」


「くっくっく、確かにそれはいいアイディアじゃ。おそらくクミンの奴も異議を唱えることは無く、むしろこちらに感謝しそうな内容であるからの。なんせ一年と決闘して負ける六年じゃからの。それにあの発言も合わされば、下手したらシルフォード騎士団の内定が取り消されかねんしの。校長であるわしの立場からすればいい一年が入ってきたというだけじゃが、クミン自身はそれでは済まんからの。それに勝った方も広く知られるのは最初から望んではおらんようじゃし。

 それでは小僧、わしらが他の者に上手いこと説明しておくから、そのすきに上手いこと逃げい。それと事の顛末や報酬についての話があるから、明日の放課後校長室に来い」


「わかりました。それじゃあ外にいるやじ馬たちのことは頼みましたよ。俺は隙を見て上手いこと脱出するんで」


「うむ。それでは行動開始じゃ!」


 その後、校長と部長さんの二人は他の生徒や先生への説明、クミンは学校にある医務室に運ばれ、俺は隙を見て演習場から寮の自分の部屋に帰った。


 


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