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第九話 四コマの宇宙

 第一話一コマ目。ベレー帽を被った二等身の男。手には身長と同じくらいのペンを持っている。吹き出し「こ、ここはどこだ?」

 第一話二コマ目。男は周囲を見回す。吹き出し「いつの間にか変なところに来てしまった。早く仕事場に戻らないと、締切りに間に合わなくなってしまう」

 第一話三コマ目。突然、男の目の前に魔物が現れる。魔物の吹き出し「ようこそ、四コマ宇宙へ」

 第一話四コマ目。男の吹き出し「四コマ宇宙?」魔物の吹き出し「そうとも。おまえが新聞の片隅に毎日描いている世界は、実在の宇宙なのだ」コマの隅に、つづく、の文字。


 第二話一コマ目。男「何だって! っていうか、話がつづいたら四コマじゃなくね?」

 第二話二コマ目。魔物「これでよいのだ。一話一話が起承転結しながらつづくという、最近流行のスタイルだ」

 第二話三コマ目。男「そんなことより、ぼくを元の世界に戻してくれ」魔物「そうはゆかぬ。おまえはわしを倒さぬ限り、ここからは出られんのだ」

 第二話四コマ目。男「バカな。ただの漫画家であるぼくに、魔物が倒せるわけがない」つづく。


 第三話一コマ目。大きく口を開けた魔物「ならば、おとなしくわしにわれるがいい!」

 第三話二コマ目。おびえる男「ああ、どうしよう。ぼくには何も武器がない」

 第三話三コマ目。ハッとする男「そうだ。ぼくにはこれがあるじゃないか!」

 第三話四コマ目。男は持っていたペンで、様々な武器を描いた。つづく。


 第四話一コマ目。嘲笑あざわらう魔物「ファッファッファッ。そんな武器がわしに通用するものか」

 第四話二コマ目。男が描いた武器を、み砕き、踏み潰し、へし折る魔物。焦る男「どうしたらいいんだ。このままではやられてしまう」

 第四話三コマ目。男「アッ、そうか!」そう言いながらペンを捨てる。

 第四話四コマ目。魔物にホワイトを塗る男。魔物「ううむ、その手があっ」おわり。

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