表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
12/14

第十二話 激突! となりの晩ごはん

朝から大さわぎで……

「じゃ、行ってくるよ」

「あなた、ちょっと待って」

「えっ、何だい?」

「ねえ、今日の晩ごはん、何がいい?」

「何でもいいよ」

「もう! 何でもいいは、ダメ!」

「うーん、じゃあ、焼き肉かな」

「何言ってんの! 給料日前なのよ」

「ええーっ、それじゃ、アジの開きでいいよ」

「ちょっとー、やめてよ。焼いた後、グリルを洗うの大変なのよ」

「じゃ、刺身でいいよ。最初から切ってるやつで」

「あなた、まさか忘れたの? マサルちゃんは生魚が食べられないでしょ」

「ああ、もう、じゃあ、じゃあ、カレーでいいよ」

「ダメよ。一昨日おとつい食べたばっかりじゃない」

「もう、何でもいいよ」

「だから、何でもいいは、ダメ!」

「おいおい、いいかげんにしてくれよ。そろそろ行かないと、遅刻するよ」

「わかってるわよ。何かヒントだけでもちょうだいよ」

「ヒントって、クイズじゃあるまいし。適当でいいよ」

「もう、何よ、その態度! 毎日毎日献立こんだてを考えるのがどんなに大変か、あなたにわかる?」

「こっちだって、毎日毎日仕事してるんだ! おまえにその大変さがわかるのか?」

「あーら、何よ。そっちは休みの日があるじゃない。主婦には365日休みがないのよ!」

「ほう。昼ドラ見ながら、ポリポリ菓子を食うのは、休みじゃないのか?」

「言ったわね。あなただって、付き合いだからって、毎週飲みに行ってるじゃない。その金額を考えたら、あたしのお菓子代なんて、微々たるものよ」

「おれは今、金額の多寡たかを言ってるんじゃない。激務げきむをこなしているおれの休息と、おまえの『亭主元気で留守がいい』みたいな状態を一緒にしないでくれ」

「ふん、さも自分が仕事ができるみたいに。それだけ優秀なら、来年あたり、部長にご昇進あそばされるのかしら」

「何だと。言っていいことと、悪いことがあるぞ!」

「その言葉、そっくりそのまま、お返しするわ」

「もういい! 勝手にしろ!」

「もちろん、勝手にするわよ。でも」

「でも、何だよ」

「何か晩ごはん思いついたら、必ずメールしてよ」

「……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ