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おとぎばなし ― 蟲 共に 還りし あの ―  作者: ぽすしち
ムシのしらせ

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対峙

前回二人があったのは『オニの』のとき、ということで。。。。


 トクジは目をみはった。


 数年前、トクジと、その持ち物である《刀》を震え上がらせた男は、ぼうぼうだった髪と髭をしっかりと整え顔色も良く、野に棲む獣をうかがわせた気配もどこかにひそめて、しっかりと前をむく、堂々とした『大臣』になっていた。



       


       「ひさしぶりだな。トクジ」



 天宮の『四の宮の大臣』が、懐手にしていた腕をもどし、対峙する。



 足を動かしたいのを我慢してトクジは言った。



「 ―― こりゃ、えらく男前になったもんだ」



「あほが。おれは元から男前よ」



 笑い方は変わらなかった。


 ゆるく穏やかな笑みには、ひどく深い底がある。

 こちらも返そうとした笑い顔はひどくひきつったものになった。



「まあ、あがれ」と背をむけた男のあとをしかたなく追う。


 シャムショの仕事をする男たちをわきにみて、奥へと進み、長い廊下をいくつか折れて、若い男が扉をあけていた部屋へとはいった。



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