どうしようとしてるのか
《このまえの騒ぎ》は、『みつるとき』のはなしとなります。。。。
気づけば、セイテツがいない。
「テツは帰した。おれはおまえと話しがしたい」
「子どもひとりのことで、あんたもおおげさだ」
「どんな『子ども』か、よくわかってるだろう?」
「・・・・・」
黒くつやのあるテーブルをはさみ、椅子にこしかけた男二人が黙って目をあわす。
トクジが言葉を考えている間に、コウセンが話し出す。
「どうしようとしている?」
「――――」
「お前も坊主なら、わかっているはずだ。シュンカが、あの街にゆくのがどういうことか」
部屋の扉は開いたままで、中庭からは鳥のさえずりがする。
考えながら、ゆっくりとしゃべることにした。
「 たしかに、・・・あの『気』を抱えてちゃ、悪い気のあつまる場所に行ったらよくねえかもしれねえが、色街の《大堀》の『よどみ』は、このまえの『騒ぎ』で水が抜けて、中に残った魚も、沈んでた願い札も、ぜんぶいっしょに供養した。 堀から下の川に抜ける水路もこのまえおれらで掃除して、きれいなもんよ。 ―― おかしなモンもいれられねえように、『札』もおれが貼ってまわった。 真ん中の『オオシマ』は空のまんまだから、今度はそこに、なんかの『守り』をいれようとも考えてる」
高山のくそじじいにでも頼むさ、と言ってから、身を乗り出して続けた。




