実験~後編~
ーーーーグラム視点
「うわぁぁぁぁぁ」
「なんなんだぁぁぁぁ」
黒尽くめの集団が慌てている
まあ…我が姿を消して暴れているからだが
…ふむ、用意はできた。あとは主次第だな。
ーーーートウム視点
「よし…できた…」
俺は対人用捕獲罠を設置して獲物を待つ
「うわぁぁぁぁぁ」
「なんなんだぁぁぁぁ」
おっ…来た来たww
ガサッザザァドコッ
「ぐわぁぁぁぁぁぁ」
「対象に深い眠りを…スリーピング」
真面目に詠唱してみたり…実をいうと、俺の魔法は想像力次第だしね。イメージ大事
「「「「「Zzz」」」」」
「開け…第三の扉」
異空間の扉を開く
「喰らえ…第三の扉」
入れるのが面倒なので、自動に頼る
魔法って便利
「グラム〜こっちは終ったぞ〜」
「ああ、逃げた奴は居ないからもう大丈夫だろう…我は寝るぞ?」
「了解。んじゃあ、お休み」
そういうとグラムは一秒もしないうちに眠りについた
「さあて…帰るか…」
何故一人なのかというと、ティア達は第一の扉に入ってもらっているからだ
数多いと面倒だしね
………ヘイムルに着いた
俺はヘイムル騎士団に盗賊どもを引き渡し、懸賞金の金貨百枚を受け取りギルドへ向かう
「すいません、依頼が終わりましたので報告に来ました。フレイムドラゴンの逆鱗と妖精の鱗粉です」
そう言いながら依頼品をだす
「はい…確認しますね。ウインドウ」
受付嬢が呪文を唱えて品のステータスを確認する
「依頼品、確かに受け取りました。こちらが報酬の大金貨一枚です。ギルドカードの更新しておきますね…はいっ終わりました。次も頑張ってください」
今日は依頼する気もないので、家に帰ってゴロゴロしようするか…
「すいません。冒険者のトウム・ツキカゲ様でございましょうか?」
いかにも騎士っていう人が話しかけてきた
「そうですが、騎士の方が私なんかに何のご用ですか?」
何故に一介の冒険者である俺に騎士が?
「はい。最近貴方様が連れてこられた盗賊団のランクはSでしたから、王様が話したいとのことです。ご同行いただけますか?」
…気が乗らないが、行くしかないだろな
…………王城
いつ見ても慣れないな…この城…
俺は待合室的なとこに通されて暇していた
トントントン
「トウム様、準備ができました。案内いたします」
ふぅ…やっとか…
…………謁見の間
「トウム殿、此度の盗賊団捕獲、感謝する。何か欲しいものはあるか?できる限り用意する」
なんか堅苦しいな…
「はっ、此方こそありがとうございます。欲しいものはございません。しかし、今すぐ欲しいものをあえて申し上げると食べ物が欲しいです。私は昨日から食べておりませんので…」
欲しいもんなんてないから、早く喰わせろ…割と切実に…
「ハハハハハハハハ…アンナのいう通りだな。面白い。いいだろう、話の続きはまた今度だ。料理長に食事を用意させよ」
???視点
「クソッ彼奴ら、金さえ払えばなんでもできるんじゃないのか。こうなったら、アレを使うしかない。くくっ…しょうがない…姫様達を可愛がるか…」
大体、姫様達が悪いんだ…この伝統ある×××公爵家との婚約を三人とも拒否するのだから…
王族でいられるのもご先祖様のお陰だろう…
「×××、アレを使う。目標は王女三人。あと、隷従の輪を十五用意しておけ。それができるならあとは任せる」
……………客室
俺は客室でアンナ様に抱き抱えられていた…
なんでも甘やかしたい気分らしい
よくわからない…
トントントン
「トウム様、お食事の用意ができました」
どうやらできたようだ
「アンナ様、行きましょう?」
「はいっ。トウム様もこれからいつでも来てくださって結構ですからね?遠慮しないでください。では…行きましょう」
ホクホク顏でアンナ様が言う
「聖霊様にお祈りを……大精霊様の恵みに感謝」
なんか知らないが食事前にお祈りをする
「……では、いただきましょう」
やっと食べれるな…
……晩餐が終わる
「本日は素敵なお食事をありがとうございます」
美味かった ああ美味かった 美味かった
「ああ…そうそう。トウム殿、これに来てくだされ。なに…ただのパーティーだ。連れは何人でも構わん。日付は明日の夜。迎えに行かせるので、ギルドにいてくれ。これは王命でもあるから一応聞いてくれ。パーティーで褒美をやるのが慣わしでな、すまない」
えっ?パーティー?何それ美味しいの?
「いえ、問題ないです」
実をいうと面倒なんだが
「そうか…それはよかった。では、また明日だ」
「はっ、失礼します」
やっと解放された〜
イッエーイ
とりあえず、テンションを抑えて…
さっさと帰る
ティア達の紹介しなくちゃいけないしね
…………自宅
「ただいま〜」
ちょっとしか開けてないのに久しぶりに感じる
この感情は如何に?
「「「「「「お帰りなさいませ」」」」」」
家族が出迎えてくれる
嬉しいね、家族のいない身としては
「皆に新しい家族を紹介したいと思う。金狼種のティアだ。隷従の輪で俺の奴隷らしい。後ろのフィルーフさん達は使用人だ。仲良くしろよ」
と俺は新しい家族を紹介する
「トウム様…やっぱり天然なのね。自覚なしであれではもはや恐ろしい兵器ね」
とローシャ
「流石に…」「此処までくると…」「狙ってるように…」「見えますね」「本当…」
「「「「「「末恐ろしい方ですね…」」」」」」
なんかコソコソ話しているが、なんだろうか?
「という訳で、明日の夜、王城のパーティーに参加することになった。連れは何人でも構わないらしい。しかし、何が起こるかわからないし武具は預かられるから、俺一人で行く。俺はグラムを人化させ、連れとして参加させる。では、今日はもう遅いし寝る。お休み」
???視点
「ふぅ…×××様も困ったものだ。無駄に駒を消費し、あまつさえ、アレを使うなどと…いや…姫さえいれば好きにしていいのだったな…ならば、ついでに大量の娘を手にいれておくか…くくくくく」
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