【間話】あおちゃん 夏休みの自由研究
【間話:あおちゃんの夏休み自由研究】
ある夏の日。
小学6年生のあおちゃんは、家の庭で一人、模造紙と分度器を手に、人類の限界に挑んでいた。
自由研究のテーマは、『流体力学に基づいた排尿飛距離の極大化と弾道制御に関する考察』。
「……ただ出すだけじゃ、ダメなんだ。それは、ただの排泄だ。僕はこれを『攻撃』に変えたいんだ」
あおちゃんの研究は、以下の三要素の徹底的な解析から始まった。
1. 射出角度の最適化(放物線理論)
あおちゃんは、自らの股間に分度器を当て、放尿時の角度と飛距離の関係をグラフ化した。
15度: 水平方向への初速は速いが、重力に負けてすぐに失速する。
45度: 理論上の最大飛距離。美しい放物線を描き、隣家の塀を軽々と越える。
75度: 「天龍の如し」。真上に近い角度で打ち上げ、自分自身がびしょ濡れになるという手痛い失敗を得る。
【結論】 追い風時は42度、無風時は45度が「最強の狙い撃ち」を可能にする。
2. 腹圧と流速の相関関係(自身の圧力)
彼は自らの腹筋を極限まで鍛え上げ、膀胱にかける圧力をコントロールする術を身につけた。
「一点集中・高圧射出」: 腹筋の下部を急激に収縮させることで、水鉄砲をも凌駕する貫通力を生む。これで遠くの不良のタバコを消す「スナイパー・ショット」が完成した。
「全方位・霧散放射」: 尿道の出口を指で絶妙に絞り、腹圧を細かく振動させる。これにより、まるで霧吹きのように広範囲に散布する「ミスト・オブ・デス」を開発。姿の見えない敵(主に不審者)を足止めする広域制圧武器となった。
3. 風速および湿度による軌道補正
あおちゃんは風速計を自作し、風向きを読み取った。
「北北西の風……風速3メートル。……計算通りだ」
風を味方につければ、飛距離はさらに1.2倍に伸びる。彼は毎日、屋上から風を読み、街の平和(?)を見守る訓練を続けた。
【研究成果の発表】
夏休みの終わり、提出された模造紙には、緻密な折れ線グラフと「放尿中のあおちゃん」の図解がびっしりと書き込まれていた。
担任の先生は顔を真っ青にしてこう言った。
「あお君……研究の情熱は認めるけど、これは学校に掲示できません」
しかし、あおちゃんは満足げだった。
彼はこの研究を経て、「狙い撃ちによる点攻撃」と「霧状散布による面制圧」という、唯一無二の放尿武術を完成させたのだ。
放課後の夕暮れ時、屋上から遠くの電柱をピンポイントで狙い撃ちながら、あおちゃんは呟いた。
「……研究は、まだ始まったばかりだ」
これこそが、後に伝説となる「あおちゃんの放尿攻撃」誕生の瞬間であった。




