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99聖女判定を受けたが聖女であるが権利は凍結されているので聖女として認められていない

 側近や御付きのものたちもまとめて。部屋に軟禁が普通ならいつものことだったが、聖女らに仇したとなれば扱いがワンランク下がったのだ。

 ワンランク下がると牢屋なんだなとアルクレイと言い合って、初めて知ったねと聖女たちもヒソヒソ言い合う。知る必要のない情報なんだけど、ちょっと面白みがあったから少しの間だけ話題に上がった。


 フラニーは無慈悲にあっという間に祖国へ帰らせる手続きをされる。祖国から来た外交官は帝国の外交官にネチネチ締め付けられていた。

 最終的にごぼうのようになっていたので、中の水分が抜けたのだと思う。生きた心地もしなかったろう。


 フラニーの様子に聖女判定を受けたが聖女であるが権利は凍結されているので、聖女として認められていない。と使者たちへ説明すると全員初めは喜んだものの凍結、の部分でショックを受けた顔をする。


 おまけに皇帝に聖女として妻にしろと命令したことも伝えられて、顔面が土色になっていた。身分が凍結され皇帝に弓引く行為をしたことは自国に多大なる不利益をもたらすと全員がすぐに理解してしまったのだ。生憎、まだフラニーは理解してないが。


 よりにもよって聖女になったのに、剥奪と同等の処分を受けた。それだけでもうすでに他国に軽んじられるだろう。聖女の肩書きがない聖女はただの身分無しだ。

 王女と肩書きがあろうと、今いる帝国より国力も下なので争うすべなく潰される。よくも声高々に妻にと望めたものだ。嫌悪の囁きが王女の耳に入るが、女はキッと周りを睨みつける。


「何様なの?私は聖女なのよ!」


「凍結されており、あなたに名乗る資格はない。身分詐称の罪も増やたいのなら止めはしませんが」


 外交官がきつく言い聞かせる。


「そんなつもりは……!」


「帰りますぞ!」


「お乗りください!」


「な、なんなの!離しなさいよっ、私はせ」


 フラニーが何か言おうとしたが、祖国の使者たちが埒が空かないとこれ以上失言しないうちに、乗ってきた馬車にフラニーを詰め込み平謝りしながらバタバタと、慌ただしく帰っていく。


 聖女たちはニコニコと見送りにきており全て見ていた。まだ聖女として返り咲けると思い込み、こちらとしては呆れが襲う。

 祖国では今まで得られていた待遇を得られ続けるのか。ペコラなら同じ待遇にはしない。自分の生まれた国を潰しそうになった王女を、王室が可愛がる理由はなくなってしまったから。


 王も周りの対応で娘の進退を決めるだろう。甘い処分にしては帝国へ処罰したと見せつけられないので、重めの処分を受けるかもしれない。

 聖女ではないがいつか聖女として扱うのが難しい。しかも、なにか国を豊かにする能力を持っているわけでもないのだ。言っては悪いが国として価値がない。


 ペコラも甘くならないように強く言っておきたい。王が娘を甘やかすなんてことは珍しくない世の中。何度だって親が娘を甘やかす例をたくさん見てきた。


 王のような余裕を持てる立場の人間なら、少しくらい何かあっても地位が守ってくれるとあぐらをかいて身内を付け上がらせることもある。


 付け上がらせると言えば自身の双子の片割れとて、甘やかされた存在に落ちて行った。

 双子に生まれてしまったときから周りの目は、どちらかがもしかしたら聖女かもしれないと期待で話しかけて来たものだ。


「帰ったな」


「よかったよかった」


 本気で嬉しい。


「帰ってよかったよ……ごねるとは思ったけど、また舞い戻ってこないといいけど」


「入国禁止だから無理だろ」


 フラニーら彼らの国の人間自体入国が厳しくなり、フラニーなどは不敬罪適用で入国禁止だ。フラニーは、国に嫌われたのも相まって皇帝と聖女に近寄ることを禁止されて、接近禁止令が取られている。


「無理なのと不可なのは別なんだよ」


 やろうと思えば秘密裏に国へ入ることなど、必死になられた場合どうこうできるかも。そんなことがあるように思えないし、期待もできないので考えるのをやめよう。


 奇妙な真似をするかどうか。どうせ、自国に戻って一人シクシク泣くか人に八つ当たりして味方を完全に無くすかだろうし。来てくれてもいいんだけど。全力で陥れるつもりだから。


 なんてことも思っていたが、何年経過しても決死の覚悟で来ることはなかったことを明記しておく。結局、ただの健康な女だっただけだ。


 まぁ、普通にどうなっているのか気になっているのでレッツ鑑賞会はする。アルクレイと共にメロンソーダとスイカソーダを飲みながらチョコを食べた。アイスとチョコは合う。スイカの味がさっぱりしており、飲みやすい。メロンソーダを飲むウサギはピクっと耳を揺らしあじを楽しむ。


 鑑賞会の前に聖女たちが出かけるからと髪をすいていたので、編み込みの髪型を教えたら話を聞きつけた聖女らかワッサワッサとどこからともなく集まり、ペコラに他にも教えてくれ!と詰め寄るのでさっきまでオシャレの波動に当てられていた。

 今日のペコラは教えるために己の髪を三つ編みにして手前で揺らしている。

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