家畜の宴 神の旅立ち
「クロト様……っ! 私に、私にその熱いのをください……っ!」
「のきなさい、この泥棒猫! クロト様の偉大なモノを受け入れるのは、公爵家であるこの私の身体よぉぉぉっ!!」
大広間の空気は、もはや人間の発する熱量を遥かに超え、獣の檻のような生々しい体臭と狂気で完全に満たされていた。
クロトの一言によって始まった『第一側室』の座を賭けた争いは、瞬く間に学園中のすべての令嬢を巻き込み、理性の欠片もない凄惨な内ゲバへと発展していた。
かつては王国の至宝、あるいは次世代の最高峰エリートと称えられた高貴な令嬢たちが、今や衣服を完全に剥ぎ取られた全裸の姿で、床に流れる汗と愛液、そして自らの鼻血を撒き散らしながら、互いの肉体を破壊し合っている。
「痛い? 痛いのはお前でしょうがぁぁぁっっっ!!!」
一人の侯爵令嬢が、かつての親友であった少女の黄金の髪を力任せに掴み、そのまま大理石の床へと何度も何度も激しく叩きつけた。ゴツン、ゴツンと鈍い音が響き、美しい顔面が血に染まっていく。しかし、殴られている側の少女もまた、狂った笑みを浮かべながら、相手の太ももにその鋭い爪を深く突き立て、肉を引き裂いていた。
「あははは! 痛くない、痛くないわよ! クロト様の種をいただけるなら、顔なんてどうなってもいいのよぉぉぉっ!!」
引っ掻き合い、殴り合い、噛みつき合う。
血筋や名誉、優雅な言葉遣いなど、すべては遥か過去の遺物だった。彼女たちが今持っている唯一の価値基準は、「誰が最も深く、クロトという神の肉棒を貪ることができるか」――ただそれだけだった。
その狂乱のピラミッドの頂点、黒檀の玉座に腰掛けるクロトは、顎を突き出し、絶対的な虚無と冷徹さを孕んだ瞳でその醜態を見下ろしていた。
彼の股間で凶悪に猛り狂う【絶対特異点】の肉棒には、すでに何十人もの令嬢たちの愛液がドロドロと絡みつき、妖しい光を放っている。
「あ、あう……、クロト……様……っ」
その足元では、かつての絶対女王エレノアが、完全に自我を崩壊させて這いつくばっていた。
彼女の美しい背中や臀部には、他の令嬢たちから受けた激しい踏みつけによる無数の足跡が赤黒く残り、自慢の髪は半分近くが引きちぎられて泥にまみれている。かつて自分が「奴隷」として蔑み、いじめていた平民の少年に、今や心も身体も、その存在のすべてを握られているという究極の皮肉。
エレノアは、他の令嬢たちの攻撃を必死に手足でガードしながら、クロトの太ももにしがみついた。
「私を……私を一番に、またあの時みたいにナカが焼き切れるまで貫いて……っ! お願いよ、クロト様……っ、私の割れ目は、貴方のモノがないと、もう干からびて死んじゃうのぉぉぉっ!!」
公爵令嬢としてのプライドを完膚なきまでに破壊された彼女は、今やただ、クロトに抱かれる快楽だけを乞う、薄汚いメスの一匹へと成り果てていた。
しかし、クロトはそんなエレノアの顔面を、自らのブーツの先で冷酷に押し退けた。
「お前たちの順番など、俺が決める。……さあ、満足させてみせろ」
クロトがそう告げた瞬間、周囲で殴り合っていた令嬢たちが、一斉にハイエナのように彼の股間へと群がった。
一人がクロトの獰猛な塊を根元まで口内にくわえ込めば、その横から別の令嬢が彼女の髪を引っ掴んで引き剥がし、自らの割れ目をクロトの先端へと無理やり押し付ける。
グチュ、グチュ、ズブズブズブッッッ!!!
「んほぉぉぉぉぉぉーーーーッッッ!!!」
一人が貫かれ、脳を直接灼かれるような魔力の逆流快感に白目を剥いて潮を吹く。すると、その絶頂の衝撃で弾き飛ばされた令嬢の身体を、後ろに控えていた別の令嬢たちが踏み台にし、我先にと次の肉の結合を求めて突撃していく。
誰かが貫かれるたびに、その肉体の最奥から溢れ出る濃密な白濁液と魔力の残香。
令嬢たちは、床にドロドロと滴り落ちるクロトの精液を見つけると、今度はそれを巡って床を這いつくばり、犬のように互いの顔を押し除け合った。
「汚い女は退きなさい! クロト様の聖水は、一滴たりとも床に流してなるものですかぁぁっ!」
「んちゅ……、れろ……、あぁ、熱い、熱いわ……っ! クロト様の種が、私の身体に染み込んでいくぅぅっ!」
床に溢れた白濁液を、涎まみれになりながら激しく舐め合う令嬢たち。ある者は、他の令嬢の皮膚に付着した精液にすら狂ったように唇を寄せ、それを貪り合っていた。
その姿には、かつて平民を「不潔だ」と見下していた面影など微塵もない。彼女たち自身が、世界で最も不潔で、最も淫らな、快楽の奴隷そのものだった。
やがて、数時間に及ぶ凄惨な情事と喧嘩の嵐が、大広間に静寂をもたらした。
床一面に広がっているのは、衣服を完全に失い、血と汗と精液にまみれてピクピクと手足を震わせている、何百人もの令嬢たちの「ボロボロの死屍累々」だった。
誰もが性交による過度な絶頂と、喧嘩による無数の打撲や裂傷で満身創痍となり、まともに立ち上がる筋力すら残されていない。髪は引きちぎられ、顔は腫れ上がり、割れ目からは未だにクロトの精液がドロドロと溢れ出している。
エレノアもまた、ミラの死体のように動かない足の下で、うつろな瞳から涙を流しながら、ハァハァと激しく息を荒げていた。
玉座から立ち上がったクロトは、自らの衣服をゆっくりと整え、足元でピクピクと震える彼女たちの醜態を、心底からの蔑みを込めて見下ろした。
「――本当に、醜い奴隷だな」
クロトの声は、冷たく、そして絶対的な神の威厳に満ちていた。
かつて自分をゴミ虫と呼び、いたぶっていたエリート令嬢たちが、今や自分の足元で、自らの尊厳をすべて自り捨てて肉棒を貪り合い、ボロボロになって転がっている。
この箱庭において、彼の復讐とカタルシスは、完全に、そして完璧に達成されたのだ。
クロトは、未だに未練がましく自らの足元へ手を伸ばそうとするエレノアの手首を、ブーツの踵で無造作に踏み潰した。
「あぐっ……、あ、はぁ……っ」
踏まれた痛みすらも、今の彼女にとっては至上の快楽。そんな狂った元女王を一瞥することもなく、クロトは大広間の重厚な扉へと歩を進める。
彼の視線は、もはやこの小さな学園には向いていなかった。
【絶対特異点】の真の目覚めを果たし、令嬢たちの傲慢さを全て喰らい尽くした彼にとって、この学園は狭すぎる箱庭にすぎない。
扉の前に立ち、クロトは振り返ることなく、大広間に転がる全ての家畜たちへと最後の宣告を放った。
「この学園の掃除は終わりだ。……次は、外の世界だ。血筋や地位に溺れ、己の力を過信するすべての有能どもを、一人残らず俺の足元に跪かせてやる」
「世界中を、俺の奴隷にしてやるとも」
パタン、と静かに扉が閉まる。
残された大広間には、神の去った絶望と、それでもなお消えない快楽の余韻に震え、うつろな声を上げる令嬢たちの、哀れな喘ぎ声だけがいつまでも響き渡っていた。
平民のゴミ虫と蔑まれた少年の、世界を調教する旅が、今ここから始まる――。
(第一部・完)




