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機動少女解放戦線  作者: タカユウ
1-1章 あなたはウチらの仲間になったんだよ
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〈プロローグ〉 この世界の中の『この世界』

 今を生きる者が居る。


 友達と遊ぶ小学生、気だるげに通学する若人、日々のストレスを抱えるビジネスマン、犬を連れて散歩する老夫婦。


 幸せだと感じる者も居ればそうでないと感じる者も居るだろう。だが、皆それぞれの人生を持ち、その人生の主人公はいつだってその人自身である。

 

 それはどこの世界でも同じだ。


 例えそれが、理不尽にまみれ、失望が許されない世界であったとしても。


 ――しかし、その世界は無慈悲にもある日、突然やって来る。


 その世界には終わりがない。ただ死ぬまで生きるだけである。起きる、食べる、遊ぶ、寝る。表面上は普段の生活と何ら変わりはない。そこに住まう人間とそうでない人間が会った所で、客観的に見ても一切の違和感は抱かないだろう。


 ではその世界での死因は何であろうか。


 病気、事故、事件、自殺、老衰――


 否、いずれにも当てはまらない。人並みの人生を送ることができなければ、人並みに死ぬこともできないのがこの世界だ。


 その世界の死因で最も多いのは、『彼等』である。


 世界の為に生き、世界の為に死ぬ。誰かが死んでいる間に誰かがやって来る。そういうサイクルで『この世界』は成り立っている。


 そこで過ごすことを望んだ所で、それは叶わない。しかし、そこで過ごすことを拒絶することもできない。


 一人、また一人と、問答無用でそこへやって来る。その時点で彼女達の未来が失われてしまうのは、なんと理不尽で無慈悲なのだろう。


 さて、今日もまた一人、『この世界』へやって来た。

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