マイヤー家
ムーランティス王国
そこでは、緊急会議が行われていた。
「タイガークローの失踪事件……恐らくだが七つの大罪の誰かが関わってると見た」
机を大きく叩く音が鳴り響いた。
「あいつらはあんなもんじゃない!1パーティだけですまないことはわかってるだろ!?」
「いや……でも近くで《暴食》が出現したと……」
「それでもだ!お前は七つの大罪の恐ろしさを何も分かってない!」
貴族たちの会議はどれも行ったり来たりしていた。
「王様…このままでは会議が実行できなく…」
側近が身内をしたが、国王はどうしたものかと頭を抱えていた。
父が国王の時に七つの大罪が裏切り、息子の自分はよくわかってない。
その時、ある男が手を挙げた。
「それならば………私に任せてください」
「あれは……マイヤー家!?」
他の貴族たちがあたふたするのも当然。
なぜなら、マイヤー家は別名・暗殺貴族。
暗殺を生業とする特別貴族だ。
「そうです。私の妹を、差し向けましょう。アレは歴代でも屈指の逸材ですから…」
「おぉ!それならば七つの大罪といえど……」
「ただし、特別な教育をするため後2年はかかるでしょう」
「なに!?」
「当たり前ですよ。七つの大罪は恐ろしく強いでしょう。なら、今の彼女だけじゃ足元にも及ばないでしょうし、教育が必要なのは当然です。しかしご安心を。このハイヤー・マイヤーが最強の暗殺者を作り上げるので…しばらくお待ちを」
その言葉は、その場にいる貴族の誰よりもハイヤーにとって安心を与えた。
幼少期から殺しの術を教わってきたハイヤー。しかし、誰よりも彼の妹は才能があった。
実力はハイヤーの方が上だが、いつ超えるか分からない。超えるとしたら、七つの大罪の暗殺に成功した時だろう。
ハイヤーにとって、家族とは一族の利益になるかで判断している。
だからこそ、ハイヤーが七つの大罪を暗殺できるほどの暗殺者を作り上げたら一族にとって利益になる。
そして、ハイヤーは誰よりも情報通だ。
この事件の犯人は本気を出せばすぐに分かるがそれをしない。
理由は簡単だ。眼中に無いからだ。
この事件よりも、七つの大罪を始末する暗殺者を作り上げる事に、重点を置いた。
それがハイヤーの思惑だ。




