名付けは戦場です?
執事を定番のセバスにしていましたが、
兄=セシル
姉=セシリア
と決定していたのですが、此処まで来たら主人公もセ〜からの名前かな?と思いました。
そしたら執事のセバスの方が父親と母親より名前が近いと気付き、急遽「ダニエル」に変更しました!
ご了承下さい。
さて、一通り話を聞いていたら眠くなった俺は知らぬ間に寝てしまっていたらしく、目が覚めたのは翌日だった。
赤ちゃんだから眠気には勝てない。
もう少し家族の状況とか知りたかったけど、満足に喋れない赤ん坊の自分では聞き出すことも出来ない。
「あぶあ〜(話したい〜)」
寝かされているベッドの上でままならない現状にバタバタ手足を動かしていると、部屋の扉が開いた。
ガチャ
「あ!目が覚めていたのね?」
「あう?(姉?)」
入ってきたのは姉さんだった。
「はあ〜〜〜!弟・・・可愛いーー!!」
「ああう!(おおう!)」
スッと俺のベッドに近づく姉さんは俺の顔を覗き込みながら頬に手を当ててキャピキャピしていた。
何だか昨日とは違い、言葉遣いなどが随分気安い感じがしてますが?
「あう?(何で?)」
「ハッ!!」
俺が声を掛けると我に返った姉さんは、ブンブンッと頭を振ると、手を胸の前で握り締め呟く。
「いけないわ!いくら弟が産まれて嬉しくても、その弟が可愛くても、しっかり者のお姉ちゃんって思って貰わないと!!わたくし、セシリアの沽券に関わりますわ!!」
「・・・・」
何というか、弟に良いところを見せたい姉という事だろうか?
そんな事しなくても普通で良くないか?
「セシリア。そんな事気にしなくても良くないかな?」
クスクスと笑いながらいつの間にやら兄さんが来ていた。
気配がありませんでしたけど?
ビックリしてお漏らししたらどうする!?
「お、お兄様!!?い、いえ、わたくしも、可愛い弟の為に、わたくしにとってのお兄様の様に頼れる姉でありたいのですわ!!」
「そうかい?無理はしない様にね?そういうのは兄に任せてセシリアは弟と仲良くすると良い。」
ニコニコとしている兄さんが凄く頼りになりそうなイケメンに見える!!
姉さんは兄さんを好きみたいだな。
年頃の少女にしては異性の兄さんを毛嫌いしている感じが一切ない。
「(俺も仲良く出来るかな?)」
ぼんやりと兄と姉のやり取りを眺めていると、ターニャが「食事の準備が整いました。」と呼びに来た。
俺は兄さんと姉さんに代わる代わる抱っこされ、昨日も行った食堂?部屋に連れて行かれた。
中に入ると父親と母様が待っていた。
「おお!来たか。弟を可愛いがってくれている様だな。」
「ふふふ。2人とも優しいから心配いらないわよ。」
「お待たせしました。父様、母様。」
「お待たせしましたわ。弟を可愛いがるのは上の者として当たり前ですわ!」
「あうああ〜(母様〜)」
挨拶が終わった家族の合間に母様に手を伸ばす。
「「あっ!!」」
「危ない!!」
「あらあら!!」
兄と姉の短い叫び声の後、父親の叫びが響く。母様はおっとり。
何だ?と思っていると、首がガクンッとなった。
「ああう!!(痛い!!)」
慌てて皆んなが支えてくれた。
今までは皆んながしっかり支えてくれていたが、俺、赤ちゃんでしたね?
首が座ってませんでした。
そんなちょっとしたハプニングを挟みながら皆んなで食事を(俺は母乳だよ!食堂の仕切りの影で貰いました!)終えた家族は、別の団欒室?に移動していた。
父親、兄さんと姉さんが向かい側に座り、母様と抱っこされた俺はその向かい側に座っている。
「あう?(何だ?)」
ピリッとした空気が部屋を満たしている。
側付きのメイドと執事のダニエルが息を呑む。
緊張感が高まる中、父親が口を開く。
「では・・・始めるか。」
その一言で周りの緊張がピークになると、ゴクッと誰かが息を呑んだ。
「(何が始まるんだ?)」
ドンッ!!!
「只今より!!この子の名付け会議を開催する!!!」
「「「おおおお〜〜〜!!」」」
父親がテーブルを叩くと宣言し、周りが歓声を上げる。
俺は母様の手からずり落ちそうだった。
え?さっき迄の緊張感は?何だったの?名付け会議?その為だけにあんなに緊張してたの?
「ああああう!!ああ!!(嬉しいけど!!無駄!!)」
緊張を返せ!!ちくしょう!!
まあ、そんな事を聞き届けられるはずもなく、会議は進んでいた。
「やはり、セシル、セシリアときたから『セ』の文字は必須だな!」
「そうですね、弟はどんな男の子に成長するかな?」
「わ、わたくしは可愛い名前が良いと思いますわ!」
「あらあら〜?やっぱり男の子だからカッコいい名前かしら?」
ギャアギャア会議が進む中、俺はいつの間にやらほったらかしで、メイドに抱っこされていた。
抱っこしていたメイドは結構歳がいっているメイドさんで、執事のダニエルと同時に溜息をついた。
「はあ。この方達は、変わりませんわね。」
「うむ。我等が主人は良い意味で家族を1番にするからな。」
「かと言って、毎回この名付け会議を開催するのはちょっと・・・。奥様も普段はおっとりしているのに、坊っちゃんをほったらかしにする程熱中されるし・・・」
「まあ、この方々は家族思い過ぎるからな。」
などなど話していた。
そうして、しばらくこのメイドさんとダニエルの話を聞いていると、言葉の端端を聞き取っていると、このメイドさんはメイド長のローザさんというらしい。何と、ダニエルの奥さんだった!!
なぜわかったかと言うと、俺の家族の熱中振りにコソコソ話していた2人にいつの間にかターニャが近づいてきていてボソッと言ったんだ。
「メイド長とダニエルさんもあまり変わりないですよ?」
と言ったのだ!
ビックリして2人の顔を見るとちょっと頬が赤くなっていた。
自覚はあるみたいだ。
それから暫く家族の話し合いが進む中、父親がいきなり立ち上がった。
「ええーい!!このままでは決まらぬ!!」
「父様、では・・・?」
周りがまた息を呑む。
何だ?何が始まるの?
「そうだ!セシルとセシリアの時も行ったが、最終手段を決行する!!」
「任せてください。可愛い弟の為です!!」
「わ、わたくしも負けませんわ!!」
「あらあら、母として手加減しませんよ?」
ゴゴゴゴゴゴゴーーーーっと俺の家族の迫力に周りが呑まれる!
「ぴゃあ!!?(何!!?)」
「ああ、やっぱりこうなるのですね?」
「仕方ないですなぁ。」
「私は初めて見ます!」
俺が声を上げると、ローザ、ダニエル、ターニャがそれぞれ声を出す。
だから何が始まるの!?
ダアアン!!!
「では、これより名付け会議最終決戦を開催する!!ルールは至ってシンプル!!!『セ』の文字から始まる兄弟でお揃いの名前!!!!良いか!!!!????」
「承知しました!!!」
「了承しましてよ!!!」
「負けないわ!!!」
「「「「おおおおおおおおおおおおーーーーーー」」」」
熱気が最高潮まで高まる中、俺は思ったんだ。
名付けって戦争なのかしら?っとーーーーー
はい。ノリに乗って悪ノリする家族って楽しいですよね?
作者はノリに乗って名付けまで行けませんでした。
謝罪します。次回こそはーーー!!!
お付き合いいただいてありがとう御座います。




