破壊神の異名
今回もありがとうございます。
次は蓮鬼達から少し離れます。
蓮鬼達は今、島の南側に来ていた。
「着いたぞ!」
スサノオはそう叫ぶと林からぬけ、砂浜に降りた。
その後を蓮鬼とミランダが続いた。
「これは…?」
そこには巨大な鯨の様な生き物の死体があった。
「これはスカルホエール、この霧がない所で一番でかい生物だ……なのにこの歯型をみろ。綺麗に喰われてなくなっている。この鯨は骨が異常なくらい硬いからスカルとついている。その骨すら綺麗に食べることが出来る生物はこの地域にはいないはず……いったい何が?」
「アクアブルードラゴンだ…」
「何だと?何故ここにドラゴンが?」
「分からない…だが、俺たちはそいつのせいで海に落とされたんだ…2匹いた」
「2匹だと?」
「ああ、しかも1匹は倍以上のデカさだ」
「何だと?だとすればこの海の生態系はそいつが原因で崩れはじめていたのか…‼︎」
「生態系が崩れはじめて居たのは知っていたのか?」
「ああ、1年くらい前から森に住む鳥達がいなくなってな…気になって島の地形と一緒に調査もしていたんだ…すると海の小魚達の姿が減っている事が分かってな……だがどうして減ったのが分からなかったんだ…」
「そうか…」
「まぁ、海の事はあまり関係ないからな…俺の調査はあくまで島の地形だ。島を脅かさない限り俺には関係ない。
蓮鬼、ミランダ、手伝ってくれ」
そう言うとスサノオは鯨に近づいていった。
「確かに俺たちには関係ないのか…そうだな、ミランダ手伝うぞ」
「うん」
《蓮鬼にしては珍しいな…ほっとくなんて》
(いや、何となくこの後何かが起こる気がするんだよな…」
《それは…フラグなるものか?》
(かもな)
そう言うと3人は鯨をどけると地形の調査を始めた。
その夜
「いや〜、今日のシチューも美味しかったな…でも、やっぱり昨日のビーフシチューの方がおれは好きかな」
「食っておいて最後はダメだしかよ!
ミランダはどうだ?美味しかっか?」
「うん!私はこっちの方が好きかな」
「そうかそうか!天野はどうだ?」
「うむ…正直、うまかった!」
「だろ?やっぱり俺の料理は美味いんだ!
どうだ、見たか!よし!ジークにも絶対に喰わせてやる!」
《やめておけ…絶対あいつの事だ、意地を張って自分の方が美味いと言うぞ》
「確かにな……っておまえが一番食ってんだよ!」
「「はっはっはっはっはっはっ‼︎」」
《むう…別に良かろう…食べれるときに食べていたほうが良いぞ》
「確かにそれは一理あるな…」
そう言ういながら蓮鬼が皿を持った瞬間、凄まじい揺れが島を襲った。
「何だ!」
「ミランダ!椅子にしがみつけ!」
「うん‼︎」
蓮鬼は近くにあった壁にもたれると地震が終わるのを待った。
フェンリルは平然とシチューを幸せそうに食べていた。
数分後フェンリルがシチューを食べ終わったのとほぼ同時に地震も止んだ。
《蓮鬼!お代わりを頼む‼︎》
「すまないフェンリル……さっきの地震でシチューはなくなってしまったんだ…」
《な…なん…だ…と…?》
その時、フェンリルは揺れがあった方を向くと立ち上がりゆっくりと外に出ていった。
全員その場を動く事が出来なかった。
何故か?それは、フェンリルの凄まじい殺気によって皆動く事が出来なかったのだった。
数分後、やっと金縛りが取れた全員はゆっくりとその場に座った。
「あんな殺気だったフェンリルは、はじめて見たな…」
「あれがさっきまで笑っていたフェンリルとは……まるで別人だな…破壊神と呼ばれた理由が今はじめてわかった気がする…」
「怖かった」
「あ奴は相当ヤバイな…」
みんなが感想を言ういあっているその時、さっきの地震とは比べものにならないくらいの揺れと凄まじい叫び声が島全体を鳴り響いた。
「何だ‼︎この叫び声と轟音は!」
「分からない‼︎」
「キャー‼︎」
全ての揺れや音が止んだのはそれから5分後だった。
揺れが収まるとミランダ以外の3人は外に走っていった。
そして、見てはいけないものを見てしまった。そんな事を3人は思った。
3人の目の前、そこには、1匹の銀狼が中に浮いていた。
だが、それだけでは無い。
銀狼の目の前。そこには、穴だらけになった原型をとどめていない何かが血だらけで横たわっていた。
「な…何なんだ…この巨大な生物は…」
「あれが…アクアブルードラゴン…俺たちを海に落とした奴だ…」
「デカイな…なら最初の地震はこいつがここに上陸した地響きだったのか」
「なら2回目の叫び声や轟音はフェンリルが奴を殴っていた音だったのか…」
「凄まじいな…」
そう言うってフェンリルを眺めていると、突如フェンリルの目の前に青黒い炎の玉ができた。
そして、静かに
《その罪、許すかわりに貴様の命を貰う。燃え尽きながら後悔するがいい…》
そう言うと青黒い炎の玉は真っ直ぐに飛んでいき肉片に当たった瞬間、一気に燃え上がったのだった。
フェンリルはそれを眺め続けた。
炎が消えた時、そこには何もなかった。
フェンリルは何も無い事を確認すると何事も無かったかのように3人の前に降り立った。
《さて…まだ虫けらが残っていたか…》
そう言うと再びさっきの炎をフェンリルは作り出した。
3人はすぐに攻撃、防御が出来るように構える。
3人とフェンリルの間に長い沈黙が舞い降りる。
どれだけたっただろうか、先にといたのはフェンリルだった。
《冗談だ、さぁ、早く帰って寝るぞ》
そう言うとフェンリルは蓮鬼の肩を一度叩くと3人の間を通り、家に帰っていった。
3人は複雑な気持ちになりながらも家に帰った。
その後、ミランダ以外はフェンリルと話そうとはしなかった。
今回も読んで頂きありがとうございます。
明日から旅に出ますのでもしかしたら投稿は出来ないかもしれません。
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