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木の家

遅くなり申し訳ありません


「スサノオさんよーい…いったい何処まで行くつもりだ?」


「もうちょっとだ」


そう言うとスサノオは道なき道を歩き続けた。

ある時は紫色の池を丸太で渡り、谷底が見えない谷をジャンプして飛び越え、滝を登り、食虫植物を避けながら歩いたり、崖を登ったり、など様々な事をしながらここまで来たが今だに建物らしき物は見当たらず、鳥1匹の鳴き声すら聞かなくなった。


すでに目を覚ましたミランダは置いて行かれない様についてくるのがやっとの様子。

一体いつになったらつくのか、見当もつかずにフェンリルと神技刀の事を聞いたり、

水神・天野水分神あまのみくまりのかみ

通称・天野の話を聞いたりしながら山を登り続ける事、約3時間…ついに少し開けた場所についた。

まぁ、開けたと言うっても、テニスコート2個分程だと思って貰えればありがたい。

そして、中心には巨木がたっていた。


「さぁ、着いたぞ。我が家だ」


「……は?これが?」


「もう…ダメ…水〜…バタ」


「「あ」」


初めて一瞬だけ考えた事が揃った気がする。


((倒れた))


それは置いといて、


「その女はお前が連れて来たんだ…お前が何とかしろよ。

じゃー、先に入っとくぞ」


そう言うとスサノオは気の幹と幹の間にある扉を開け中に入って行った。


「ハァ…」


蓮鬼はため息を吐くとミランダを抱え扉を開けると中に入って行った。




「お邪魔しまーす……スゲェ!」


そこは木の中とは思えない程広かった。

調理場にリビング、風呂にトイレがある部屋、この島の地図が広がる大きな机、さらに上に続く階段は木の皮にそって螺旋状に作られており、上にはベットと複数の使われていない部屋があった。


「これはお前が作ったのか⁉︎」


「ああ、凄いだろ?その様子なら気に入ってくれたみたいだな」


「ああ、とても気に入ったよ!」


「そうか、ならよかった……まぁまずは夜ご飯を食べよう…話はその後だ」


そう言うとスサノオは調理場がある方に歩いていった。

蓮鬼はミランダをソファーに寝かせるとそっと離れ、外にでていった。


「ジークは今頃何をしてるかな……3人はちゃんと姫を守っているかな…」


《当たり前だ。ジークは心は弱いがやる時はやる奴だ。あの3人もお前からの名を捨てて逃げる様な奴らか?違うだろ、それはお前が一番分かっているはずだ》


蓮鬼の横にフェンリルが現れた。

蓮鬼は開けた場所を少し歩くと木が無くあたり一面を見渡す事ができる場所を見つけると海の先にある霧を眺めていた。


「確かにな……あの4人なら何かあっても必ず姫を守りながら東の国、日本に着くはずだよな…余計な心配だな。

心配をするのは俺の方か…ここからどう出るか…」


その時、ミランダの叫び声が木の家から聞こえてきた。


ーーー


バン!


勢いよく扉を開けると、蓮鬼が目にしたのは

ソファーから口に片手を当てながら睨むミランダとニコニコしながらミランダを面白そうに眺めているスサノオの姿があった。


「ハァ…何やったんだ?」


「おっ、蓮鬼」


「蓮鬼!」


ミランダからは助けを求める目で見られ、スサノオからはまるで昔から知ってるよな?的な目で見られた。


「お前ら、一旦ここであったことを教えてくれ」


そう言うとミランダが話し出した。


どうやら2人の話を聞くと寝ているミランダに水を飲まそうとしてスサノオがミランダの顎に手を置き、向きを変えた瞬間にミランダが目を開けたらしい。


「まぁ、まずは…」


ぎゃーぎゃーと騒ぐ2人の頭を叩く。


「いて!」


「いた!」


「まずは落ちつけ。

ミランダ…スサノオの手にはちゃんと水が入ったコップがあるしキスされそうにされてもお前なら別にされても大丈夫だろ?」


「それは…」


ミランダが顔を下げる。


「ハァ…しょうがないな。スサノオ、コップ貸してくれ」


「何をするつもりだ?」


「まぁ見てろよ」


蓮鬼はミランダにさっきの再現を俺がするから寝たふりをする様に伝えた。

スサノオにはどんな感じに動いたか教えてもらうとスサノオにはミランダの反応が見える位置で見てもらった。


蓮鬼は素早く、音を立てずにミランダに近づくと蓮鬼はゆっくりとミランダの頬から顎に向けて、触っていった。


そして、顎をこちらに向けると顔を赤くしながら目を瞑るミランダの姿があった。


「な?そう言う事」


「なるほどな…」


「ミランダ、ミランダ!目を開けていいぞ」


「…え?」


「お前の早とちりだ」


「そんな訳ない!絶対にあいつは私にキスをしようとしたもん‼︎」


「いや、今のはお前が悪い。一様謝っとけ」


「嫌だ‼︎絶対に謝らない‼︎」


そう言うとミランダは階段を全力で上がって行くと思いっきり扉を閉めた。


「あいつがあんな姿を見せるなんて…はじめて見た」


「?お前たちは同じ仲間じゃないのか?」


「いや、東の国に姫を連れて行くために手伝ってもらってるんだ」


「そうか…姫は無事なんだろうな?本当に」


「ああ、それは絶対に大丈夫だ、なんせ俺の仲間の1人はこの世界の王だからな」


「なるほど…それほどの強者がいるなら姫も大丈夫だろう」


「ずっと気になってたんだけど姫とはどうゆう関係なの?」


「ん?言うってなかったか?姫は俺の妹だ」


「……は?」


「まぁ、その話も含めて夜ご飯でも食べながらしようじゃないか」


「そうだな…ちょっといいか?俺が今日は料理作ってもいいか?」


「何だ?自信があるのか?料理に」


「まあな」


「実は俺も料理には自信があってな…」


「「勝負するか?」」


互いに驚いた顔を作ると笑顔を作ると


「「望むところだ‼︎」」


互いに右左の腕をまくりながら調理場に行く2人だった。


ーーー


「何でこんなに怒ってるんだろう……私…」


そう言ういながら膝を抱えていると扉の向こうからとてもいい匂いが漂ってきた。


「そう言うえば昼ご飯まだだった…」


ぐう〜と言うお腹のなる音が部屋の中で響く。


「「はっはっはっはっはっはっ‼︎」」


蓮鬼とスサノオの笑い合う声が扉の向こうから聞こえてくる。


「あの時謝ってたら……」


すると、今度はさっきとは違う、今まで臭った事のない様ないい匂いが漂ってきた。


ごく


「ちょっとだけ…ちょっとだけ見るだけ」


そう言うって扉を開けようとした時、いきなり扉が開いた。


「キャ!」


そう言うって扉の方に目を向けると蓮鬼が満面の笑みで


「一緒に食べようぜ!ミランダ!」


「……嫌だ」


「ハァ…ちょっと来い」


そう言うと蓮鬼はミランダの手首を掴むと強引に部屋から出すとミランダを抱え、階段を降りていった。


「お!来たか!感じがい女!」


「そっ、そんな呼び方するな!

私やっぱりいい‼︎」


「まぁ待てよ!蓮鬼が作ったこのビーフシチュー食べてみろ!美味いぞー!」


そう言うとミランダの前に蓮鬼がビーフシチューが入った皿を持ってきた。


「食べてみろ‼︎美味いぞー!俺の卵焼きよりうまかった!」


「卵焼きは誰でも作れるよ…あと俺が作ったんだからな、ほら、ミランダ、食べて感想を教えてくれ」


「……うん」


ミランダはゆっくりとスプーンでビーフシチューをすくい、口に運ぶ。


「うまい…」


「ほらな?言ったろ蓮鬼!こいつも納得してくれるって、ほら‼︎今日は飲むぞ〜!おい‼︎

感じがい女‼︎飲んでるか?」


「その呼び方やめろ!」


「はっはっはっ‼︎飲むぞ〜‼︎」


「おー!」


(私は今まで何を悩んでたんだろ…

何だか馬鹿らしいな…)


そんなことを考えながら3人は夜遅くまで笑いあっていたのだった。


今回も読んで頂きありがとうございます‼︎

次回は明日の夜に出すので是非よろしくお願いします!

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