ビクトリア
次でメザリアを離れます!
そして、予定では新しい武器もこれから出す予定なので是非楽しみにして頂ければ幸いです‼︎
カラン、カラン、と言う音と共に蓮鬼は酒場の中に入っていく。
中にはいかつい男達が酒を飲んだり、大声で笑いあったしていた。
その中を通り、蓮期はバーのあるカウンター席に座った。今まで行った所は酷いときで入口の時点で喧嘩をかけてくる所もあっただけにホッとため息を吐く蓮鬼だった。
そこに丸メガネをかけたバーテンダーの男性が何を飲むか聞いてきた。
「何か飲みますか?」
「じゃー、林檎酒で」
「かしこまりました」
そう言うとバーテンダーの男は林檎酒を作り出した。
と、その時奥から女の声がする事に蓮鬼は気づいた。
蓮鬼は立ち上がると声がする方まで歩いていった。
角を曲がると目の前には3人の屈強な男と1人の女が立っていた。
女は全身赤色の海賊風の格好に茶色の髪を後ろに結び、気の強そうな顔立ちだった。
当然、美人である。
4人の会話を少し聞いてみると、どうやら女は海賊の中でも有名らしく、その有名な海賊を自分達の物にしようと3人の男は女の目の前に現れたらしい。
「さて、どうだ?俺たちの女になるのは?」
「やだね!あんたらの物になってしまったらもうどこにも行けないからね!」
「じゃー好きな所にはいつでも行っていい。
それと代わりに女になるのは…」
「バーカ!なんであんたらの女になる事が前提なのさ!」
「馬鹿だと?ちょっとは状況を考えて物を言うえよ!この女!」
そう言うと男は片手を突き出すが、それを女はスルリとかわす。
「ほう、やはりただの女ではないか…
面白い!お前ら!行くぞ!」
「「おう!」」
女は腰にはレイピアを下げているが、男達との距離が近すぎて抜けれない状況だった。
(面倒いが…見てしまったものはしょうがないか…)
そう言うと蓮鬼は足音をわざとたてながら3人の男達に近づく。
コツ、コツ、と言う足音が響く。
「ん?なんだあのマントの男は?」
「その女に興味がわいた。だから、助ける」
「はっはっは!この状況を見てみろ! 前のような貧弱ものが‼︎いきがってんじゃ…」
次の瞬間蓮鬼の拳が目の前の男の腹にきまった。
しかも、超早く、超重い奴が。
「な…んだ…と?」
それだけ言うと男は倒れた。
「なっ何しやがんだてめぇ!」
2人の男が襲いかかってきた。
最初の男はパンチを繰り出してきたが、蓮鬼はそれを簡単に避けると両手で相手の腕を掴むと綺麗な一本背負いを男に食らわせた。
「かは!」
と言う音と共に男は気を失った。
もう1人の男には回し蹴りを軽くお見舞いしたら壁が軽く壊れてしまった。
(あ、やべ…後で金だけ置いて逃げよ。)
蓮鬼は埃を叩くといつの間にか座っていた女に手を差し伸べた。
「大丈夫ですか?」
「あっ当たり前だろ!」
そう言うと女は自分で立ち上がった。
「そうですか。では、行きましょうか?」
「何処に行くんだい?」
「カウンターで話をしたい。そこまでは来てもらいますよ?」
「…わかったよ。」
蓮鬼はその言葉を聞くと笑顔を作り始めて女に顔を見せた。
「じゃー、行きますか」
女は軽く数秒固まっていたが、すぐに我を思い出したのかブンブンと頭を振ると悪そうな顔を作り
「ああ!行こう!」
と、いきなり大声で喋った…
…あの時は確かに有名だとは言うってたけどまさか海賊王だったなんて…
どんだけ俺は強者とぶつかるんだよ!
と頭の中で昨日の事を振り返りながら今までの事にツッコミを入れると、再び戻ってきた。
「信じられないな…あの人が海賊王だなんて」
蓮鬼はあの後、酒を浴びるほど飲み超酔っ払った女を思い出していた。
「じゃー、これを見たら信じれるだろう?」
蓮鬼は声がした方を見る。
そこには、舵に持たれながらこっちを見下ろすビクトリアの姿があった。
前と違う所は、羽がついた帽子をかぶっているだけだった。
「あんた…誰なんだい?」
「え?」
(なんで覚えてないんだ?…あ!俺今人狼の姿だからか!確かに言うの忘れてた…)
そう思うと蓮鬼は人狼を解除し人間の姿に戻った。
「この姿を見ても分からないか?」
「蓮鬼じゃないか!」
そう言うとビクトリアは左右についている階段から降りてくると、蓮鬼の肩に手を置くと、
「大丈夫だ、みんな!こいつがあのマントの男だ!」
「そうなのですか?」
「そうだ、アイリス…安心していい。
今回の旅はこいつらと一緒に行う。昨日言っただろ?」
「…分かりました」
そう言うとアイリスと言うわれた女は自分が乗っている船の船員に指示を出すと デッキの中に入っていった。
蓮鬼はそれを眺めていた。
ーーー
蓮鬼達が他の者達を呼びに行った後の事。
「まさか、あんたが簡単に捕まるなんてね…我が船の副長、ミランダさんよ…」
「…」
「ミランダ?ミランダ!」
「え?何?」
「どうしたんだい?あんたらしくないねぇ、ボーっとするなんて。蓮鬼に何も出来ずに捕まったのがそんなに悔しいのかい?」
「いや…分からない…でも、何だか苦しいの…」
「…あんた…嫌、それは恋でもしたのかもしれないよ?」
「恋…これが?」
「まぁ、結果はどうであれ私は応援するよ。
さあ!蓮鬼達が帰ってきたらすぐに出るよ!
準備しな!」
「「「「「はい!」」」」」
「ほら!あんたも今は本人が居ないんだから!シャキッとしな!シャキッと!」
「はい!」
そう言うとミランダはデッキの中に入っていった。
「やれやれ…世話がやける子だ…
さて…東の国か…久しぶりにあいつに会えるかもな…」
そう言うとビクトリアはデッキの横にある階段を上ると舵を持つと昔の友を思い出していた。
今回も読んで頂きありがとうございます!
次回は今日の夜か明日の昼に出す予定なので是非読んで頂ければ嬉しいです!
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